電子回路AⅠ

科目基礎情報

学校 北九州工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 電子回路AⅠ
科目番号 0108 科目区分 専門 / 必修
授業形態 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 生産デザイン工学科(情報システムコース) 対象学年 3
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 『First Stageシリーズ 電子回路概論』(実教出版)
担当教員 吉野 慶一,太屋岡 篤憲

到達目標

【達成目標】
・電流が流れる仕組みを説明できる
・電子回路で使われる素子を説明できる
・トランジスタを使いこなすことができる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1電流が流れる仕組みを、電子や正孔という言葉を用いて説明できる電流が流れる仕組みを説明できる電流とは何か分かる
評価項目2電子回路で使われる素子を複数種挙げ、それぞれの特性や用途を説明できる電子回路で使われる素子を複数種挙げ、どのような素子か説明できる電子回路で使われる素子の名前が分かる
評価項目3トランジスタの特性を理解し、使いこなすことができる。またトランジスタの含まれる回路を解析できる。トランジスタの特性を理解し、使うことができるトランジスタの特性が分かる

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 B① 専門分野における工学の基礎を理解できる。
学習・教育到達度目標 B② 自主的・継続的な学習を通じて、専門工学の基礎科目に関する問題を解くことができる。

教育方法等

概要:
コンピュータ等の電子機器に使用されている基本素子について学習する。まず、半導体、ダイオード、トランジスタの基本原理を理解する。
授業の進め方・方法:
ここでは簡単な電子回路を設計できるように実用に重点をおいた電子回路を学習する。電子回路の解析は電気回路で行う。従って電気回路については深い理解が必要である。まず最初に電気回路の復習と理解を深める。次に半導体回路の代表のダイオード、トランジスタの順番に詳しく学ぶ。
注意点:
電気回路(オームの法則、キルヒホフの法則、重ねの定理、テブナンの定理)が基礎となるので必ず理解しておく事。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ・ガイダンス(シラバスの説明等) 
・電気回路と電子回路
・アナログ回路とデジタル回路
・電気の役割が分かる
・アナログとデジタルの違いが分かる
2週 ・半導体素子(導体と絶縁体)
・半導体素子(半導体)
・導体と絶縁体が分かる
・半導体とは何か分かる
3週 ・半導体素子(pn接合)
・半導体素子(ダイオード)
・pn接合が分かる
・ダイオードという素子の特性が分かる
4週 ・半導体素子(ダイオード回路の解析)
・半導体素子(ダイオードの作用)
・ダイオードの特性が分かる
・半端整流回路・全波整流回路が分かる
5週 ・半導体素子(トランジスタ)
・半導体素子(トランジスタの作用)
・トランジスタとは何か分かる
・トランジスタのスイッチング効果についてわかる
6週 ・半導体素子(FET) ・FETとは何か分かる
・FETの特性が分かる
7週 ・半導体素子(その他の半導体素子)
・半導体素子(IC)
・各種素子について概要が説明できる
・ICに関する基礎的な知識が身につく
8週 ・中間試験
2ndQ
9週 ・中間試験の内容についての解説
・トランジスタの増幅回路(増幅回路1)
・中間試験の内容を理解する。
・増幅回路が何か分かる
10週 ・トランジスタの増幅回路(増幅回路2) ・増幅回路の利得を説明できる
11週 ・トランジスタの増幅回路(トランジスタの静特性) ・トランジスタの静特性が分かる
12週 ・トランジスタの増幅回路(トランジスタによる増幅回路) ・バイアス電圧とバイアス電流が分かる
13週 ・トランジスタの増幅回路(基本増幅回路)
・トランジスタの増幅回路(hパラメータと等価回路1)
・いくつかの増幅回路を説明できる
・hパラメータが何か分かる
14週 ・トランジスタの増幅回路(hパラメータと等価回路2) ・hパラメータを使って回路の解析ができる
15週 ・トランジスタの増幅回路(バイアス回路) ・バイアス回路が何か分かる
16週 ・定期試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理電気導体と不導体の違いについて、自由電子と関連させて説明できる。3前2
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電子回路ダイオードの特徴を説明できる。3前3
バイポーラトランジスタの特徴と等価回路を説明できる。3前5
FETの特徴と等価回路を説明できる。3前6
電子工学電子の電荷量や質量などの基本性質を説明できる。3前2
エレクトロンボルトの定義を説明し、単位換算等の計算ができる。3前2
原子の構造を説明できる。3前2
パウリの排他律を理解し、原子の電子配置を説明できる。3前2
結晶、エネルギーバンドの形成、フェルミ・ディラック分布を理解し、金属と絶縁体のエネルギーバンド図を説明できる。3前3
金属の電気的性質を説明し、移動度や導電率の計算ができる。2前2
真性半導体と不純物半導体を説明できる。2前2
半導体のエネルギーバンド図を説明できる。2前3
pn接合の構造を理解し、エネルギーバンド図を用いてpn接合の電流―電圧特性を説明できる。2前3
バイポーラトランジスタの構造を理解し、エネルギーバンド図を用いてバイポーラトランジスタの静特性を説明できる。2前5
電界効果トランジスタの構造と動作を説明できる。2前6
情報系分野その他の学習内容トランジスタなど、ディジタルシステムで利用される半導体素子の基本的な特徴について説明できる。4前7

評価割合

試験課題相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70300000100
基礎的能力0000000
専門的能力70300000100
分野横断的能力0000000