到達目標
多くの情報を扱う現代社会ではデータベースが必要不可欠なものとなっている。本講義では、現実世界の事象をどのようにしてデータベースへと落とし込むのか、また代表的なデータベースシステムがどのようにして大量のデータを効率よく管理しているのかを学ぶ。その上で、実際にMySQLを用いたデータベースの構築および問い合わせ等ができるようになること、およびデータベースを利用したWebサイトに対する攻撃の脅威を理解し、その対策を講じることができる技術を身につけることを目標とする。
ルーブリック
| 「優」相当の到達レベルの目安 | 「良」相当の到達レベルの目安 | 「可」相当の到達レベルの目安 |
| ER図 | 任意の事象についてER図を作成することができる． | 条件が与えられれば，ER図を作成することができる． | ER図の意味を理解することができる． |
| 正規形 | 任意のデータについて第1正規形から第3正規形・ボイスコッド正規形へと適宜変換することができる． | 第1正規形に変換することができる． | 非正規形の問題点を指摘できる． |
| SQLでの問い合わせ | 任意のデータの取得に関して，自らSQLクエリを作り，問い合わせることができる． | データ一覧の取得等，単純なSQLクエリを自ら作り問い合わせることができる． | SQLクエリを与えられればデータを取得することができる． |
| SQLインジェクション | SQLインジェクションについて理解し，その対策を施すことができる． | SQLインジェクションの脅威を理解し，対策の方法を述べることができる． | SQLインジェクションの脅威を理解することができる． |
学科の到達目標項目との関係
準学士課程の教育目標 (B)② 自主的・継続的な学習を通じて、専門工学の基礎科目に関する問題を解くことができる。
準学士課程の教育目標 (D)① 専門工学の基礎に関する知識と基礎技術を統合し、活用できる。
専攻科教育目標、JABEE学習教育到達目標 SB② 自主的・継続的な学習を通じて、専門工学の基礎科目に関する問題を解決できる。
専攻科教育目標、JABEE学習教育到達目標 SD① 専攻分野における専門工学の基礎に関する知識と基礎技術を総合し、応用できる。
教育方法等
概要:
本講義ではデータベースシステムがデータを管理する方法について学び，実際にデータベースサーバを用いた演習を行う．
授業の進め方・方法:
前半はモデル化やデータベースの仕組み，正規化に関する座学および演習を主とする．後半はSQLを用いたデータベースの操作に関する演習を行う．なお，演習には前期科目のネットワーク構成論IIで構築したデータベースサーバを利用する．授業はオンライン会議ツールを用いて同時配信，資料配布を行う．
注意点:
演習は必ず自分で行うこと。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
| 後期 |
| 3rdQ |
| 1週 |
データベース/実態関連モデル/ER図の作成 |
リレーショナルデータベースの概念が説明できる。実世界の事例を実体関連モデルで表すことができる。
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| 2週 |
ER図からリレーションスキーマへの変換 |
ER図からリレーションスキーマへ変換することができる。
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| 3週 |
リレーションに関する用語/第1正規形 |
非正規形の問題点を理解し、第１正規形を行うことができる。
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| 4週 |
第2正規形/第3正規形/BC正規形 |
第２正規形・第３正規形・BC正規形に変換することができる。
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| 5週 |
MySQLサーバの構築と初期設定 |
MySQLサーバを構築し、初期設定を行うことができる。
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| 6週 |
MySQLにおけるCRUD操作 |
SQLクエリを投げてCRUD操作を行うことができる。
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| 7週 |
SQLクエリによるデータ抽出 |
SQLクエリを投げて特定の条件を満たすデータを抽出することができる。
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| 8週 |
中間試験 |
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| 4thQ |
| 9週 |
正規形の復習 |
第1正規形～BC正規形の手順を思い出す。
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| 10週 |
PHPを用いたDBアクセス |
PHPを使ったSQLサーバへの接続ができる。
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| 11週 |
PHP+Apache+MySQLによるWebサイトの作成（ログイン/商品登録/商品検索）(1) |
PHPを通してSQLクエリを実行することができる。
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| 12週 |
PHP+Apache+MySQLによるWebサイトの作成（ログイン/商品登録/商品検索）(2) |
PHPを通してSQLクエリを実行することができる。
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| 13週 |
PHP+Apache+MySQLによるWebサイトの作成（ログイン/商品登録/商品検索）(3) |
PHPを通してSQLクエリを実行することができる。
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| 14週 |
SQLインジェクション |
SQLインジェクションの発生原理を理解し、その驚異を理解する。
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| 15週 |
SQLインジェクションに対する対策 |
SQLインジェクションが発生しないように対策を打つことができる。
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| 16週 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
| 分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
| 専門的能力 | 分野別の専門工学 | 情報系分野 | その他の学習内容 | データモデル、データベース設計法に関する基本的な概念を説明できる。 | 4 | 後1,後2,後3,後4,後9 |
| データベース言語を用いて基本的なデータ問合わせを記述できる。 | 4 | 後6,後7,後10,後11,後12,後13,後14,後15 |
評価割合
| 試験 | 課題 | 合計 |
| 総合評価割合 | 70 | 30 | 100 |
| 基礎的能力 | 0 | 0 | 0 |
| 専門的能力 | 70 | 30 | 100 |
| 分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 |