情報処理Ⅰ

科目基礎情報

学校 北九州工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 情報処理Ⅰ
科目番号 0016 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 生産デザイン工学科(情報システムコース) 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 Microsoft Office 2016を使った情報リテラシーの基礎
担当教員 白濵 成希,日高 康展,谷口 茂,前川 孝司,秋本 髙明,山本 和弥

到達目標

1.情報社会における必要なマナー・倫理を理解し、インターネット、メール、e ラーニング(LMS) を適切に利用できる。
2.コンピュータの要素ごとの役割やインターネットなどのネットワークの仕組みなどの構成について説明できる。
3.コンピュータを用いて技術者に必要な資料を作成することができる。
4.アルゴリズムについて学び、簡単なアルゴリズムを文章やフローチャートで表現できるようにする。
5.アルゴリズムの基本構造である、順次、選択(分岐)、繰り返し構造について学び、文章やフローチャートで表現できる。
6.Excelを使って、簡単なデータ処理ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1情報を適切に収集・処理・発信するためのルールを理解し活用できる。各授業での到達目標に記載されている内容について、知識の習得のみでなく適切な行動・実践を行うことができる。各授業での到達目標に記載されている内容について概要を知識として習得できており、質問に適切な回答ができる。
評価項目2コンピュータやネットワークの構成について理解し、説明することができる。コンピュータの構成要素について各要素がどのような働きを行っているか、またネットワークの仕組や情報の伝達形式について知識として習得ができており、質問に適切な回答ができる。コンピュータの構成要素について各要素がどのような働きを行っているか、またネットワークの仕組みの概要について知識として習得ができており、質問に適切な回答ができる。
評価項目3得られた情報を基にコンピュータを用いて適切な文書ファイルを作成することができる。ワープロソフトの各種設定(書式・文字サイズの変更等)を用いて、他の情報を利用する際の法律・権利に注意を払った文章ファイルを作成することができるワープロソフトの各種設定を用いて、文章ファイルを作成することができる
評価項目4アルゴリズムの概念が分かり、簡単なアルゴリズムを文章やフローチャートで表すことができる。アルゴリズムの概念はわかるが、簡単なアルゴリズムを表現できない。アルゴリズムの概念がわからない。
評価項目5アルゴリズムの基本構造を理解し、簡単なアルゴリズムを基本構造で表すことができる。アルゴリズムの基本構造はある程度理解できているが、それを使って簡単なアルゴリズムを表すことは少し難しい。アルゴリズムの基本構造が理解できず、アルゴリズムも表せない。
評価項目6資料を見ながらであれば、Excelを使ってたいていのデータ処理ができる。資料を見ながらExcelを操作し、特定のデータ処理できる、資料を見てもExcelを使った簡単なデータ処理もできない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
情報社会における必要なマナー・倫理をもとにした、インターネットの適切な利用や関わり方、およびコンピュータを使用した資料の作成などの技術者にとって必要なICT の利用方法について学ぶ。
さらにアルゴリズムの基本構造を学び、簡単な処理を基本構造のしたがって文章またはフローチャートで表現できるようになることを目標とし、2年の情報処理Ⅱで学ぶC言語によるプログラミングに必要な知識と素養を習得する。
授業の進め方・方法:
アルゴリズムの概念を理解するために、一般的な問題についてその解決手順を考えさせる。次にアルゴリズムの基本構造を習得し、簡単なアルゴリズムを文章やフローチャートで表せられるようにする。さらに、Excelを使った簡単なデータ処理を演習を通して学び、可能な限り自学自習で理解を深める。K-SEC低学年共通教材を使用して,情報セキュリティに関する話題にも触れる。
注意点:
課題などは課外時間に行うことを想定している。不明な点は教員に連絡をすること。
また学習した内容について、授業だけでなく学校生活においても非常に重要である。学習した内容を心掛けて学生生活を過ごしてほしい。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 「ガイダンス・e-ラーニングシステムについて」
・本授業のガイダンス
・本校で利用しているe-ラーニングシステムについて以下の内容の演習を行う。
・ガイダンス
・ログイン方法
・アンケート等の回答方法
・Windows OS上での基本操作の演習を行う
・本校のe-ラーニングシステムについて
・ログインできる
・授業資料の閲覧ができる
・レポート提出方法がわかる
2週 「インターネット・電子メール」
・インターネットの仕組について学ぶ
・電子メールの基本的なマナー、使い方について学ぶ。
・インターネットの仕組みがわかる
・「TO」「CC」「BCC」の違いがわかる
・マナーを守ったメールでのやり取りができる
3週 「情報検索とWeb」
・Webサイトの検索機能など便利な機能の使い方が理解できる。
・情報の信憑性について考える。
・高度な検索方法を使った検索方法について学ぶ。
・IPアドレスについて学ぶ。
・ドメイン名とDNSサーバの役割について学ぶ
・検索エンジンの仕組みを理解し、欲しい情報を検索できる。
・著作権など、情報を利用する際の注意点を認識する。
・IPアドレス、ポート番号などインターネットを構成する仕組みを理解する。
4週 「コンピュータの仕組み」
・パソコンの性能や周辺装置について学ぶ。
・コンピュータの五大装置について学ぶ。
・基本ソフトウェア・応用ソフトウェアについて学ぶ。
・コンピュータを構成するハードウェアとソフトウェアの役割を把握する。
・コンピュータの進化に加え、現在のトレンドを知る。
5週 「情報社会の特徴と問題」
・サイバー犯罪と呼ばれるコンピュータやスマートフォンを使った犯罪について学ぶ。
・個人情報について学ぶ。
・インターネットを利用する際の「情報モラル」について考える。
・無線LANの便利な点と利用するときの注意点について学ぶ。
・コンピュータを使う上での注意点を理解する。
・個人情報などインターネットを利用する上でのリスクを知る。
・無線LANなど便利な機能について知る。
6週 「セキュリティ対策」
・コンピュータウイルスから自分のコンピュータを守るための対策法について学ぶ。
・暗号やパスワード管理などセキュリティの基本について学ぶ。
・脆弱性について理解し、修正プログラムについて学ぶ。
・ウイルスや暗号、パスワードの管理などセキュリティの基本を理解する。
・脆弱性について理解し、修正プログラムの適用が必要な理由を考える。
7週 「情報社会と技術者」
・IoT(Internet of Things)で期待されている分野と注意点を学ぶ。
・情報社会の未来を考え、将来の仕事やIT業界をイメージできる
・どのような法律があるのかを知り、意識すべきことを考えることができる
8週 中間試験
2ndQ
9週 「中間試験返却・演習復習」中間試験の返却
10週 「Officeを用いた演習」
ワープロソフト「Word」を用いた演習を行う
ワープロソフトにおける、基本的な機能を使い文章が作成できる
11週 「Officeを用いた演習」
ワープロソフト「Word」を用いた演習を行う
ワープロソフトにおける、基本的な機能を使い文章が作成できる
12週 「Officeを用いた演習」
ワープロソフト「Word」を用いた演習を行う
ワープロソフトにおける、基本的な機能を使い文章が作成できる
13週 「Officeを用いた演習」
プレゼン用ソフト「PowePoint」を用いた演習を行う
プレゼンテーションのために必要なスライド作成のための基本的な操作を理解できる
14週 「情報技術による社会の発展」
・コミュニケーションの変遷について,歴史的に学ぶ。
・情報通信技術を利用したコミュニケーションについて学ぶ。
・ネットワークコミュニケーションのマナーについて学ぶ

・クラウドコンピューティングについて学ぶ
ネットワークコミュニケーションについて正しく利用するための知識を理解できる
15週 「総合演習2」
これまでに学習した内容を理解しているか、総合的な演習を行う。
16週 期末試験
後期
3rdQ
1週 オリエンテーション
授業の説明
2週 Excel の使い方を学ぶ 起動、セルの扱い、ファイル保存など、一通りの基本的な使い方がわかる。
3週 Excel の関数を使って、簡単なデータ処理を学ぶ。 簡単な関数を使った処理と、簡単な操作方法(並び替えなど)ができる。
4週 Excel の関数を使って、簡単なデータ処理を学ぶ。 簡単な関数を使った処理と、簡単な操作方法(並び替えなど)ができる。
5週 Excel を使ったグラフの作成方法を学ぶ。 グラフが作成できる。
6週 Excel を使ったグラフの作成方法を学ぶ。 グラフが作成できる。
7週 Code.org を使って分岐や繰り返しの入れ子処理を学ぶ。 アルゴリズムを基本構造で表現できる。
8週 Excel の総合演習 Excelの簡単な使い方が一通り理解できる。
4thQ
9週 アルゴリズムについて アルゴリズムとはどのようなものか理解できる。
10週 フローチャートを用いて簡単なアルゴリズムを表現方法を学ぶ。 フローチャートの記号が理解できる
アルゴリズムをフローチャートで表現できる。
11週 アルゴリズムの基本構造の習得とフローチャートによる表現を学ぶ アルゴリズムの基本構造を理解する。
12週 変数やデータの概念を学ぶ。 変数やデータの概念を理解する。
13週 変数やデータの概念を学ぶ。 変数やデータの概念を理解する。
14週 総合演習 アルゴリズムの基本構造を理解し、フローチャートで表現できる。
15週 cygwin の使い方 cygwinの簡単な使い方が理解できる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史情報技術の進展が社会に及ぼす影響、個人情報保護法、著作権などの法律について説明できる。3
情報リテラシー情報リテラシー情報を適切に収集・処理・発信するための基礎的な知識を活用できる。3
コンピュータのハードウェアに関する基礎的な知識を活用できる。3
情報伝達システムやインターネットの基本的な仕組みを把握している。3
同一の問題に対し、それを解決できる複数のアルゴリズムが存在しうることを知っている。3
与えられた基本的な問題を解くための適切なアルゴリズムを構築することができる。3
情報セキュリティの必要性および守るべき情報を認識している。3
個人情報とプライバシー保護の考え方についての基本的な配慮ができる。3
インターネット(SNSを含む)やコンピュータの利用における様々な脅威を認識している3
インターネット(SNSを含む)やコンピュータの利用における様々な脅威に対して実践すべき対策を説明できる。3
専門的能力分野別の専門工学機械系分野情報処理プログラムを実行するための手順を理解し、操作できる。2
定数と変数を説明できる。2
条件判断プログラムを作成できる。2
繰り返し処理プログラムを作成できる。2
情報系分野ソフトウェアアルゴリズムの概念を説明できる。3
与えられたアルゴリズムが問題を解決していく過程を説明できる。3
同一の問題に対し、それを解決できる複数のアルゴリズムが存在しうることを説明できる。3
整列、探索など、基本的なアルゴリズムについて説明できる。2

評価割合

試験課題相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70300000100
基礎的能力0000000
専門的能力70300000100
分野横断的能力0000000