材料基礎

科目基礎情報

学校 北九州工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 材料基礎
科目番号 0048 科目区分 専門 / 必修
授業形態 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 生産デザイン工学科(情報システムコース) 対象学年 2
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 配布プリント
参考書:東京書籍 化学基礎、東京書籍 化学Vol.1, Vol.2
担当教員 前田 良輔

到達目標

1.半導体や代表的な金属材料や無機材料を資源、精製法、性質などの観点から理解できる。
2.代表的な合成高分子の合成法、性質、用途、環境とのかかわりを理解できる。
3.代表的な天然高分子の由来、性質、用途を理解できる。
4.身の回りの有機化合物の性質や利用について理解できる。
5.代表的な材料の試験法・分析法を理解できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1半導体や代表的な金属などの無機材料を資源、精製法、性質などの観点から理解し、説明できる。半導体や代表的な金属などの無機材料を資源、精製法、性質などの観点から理解できる。半導体や代表的な金属などの無機材料を資源、精製法、性質などの観点から理解できない。
評価項目2代表的な合成高分子の合成法、性質、用途、環境とのかかわりを理解し、説明できる。代表的な合成高分子の合成法、性質、用途、環境とのかかわりを理解できる。代表的な合成高分子の合成法、性質、用途、環境とのかかわりを理解できない。
評価項目3代表的な天然高分子の由来、性質、用途を理解し、説明できる。代表的な天然高分子の由来、性質、用途を理解できる。代表的な天然高分子の由来、性質、用途を理解できない。
評価項目4身の回りの有機化合物の性質や利用について理解し、説明できる。身の回りの有機化合物の性質や利用について理解できる。身の回りの有機化合物の性質や利用について理解できない。
評価項目5代表的な材料の試験法・分析法を理解し、説明できる。代表的な材料の試験法・分析法を理解できる。代表的な材料の試験法・分析法を理解できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 B① 専門分野における工学の基礎を理解できる。
学習・教育到達度目標 B② 自主的・継続的な学習を通じて、専門工学の基礎科目に関する問題を解くことができる。

教育方法等

概要:
材料として重要な金属、半導体、高分子等について、化学的な特徴を考える。金属材料については、銅やアルミニウムなど身の回りに広く用いられる金属について、その資源や精製法、化学的および機械的な特徴、リサイクルなどを考える。半導体について、その化学的な基礎と性質、用途について考える。高分子材料については、合成高分子と天然高分子にわけて考え、合成高分子についてはその合成法や特徴および環境問題との関係を考え、天然高分子についてはその由来や精製法および特徴を考える。身の回りの有機化合物については、せっけんや合成洗剤など界面活性剤について考える。また、材料の評価法や分析法を紹介する。
授業の進め方・方法:
化学の授業で用いる教科書を参考とし、主な講義資料としてプリントを配布する。
注意点:
課題やワークなど提出物の内容、提出期日なども評価に加える。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス
周期表と金属元素
授業計画を理解し、周期表における金属元素を理解できること。
2週 半導体 半導体の化学的な性質や利用について理解できること。
3週
-資源と精製法-
銅がどのように精製されるのか、鉱石から純銅になるまでの工程を理解できること。
4週
-性質と利用-
銅の化学的および機械的性質や物性、ならびに利用についてを理解できること。
5週 アルミニウム
-資源・精製法-
アルミニウムがどのように精製されるのか、鉱石からアルミニウムになるまでの工程を理解できること。
6週 アルミニウム
-性質・利用・リサイクル-
アルミニウムの化学的および機械的性質や物性、ならびに利用やリサイクルについてを理解できること。
7週 材料の試験・分析法(1) 機械的な材料の試験・分析法を理解できること。
8週 中間試験
2ndQ
9週 答案返却、解説
合成高分子
-身の回りの合成高分子-
身の回りにある代表的な合成高分子を理解できること。
10週 合成高分子
-合成法と性質-
代表的な合成高分子の合成方法と性質を理解できること。
11週 合成高分子
-環境とのかかわり-
合成高分子のリサイクルや環境問題に与える影響を理解できること。
12週 天然高分子
-天然高分子の由来-
代表的な天然高分子であるセルロースの由来や性質を理解できること。
13週 天然高分子
-精製法と性質-
代表的な天然高分子であるセルロースの精製法や用途を理解できること。
14週 身の回りの有機化合物
-界面活性剤-
生活の中で毎日のように接している化合物である界面活性剤の化学的な性質と利用について理解できること。
15週 材料の試験・分析法(2) 化学的な材料の試験・分析法を理解できること。
16週 定期試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学化学化学代表的な金属やプラスチックなど有機材料について、その性質、用途、また、その再利用など生活とのかかわりについて説明できる。3前4,前5,前6,前7,前11,前12,前13,前15
洗剤や食品添加物等の化学物質の有効性、環境へのリスクについて説明できる。3前1,前14
物質が原子からできていることを説明できる。3前1
単体と化合物がどのようなものか具体例を挙げて説明できる。3前1
原子の構造(原子核・陽子・中性子・電子)や原子番号、質量数を説明できる。3前1,前2
原子の電子配置について電子殻を用い書き表すことができる。3前1,前2
価電子の働きについて説明できる。3前1,前2
原子番号から価電子の数を見積もることができ、価電子から原子の性質について考えることができる。3前1,前2
元素の性質を周期表(周期と族)と周期律から考えることができる。3前1,前2
共有結合について説明できる。3前2
構造式や電子式により分子を書き表すことができる。3前1,前2
自由電子と金属結合がどのようなものか説明できる。3前1,前2
金属の性質を説明できる。3前1,前3,前5
イオン化傾向について説明できる。3前3,前5
金属の反応性についてイオン化傾向に基づき説明できる。3前3,前5
電気分解反応を説明できる。3前3,前5,前6
電気分解の利用として、例えば電解めっき、銅の精錬、金属のリサイクルへの適用など、実社会における技術の利用例を説明できる。3前3,前5,前6
専門的能力分野別の専門工学機械系分野材料金属材料、非金属材料、複合材料、機能性材料の性質と用途を説明できる。2前2,前3,前4,前5,前6
化学・生物系分野有機化学高分子化合物がどのようなものか説明できる。2前9,前10,前11,前12,前13
代表的な高分子化合物の種類と、その性質について説明できる。2前9,前10,前11,前12,前13
重合反応について説明できる。2前10
重縮合・付加重合・重付加・開環重合などの代表的な高分子合成反応を説明でき、どのような高分子がこの反応によりできているか区別できる。2前10
無機化学イオン結合と共有結合について説明できる。2前3
金属結合の形成について理解できる。2前3

評価割合

試験発表演習問題態度課題・レポートその他合計
総合評価割合60000400100
基礎的能力60000400100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000