制御理論Ⅱ

科目基礎情報

学校 北九州工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 制御理論Ⅱ
科目番号 0135 科目区分 専門 / 必修
授業形態 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 生産デザイン工学科(情報システムコース) 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 MATLAB/Simulink による制御工学入門、川田昌克著、森北出版
担当教員 川田 昌克

到達目標

・フィードバック制御系の制御性能を過渡特性、定常特性を解析・評価することができる。
・フィードバック制御系の周波数特性をボード線図、ナイキスト軌跡を用いて解析・評価することができる。
・フィードバック制御系の基本的な設計計算ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1ブロック線図を用いたシステムの表現方法を十分に説明できる。ブロック線図を用いたシステムの表現方法を説明できる。ブロック線図を用いたシステムの表現方法を説明できない。
評価項目2フィードバック制御系の安定判別法を十分に説明できる。フィードバック制御系の安定判別法を説明できる。フィードバック制御系の安定判別法を説明できない。
評価項目3フィードバック制御系の定常特性や過渡特性を十分に説明できる。フィードバック制御系の定常特性や過渡特性を説明できる。フィードバック制御系の定常特性や過渡特性を説明できない。
評価項目4PID制御を十分に説明できる。PID制御を説明できる。PID制御を説明できない。
評価項目7システムの周波数応答の計算方法を十分に説明できる。システムの周波数応答の計算方法を説明できる。システムの周波数応答の計算方法を説明できるない。
評価項目6ボード線図やベクトル軌跡によりシステムの周波数特性を十分に説明できる。ボード線図やベクトル軌跡によりシステムの周波数特性を説明できる。ボード線図やベクトル軌跡によりシステムの周波数特性を説明できるない。
評価項目7フィードバック制御系の安定判別法を十分に説明できる。フィードバック制御系の安定判別法を説明できる。フィードバック制御系の安定判別法を説明できるない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 B② 自主的・継続的な学習を通じて、専門工学の基礎科目に関する問題を解くことができる。
学習・教育到達度目標 D① 専門工学の基礎に関する知識と基礎技術を統合し、活用できる。
JABEE SB② 自主的・継続的な学習を通じて、専門工学の基礎科目に関する問題を解決できる。
JABEE SD① 専攻分野における専門工学の基礎に関する知識と基礎技術を総合し、応用できる。

教育方法等

概要:
「制御工学」の目的のひとつは、『いかにして目的の動作をさせるコントローラを設計するのか?』ということであり、「制御工学」の知識により「コントローラ」を設計しなければ「ロボット」をいかに上手に製作しても思い通りに動かすことはできない。そこで、本科目では、「制御工学」の中でも「古典制御」と呼ばれる手法の基礎を説明し、「制御工学」の基礎知識を習得してもらうことを目的とする。

授業の進め方・方法:
・講義を中心に具体例を交えながら授業を進めていく。主に白板を使用し、教科書の内容を詳しく説明する。
・WebClass に毎週の講義資料を掲載するので、適宜、予習および復習に利用すること。
・講義内容の理解を深めるため、適宜、演習課題の提出を課す。

参考書:
杉江俊治、藤田政之「フィードバック制御入門」(コロナ社)
吉川恒夫「古典制御論」(昭晃堂)
佐藤和也、平元和彦、平田研二「はじめての制御工学」(講談社)
今井弘之、竹口知男、能勢和夫「やさしく学べる制御工学」(森北出版)
南 裕樹「Python による制御工学入門」(オーム社)

注意点:
提出課題は必ず締切日時までに提出する。提出が遅れた場合、減点する。
中間試験までの評価と、中間試験から定期試験までの評価を平均し、総合評価とする。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 シラバス内容の説明
【第 5 章 s 領域での制御系解析/設計】
 ブロック線図の結合
ブロック線図を用いたシステムの表現方法を説明できる。
2週 【第 5 章 s 領域での制御系解析/設計】
 フィードバック制御系の安定性
フィードバック制御系の安定判別法を説明できる。
3週 【第 5 章 s 領域での制御系解析/設計】
 フィードバック制御系の定常特性
フィードバック制御系の定常特性や過渡特性を説明できる。
4週 【第 6 章 PID 制御】
 PID 制御の各動作
PID制御を説明できる。
5週 【第 6 章 PID 制御】
 改良型 PID 制御
PID制御を説明できる。
6週 【第 7 章 周波数特性】
 周波数応答
システムの周波数応答の計算方法を説明できる。
7週 【第 7 章 周波数特性】
 周波数伝達関数とゲイン,位相差の関係
システムの周波数応答の計算方法を説明できる。
8週 中間試験
4thQ
9週 中間試験問題の解説
【第 7 章 周波数特性】
 周波数特性の視覚的表現(ベクトル軌跡)
ボード線図やベクトル軌跡によりシステムの周波数特性を説明できる。
10週 【第 7 章 周波数特性】
 周波数特性の視覚的表現(ボード線図)
ボード線図やベクトル軌跡によりシステムの周波数特性を説明できる。
11週 【第 7 章 周波数特性】
 基本要素の周波数特性
ボード線図やベクトル軌跡によりシステムの周波数特性を説明できる。
12週 【第 7 章 周波数特性】
 高次要素の周波数特性
ボード線図やベクトル軌跡によりシステムの周波数特性を説明できる。
13週 【第 7 章 周波数特性】
 2 次遅れ要素の周波数特性
ボード線図やベクトル軌跡によりシステムの周波数特性を説明できる。
14週 【第 8 章 周波数領域での制御系解析/設計】
 ナイキストの安定判別法
フィードバック制御系の安定判別法を説明できる。
15週 【第 8 章 周波数領域での制御系解析/設計】
 安定余裕
フィードバック制御系の安定判別法を説明できる。
16週 定期試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野制御ブロック線図を用いてシステムを表現することができる。4後1
システムの過渡特性について、ステップ応答を用いて説明できる。4後1,後4,後5
システムの定常特性について、定常偏差を用いて説明できる。4後3,後4,後5
システムの周波数特性について、ボード線図を用いて説明できる。4後9,後10,後11,後12,後13,後15
フィードバックシステムの安定判別法について説明できる。4後2,後14,後15

評価割合

試験演習・レポート小テスト等発表相互評価合計
総合評価割合7030000100
基礎的能力000000
専門的能力7030000100
分野横断的能力000000