電子情報システム工学実験実習AⅡ

科目基礎情報

学校 北九州工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 電子情報システム工学実験実習AⅡ
科目番号 0117 科目区分 専門 / 必修
授業形態 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 生産デザイン工学科(情報システムコース) 対象学年 3
開設期 後期 週時間数 4
教科書/教材 実験テキスト(担当教員作成)
担当教員 中島 レイ,北園 優希,吉元 裕真,新任

到達目標

1. レポートの作成・指導・提出という一連の流れを通して,データの整理・分析と視覚化,技術文章表現について学び,技術に関する報告書を作成することができる
2. プレゼンテーションの作成・発表・講評という一連の流れを通して,背景や問題を整理し,根拠となるデータを適切に提示して,自らの考えを聴衆に的確に伝えることができる
3. プログラムを作成し適切に実験を行うことができる
4. 電気回路,電子回路,情報処理に関する実験に必要な装置,回路,ハードウェア,ソフトウェアなどの動作原理について理解できる
5. 電圧計,電流計,デジタルマルチメーター,オシロスコープなどの計測機器の使用方法を理解し,適切にデータを取得することができる
6. 実際にシステムを構築することで,認知・判断・制御の概念を理解することができる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1高度にレポートをまとめることができる(読み手に分かりやすくデータをまとめることができる・自己の主張を専門外の人物に適切に伝えることができる)レポートをまとめることができる(最低限データをまとめることができる・自己の主張を専門の人物に伝えることができる)レポートをまとめることができない(データをまとめることができない・自己の主張を伝えることができない)
評価項目2分かりやすいプレゼンを実施することができる(問題や背景を整理して,自己の主張や結論をロジカルに専門外の人物へ伝えることができる)プレゼンを実施することができる(問題や背景,自己の主張,結論を専門の人物へ伝えることができる)プレゼンを実施することができない(物事の要点がまとめられず,他の人物へ伝えることができない)
評価項目3適切なライブラリを適切に用いて,またライブラリにないアルゴリズムを自身で構築し,自身が実現したいプログラムを構築して実験することができるライブラリを用いてプログラムを構築し,自身が実現したいプログラムの一部を構築して実験することができるプログラムを開発することができない
評価項目4授業や実習,課外活動で得た電気/電子回路や情報処理に関する知識を応用し,実験を実施することができる.併せて実験で用いたデバイスの原理について理解し,説明できる実験時間中に得た電気/電子回路や情報処理に関する知識を応用し,実験を実施することができる.併せて実験で用いたデバイスの原理について理解できる実験を実施することができない.また実験で用いたデバイスの原理について理解できない
評価項目5電圧計・電流計をはじめとする計測機器の使用方法や,その特性を理解し,適切に使用することができる電圧計・電流計をはじめとする計測機器の使用方法を理解し,適切に使用することができる電圧計・電流計をはじめとする計測機器の使用方法が理解できず,適切に使用することができない
評価項目6認知・判断・制御の3ステップの概念を理解し,これを応用してシステムを構築することができる.また問題が発生した場合にシステムを3ステップに切り分け,考察・解決することができる認知・判断・制御の3ステップの概念を理解し,これを応用してシステムを構築することができる認知・判断・制御の3ステップの概念を理解できない

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 C① 実験や実習を通じて、問題解決の実践的な経験を積む。
学習・教育到達度目標 C② 機器類(装置・計測器・コンピュータなど)を用いて、データを収集し、処理できる。
学習・教育到達度目標 C③ 実験結果から適切な図や表を作り、専門工学基礎知識をもとにその内容を考察することができる。
学習・教育到達度目標 C④ 実験や実習について、方法・結果・考察をまとめ、報告できる。

教育方法等

概要:
- レポートの執筆を通じて,技術書の書き方やルールを学ぶ
- プレゼンの実施を通じて,自分の主義主張や取り組みを他人へ伝える技術を学ぶ
- ロボットの組み立てや回路製作,ソフトウェアの構築を通じて,システムの構築手法について学ぶ
授業の進め方・方法:
- 前期に開発したロボットシステムを拡張し,下記の2点について学ぶ
- 知的処理と組み込みシステムを統合する手法について学ぶ
- 現場で使われるマイコンと統合し,より複雑なシステムの開発について学ぶ
-さらに工場見学を実施する.
注意点:
事前に指示された項目および課題を予習しておくことが実験着手の必須条件である.
また,本科目の単位取得は課された全てのレポートが提出されていることが最低要件である.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 AIを用いた知的処理 AIの概念や構造が分かる
2週 AIにおけるデータセット AIにおけるデータセットの考え方が分かる
3週 レポート指導 これまでに学んだ内容をレポートとしてまとめることができる
4週 マイコンプログラミング実習1 マイコンを用いたアナログ入力,疑似アナログ出力が分かる
5週 マイコンプログラミング実習2 マイコンの割り込み処理,通信が分かる
6週 レポート指導 これまでに学んだ内容をレポートとしてまとめることができる
7週 知的処理を応用したロボット開発1 AIを接続したロボットが開発できる
8週 知的処理を応用したロボット開発2 AIを接続したロボットが開発できる
4thQ
9週 知的処理を応用したロボット開発3 AIを接続したロボットが開発できる
10週 レポート指導 これまでに学んだ内容をレポートとしてまとめることができる
11週 総まとめシステム構築実習1 これまでに学んだ内容を応用して,より複雑なシステムを構築することができる
12週 総まとめシステム構築実習2 これまでに学んだ内容を応用して,より複雑なシステムを構築することができる
13週 総まとめシステム構築実習3 これまでに学んだ内容を応用して,より複雑なシステムを構築することができる
14週 プレゼン実習 自らが開発したシステムについて,他人に説明することができる
15週 レポート指導 自らが開発したシステムについて,レポートにまとめることができる
16週 レポート指導 自らが開発したシステムについて,レポートにまとめることができる

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学情報系分野その他の学習内容トランジスタなど、ディジタルシステムで利用される半導体素子の基本的な特徴について説明できる。4後11,後12,後13
少なくとも一つの具体的なコンピュータシステムについて、起動・終了やファイル操作など、基本的操作が行える。4後3,後6,後14,後15,後16
少なくとも一つの具体的なオフィススイート等を使って、文書作成や図表作成ができ、報告書やプレゼンテーション資料を作成できる。4後3,後6,後14,後15,後16
少なくとも一つのメールツールとWebブラウザを使って、メールの送受信とWebブラウジングを行うことができる。4後3,後6,後14,後15,後16
分野別の工学実験・実習能力電気・電子系分野(実験・実習能力)電気・電子系分野(実験・実習能力)電圧・電流・電力などの電気諸量の測定が実践できる。3後11,後12,後13
抵抗・インピーダンスの測定が実践できる。3後11,後12,後13
電気・電子系の実験を安全に行うための基本知識を習得する。3後11,後12,後13
キルヒホッフの法則を適用し、実験結果を考察できる。3後11,後12,後13
分流・分圧の関係を適用し、実験結果を考察できる。3後11,後12,後13
ブリッジ回路の平衡条件を適用し、実験結果を考察できる。3後11,後12,後13
重ねの理を適用し、実験結果を考察できる。3後11,後12,後13
情報系分野(実験・実習能力)情報系分野(実験・実習能力)与えられた問題に対してそれを解決するためのソースプログラムを、標準的な開発ツールや開発環境を利用して記述できる。4後1,後4,後5,後7,後8,後9
ソフトウェア生成に利用される標準的なツールや環境を使い、ソースプログラムをロードモジュールに変換して実行できる。4後1,後4,後5,後7,後8,後9
ソフトウェア開発の現場において標準的とされるツールを使い、生成したロードモジュールの動作を確認できる。4後1,後4,後5,後7,後8,後9
フローチャートなどを用いて、作成するプログラムの設計図を作成することができる。4後1,後4,後5,後7,後8,後9
問題を解決するために、与えられたアルゴリズムを用いてソースプログラムを記述し、得られた実行結果を確認できる。4後1,後4,後5,後7,後8,後9
与えられた仕様に合致した組合せ論理回路や順序回路を設計できる。4後11,後12,後13
基礎的な論理回路を構築し、指定された基本的な動作を実現できる。4後11,後12,後13
論理回路などハードウェアを制御するのに最低限必要な電気電子測定ができる。4後11,後12,後13
標準的な開発ツールを用いてプログラミングするための開発環境構築ができる。4後1,後4,後5,後7,後8,後9
要求仕様にあったソフトウェア(アプリケーション)を構築するために必要なツールや開発環境を構築することができる。4後1,後4,後5,後7,後8,後9
要求仕様に従って標準的な手法によりプログラムを設計し、適切な実行結果を得ることができる。4後1,後4,後5,後7,後8,後9

評価割合

レポート発表成果物合計
総合評価割合403030100
専門的能力403030100