システムプログラミングⅠ

科目基礎情報

学校 北九州工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 システムプログラミングⅠ
科目番号 0084 科目区分 専門 / 必修
授業形態 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 生産デザイン工学科(情報システムコース) 対象学年 3
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 「コンピュータ工学への招待」柴山潔著
担当教員 才田 聡子

到達目標

・コンピュータの機能がハードウェアとソフトウェアの機能分担によって実現していることを理解する。
・五大装置それぞれの役割とこれらの間でのデータの流れを説明できる。
・プロセッサを実現するために考案された主要な技術を説明できる。

ルーブリック

要改善
コンピュータの原理コンピュータの役割と機能を把握しており、ハードウェアとソフトウェアが機能分担しコンピュータの機能を実現していることを正確に詳しく説明できる。コンピュータの役割と機能を把握しており、ハードウェアとソフトウェアが機能分担しコンピュータの機能を実現していることを理解し、部分的に説明できる。コンピュータの役割と機能を知っている。コンピュータの役割と機能を把握していない。
コンピュータシステムコンピュータの基本構成を理解している。マシン語、プログラム言語、命令サイクルとは何か正確に詳しく説明できる。コンピュータの基本構成を理解している。マシン語、プログラム言語、命令サイクルとは何か理解し、部分的に説明できる。コンピュータの基本構成を知っている。コンピュータの基本構成を理解していない。
コンピュータにおける数の表現論理値、論理演算とは何か正確に詳しく説明できる。2進数を用いた数の表現ができる。論理値と2進数の違いを説明できる。論理値、論理演算を理解している。2進数を用いた数の表現を理解している。論理値と2進数の違いを理解し、部分的に説明できる。論理値、論理演算を知っている。2進数を用いた数の表現を知っている。論理値、論理演算を理解していない。2進数を用いた数の表現を理解していない。
論理回路論理を数式として表現し操作できる。論理関数を使って論理回路や設計法を数学的に取り扱うことができ、目的に応じて適切な表現方法を使い最適化することができる。論理を数式として表現し操作できる。論理関数を使って論理回路や設計法を数学的に取り扱うことができ、様々な方法で表現できる。論理を数式として表現できる。論理関数を使って論理回路や設計法を数学的に取り扱うことができる。論理を数式として表現できない。論理回路を適切な表現方法を使って最適化することができない。
コンピュータアーキテクチャコンピュータシステムのプロセッサの基本構成とそのアーキテクチャを理解しその機能分担を正確に詳しく説明できる。コンピュータシステムのプロセッサの基本構成とそのアーキテクチャを理解しており部分的に説明できる。コンピュータシステムのプロセッサの基本構成とそのアーキテクチャを知っている。コンピュータシステムのプロセッサの基本構成とそのアーキテクチャを理解していない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 B① 専門分野における工学の基礎を理解できる。
学習・教育到達度目標 B② 自主的・継続的な学習を通じて、専門工学の基礎科目に関する問題を解くことができる。

教育方法等

概要:
本授業ではコンピュータシステムを構成するための基本ハードウェア機構を把握するために必要な基礎知識を学び、および基本ソフトウェア機構であるオペレーティングシステムについて学ぶ。この授業を通してOSを介したソフトウェアとハードウェアの要求と応答について理解し、自分自身が作成するプログラム中で活用できるようになることを目指す。
授業の進め方・方法:
授業の理解度を確認しながら進めていくために授業の終わりにふりかえりシートを作成し提出する。ふりかえりシートは各自のノートを参照しながら作成してよい(カメラなどで撮影された画像は除く)。
注意点:
[オフィスアワー]
水曜日15:30-17:00

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス
1. コンピュータと工学
コンピュータ工学を学ぶ目的を説明できるようになる。
2週 2. コンピュータシステム コンピュータシステムにおけるハードウェアとソフトウェアの機能分担によって実現される仕組みを理解する。
3週 3. 論理回路 - 論理回路の数学 論理代数を使い論理を数式として表現し操作できる。論理関数を使い論理回路や設計法を数学的に取り扱える。
4週 3. 論理回路 - 論理関数の表現1 論理関数の真理値表を使った表現について理解を深める。
5週 3. 論理回路 - 論理関数の表現2 論理関数のカルノー図を使った表現について理解を深める。
6週 3. 論理回路 - 論理関数と論理回路の対応 論理回路と論理関数が1対1で対応していることについて理解を深める。
7週 3. 論理回路 - 論理回路の設計 さまざまな表現方法を使った論理関数と論理回路の最小化が可能になる。
8週 中間試験
2ndQ
9週 4. コンピュータアーキテクチャ
4.1 基本アーキテクチャ1
内部装置の概要を知る。命令形式とその分類方法を学ぶ。
10週 4. コンピュータアーキテクチャ
4.1 基本アーキテクチャ2
命令実行サイクルを知り、プロセッサ内の制御とデータの流れについて学ぶ。
11週 4. コンピュータアーキテクチャ
4.2 内部装置(制御機構1)
順序制御機構について理解する。
12週 4. コンピュータアーキテクチャ
4.2 内部装置(制御機構2)
割り込みという概念を理解する。
13週 4. コンピュータアーキテクチャ
4.2 内部装置(制御機構3)
パイプライン処理について学ぶ。
14週 4. コンピュータアーキテクチャ
4.2 内部装置(演算機構)
演算機構の概要を知る。
15週 4. コンピュータアーキテクチャ コンピュータで扱うための数の表現を学ぶ。
16週 定期試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学情報系分野計算機工学整数・小数をコンピュータのメモリ上でディジタル表現する方法を説明できる。4前15
基数が異なる数の間で相互に変換できる。4前15
整数を2進数、10進数、16進数で表現できる。4前15
小数を2進数、10進数、16進数で表現できる。4前15
基本的な論理演算を行うことができる。4前3,前4
基本的な論理演算を組合わせて、論理関数を論理式として表現できる。4前4,前5
論理式の簡単化の概念を説明できる。4前7
簡単化の手法を用いて、与えられた論理関数を簡単化することができる。4前7
論理ゲートを用いて論理式を組合せ論理回路として表現することができる。4前6
与えられた組合せ論理回路の機能を説明することができる。4前6
組合せ論理回路を設計することができる。4前6
フリップフロップなどの順序回路の基本素子について、その動作と特性を説明することができる。4前6,前8
レジスタやカウンタなどの基本的な順序回路の動作について説明できる。4前6,前8
与えられた順序回路の機能を説明することができる。4前6,前8
順序回路を設計することができる。4前6,前8
コンピュータを構成する基本的な要素の役割とこれらの間でのデータの流れを説明できる。4前1,前9,前10,前14
プロセッサを実現するために考案された主要な技術を説明できる。4前2,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
情報数学・情報理論ブール代数に関する基本的な概念を説明できる。4
論理代数と述語論理に関する基本的な概念を説明できる。4

評価割合

試験課題と演習合計
総合評価割合8020100
基礎的能力601575
専門的能力20525