システムプログラミングⅡ

科目基礎情報

学校 北九州工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 システムプログラミングⅡ
科目番号 0113 科目区分 専門 / 必修
授業形態 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 生産デザイン工学科(情報システムコース) 対象学年 3
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 『作って理解するOS x86系コンピュータを動かす理論と実装』林高勲著
担当教員 松久保 潤

到達目標

・プロセッサを実現するために考案された主要な技術を説明できる。
・メモリシステムを実現するために考案された主要な技術を説明できる。
・入出力を実現するために考案された主要な技術を説明できる。
・オペレーティングシステムが備えるべき機能を説明できる。

ルーブリック

要改善
プロセッサアーキテクチャプロセッサの基本構成、アーキテクチャを理解しその機能分担を説明できる。コンピュータシステムの基本構成、アーキテクチャを理解し部分的に説明できる。コンピュータシステムの基本構成、アーキテクチャを理解している。コンピュータシステムの基本構成、アーキテクチャを理解していない。
メモリアーキテクチャ仮想メモリとキャッシュメモリの基本構成、アーキテクチャを理解しその機能分担を説明できる。仮想メモリとキャッシュメモリの基本構成、アーキテクチャを理解しその機能分担を部分的に説明できる。仮想メモリとキャッシュメモリの基本構成、アーキテクチャを理解している。仮想メモリとキャッシュメモリの基本構成、アーキテクチャを理解していない。
外部装置入出力装置、ファイル装置、通信装置の役割と機能を理解し説明できる。入出力装置、ファイル装置、通信装置の役割と機能を理解し部分的に説明できる。入出力装置、ファイル装置、通信装置の役割と機能を理解している。入出力装置、ファイル装置、通信装置の役割と機能を理解していない。
オペレーティングシステムコンピュータシステムにおけるOSの位置付け、OSの機能と構成を説明できる。OSが行うプロセス・メモリ管理や入出力・通信制御について説明できる。コンピュータシステムにおけるOSの位置付け、OSの機能と構成を理解している。OSが行うプロセス・メモリ管理や入出力・通信制御について把握している。コンピュータシステムにおけるOSの位置付け、OSの機能と構成を理解している。コンピュータシステムにおけるOSの位置付け、OSの機能と構成を理解していない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 B① 専門分野における工学の基礎を理解できる。
学習・教育到達度目標 B② 自主的・継続的な学習を通じて、専門工学の基礎科目に関する問題を解くことができる。

教育方法等

概要:
本授業ではコンピュータシステムを構成するための基本ハードウェア機構を把握するために必要な基礎知識を学び、および基本ソフトウェア機構であるオペレーティングシステムについて学ぶ。この授業を通してOSを介したソフトウェアとハードウェアの要求と応答について理解し、自分自身が作成するプログラム中で活用できるようになることを目指す。
授業の進め方・方法:
学習到達度を確認するために課題/演習を課す。また、試験も実施する。
注意点:
オフィスアワーは随時。すべてのレポートおよび成果物が提出されなければ、不合格とする。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス
開発環境の構築
アセンブラでの開発環境を構築する。
2週 制御構文と関数の記述 アセンブラでの制御文および関数の記述法を習得する。
3週 リアルモードでの基本動作の実装(1) OSのリアルモードでの基本動作を実装する。
4週 リアルモードでの基本動作の実装(2) OSのリアルモードでの基本動作を実装する。
5週 リアルモードでの基本動作の実装(3) OSのリアルモードでの基本動作を実装する。
6週 リアルモード実装のまとめ リアルモードでの実装を総括する。
7週 プロテクトモードでの動作の実装(1) OSのプロテクトモードでの動作を実装する。
8週 プロテクトモードでの動作の実装(2) OSのプロテクトモードでの動作を実装する。
4thQ
9週 プロテクトモードでの動作の実装(3) OSのプロテクトモードでの動作を実装する。
10週 プロテクトモードでの動作の実装(4) OSのプロテクトモードでの動作を実装する。
11週 マルチタスクの実現
特権状態の管理
マルチタスクの実現方法および特権状態の管理方法を習得する。
12週 小数演算の実装 OSにおける小数演算の実装方法を習得する。
13週 ページング機能の利用
コードの共有
ファイルシステムの利用
ページング機能の利用方法、コードの共有方法、ファイルシステムの利用方法を習得する。
14週 モード移行の実現
ファイル読み出しの実現
PC電源の切断
モード移行の実現方法、ファイルの読み出し方法、PC電源の切断方法を習得する。
15週 まとめ ここまでの取組みを総括する。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学情報系分野コンピュータシステムシステム設計には、要求される機能をハードウェアとソフトウェアでどのように実現するかなどの要求の振り分けやシステム構成の決定が含まれることを説明できる。4後1
ユーザの要求に従ってシステム設計を行うプロセスを説明することができる。4後1
システムプログラムコンピュータシステムにおけるオペレーティングシステムの位置づけを説明できる。4後1
プロセス管理やスケジューリングなどCPUの仮想化について説明できる。4後11
排他制御の基本的な考え方について説明できる。4後11
記憶管理の基本的な考え方について説明できる。4後13

評価割合

試験演習課題等合計
総合評価割合0100100
基礎的能力000
専門的能力0100100