数値計算法Ⅰ

科目基礎情報

学校 北九州工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 数値計算法Ⅰ
科目番号 0133 科目区分 専門 / 必修
授業形態 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 生産デザイン工学科(情報システムコース) 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 Scilabで学ぶわかりやすい数値計算法、川田昌克著、森北出版
担当教員 川田 昌克

到達目標

1 コンピュータ向けの主要な数値計算アルゴリズムの概要や特徴を説明できる。
2 非線形方程式を数値的に解くことができる。
3 n次方程式を数値的に解くことができる。
4 連立1次方程式を数値的に解くことができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1コンピュータ向けの主要な数値計算アルゴリズムの概要や特徴を十分に説明できる。コンピュータ向けの主要な数値計算アルゴリズムの概要や特徴を説明できる。コンピュータ向けの主要な数値計算アルゴリズムの概要や特徴を説明できない。
評価項目2非線形方程式を数値的に解くことができ、プログラムに実装できる。非線形方程式を数値的に解くことができる。非線形方程式を数値的に解くことができない。
評価項目3n次方程式を数値的に解くことができ、プログラムに実装できる。n次方程式を数値的に解くことができる。n次方程式を数値的に解くことができない。
評価項目4連立1次方程式を数値的に解くことができ、プログラムに実装できる。連立1次方程式を数値的に解くことができる。連立1次方程式を数値的に解くことができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 A① 数学・物理・化学などの自然科学、情報技術に関する基礎を理解できる。
JABEE SA① 数学・物理・化学などの自然科学、情報技術に関する共通基礎を理解できる。

教育方法等

概要:
2~4次の代数方程式は「解の公式」を利用することにより解析的に解くことができるが、一般に、5次以上の代数方程式は解析解を求めることができない。しかしながら、このように解析的に解くことが困難な数学の問題を、コンピュータの処理能力を駆使して、数値的に(近似的に)解くことが可能である場合も少なくない。本講義では、様々な工学の分野で使用されている数値計算法を理解することを目的としている。

授業の進め方・方法:
・講義を中心に授業を進めていく。白板やパワーポイントを使用し、教科書の内容を詳しく説明する。
・Scilab もしくは MATLAB を利用したコンピュータ演習も行う。
・WebClass に毎週の講義資料を掲載するので、適宜、予習および復習に利用すること。
・講義内容の理解を深めるため、適宜、演習課題の提出を課す。

注意点:
提出課題は必ず締切日時までに提出する。提出が遅れた場合、減点する。
中間試験までの評価①と、中間試験から定期試験までの評価②を平均し、総合評価とする。
評価①、②ともに試験 60 %、演習・レポート 40%(演習課題 20%、プログラム課題 20%)とする。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 シラバス内容の説明
【第1章 非線形方程式の数値解法—2 分法】
2分法により非線形方程式を数値的に解くことができる。
2週 【第1章 非線形方程式の数値解法—2 分法】
はさみうち法、2変数の2分法
2分法により非線形方程式を数値的に解くことができる。
3週 【第2章 非線形方程式の数値解法—ニュートン法】
ニュートン法、割線法
ニュートン法により非線形方程式を数値的に解くことができる。
4週 【第2章 非線形方程式の数値解法—ニュートン法】
テイラー展開とニュートン法、ニュートン法の特徴
2分法とニュートン法の特徴について説明できる。
5週 【第2章 非線形方程式の数値解法—ニュートン法】
ベイリー法、2変数のニュートン法
ニュートン法の拡張について説明できる。
6週 プログラム演習 実際に数値計算アルゴリズムをプログラムに実装することができる。
7週 【第2章 非線形方程式の数値解法—ニュートン法】
Scilab演習
実際に数値計算アルゴリズムをプログラムに実装することができる。
8週 中間試験
2ndQ
9週 中間試験解説
【第3章 代数方程式の数値解法】
複素解とニュートン法
n次方程式の数値解法について説明できる。
10週 【第3章 代数方程式の数値解法】
ベアストウ法
n次方程式の数値解法について説明できる。
11週 【第3章 代数方程式の数値解法】
Scilab演習
実際に数値計算アルゴリズムをプログラムに実装することができる。
12週 【第4章 代数方程式の数値解法―消去法】
ガウスの消去法、ピボット操作
消去法により連立1次方程式を数値的に解くことができる。
13週 【第4章 代数方程式の数値解法―消去法】
掃き出し法、逆行列の算出
消去法により連立1次方程式や逆行列を数値的に解くことができる。
14週 【第5章 代数方程式の数値解法―反復法】
ヤコビ法、ガウス・ザイデル法
反復法により連立1次方程式を数値的に解くことができる。
15週 【第4章 代数方程式の数値解法―消去法】
【第5章 代数方程式の数値解法―反復法】
プログラム演習
実際に数値計算アルゴリズムをプログラムに実装することができる。
16週 定期試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学情報系分野情報数学・情報理論離散数学に関する知識をアルゴリズムの設計、解析に利用することができる。4前1,前2,前3,前5,前9,前10,前14
コンピュータ上での数値の表現方法が誤差に関係することを説明できる。4前12
コンピュータ上で数値計算を行う際に発生する誤差の影響を説明できる。4前4,前12,前14
コンピュータ向けの主要な数値計算アルゴリズムの概要や特徴を説明できる。4前4

評価割合

試験演習・レポート小テスト等発表相互評価合計
総合評価割合6040000100
基礎的能力000000
専門的能力6040000100
分野横断的能力000000