電気磁気学AⅡ

科目基礎情報

学校 北九州工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 電気磁気学AⅡ
科目番号 0148 科目区分 専門 / 必修
授業形態 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 生産デザイン工学科(情報システムコース) 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 「電磁気学入門」加藤岳生著、裳華房
担当教員 宮内 真人

到達目標

1.クーロンの法則から点電荷に働く静電気力と電界を求めることが出来る。
2.電界の定義やガウスの法則を理解し、様々な電荷分布がつくる電界および電位を求めることが出来る。
3.導体を理解し、導体系の電位、コンデンサの静電容量、静電エネルギーの計算が出来る。
4.誘電体とは何かを理解し、誘電体中の電界,電束密度を求めることが出来る。

ルーブリック

要改善
クーロンの法則クーロンの法則を用いて、真空中の電荷による力や電界との関係を理解し、諸量を導き出せる。クーロンの法則を用いて、真空中の電荷による力や電界との関係を説明できる。クーロンの法則を用いて、真空中の電荷による力や電界との関係を理解している。クーロンの法則を用いて、真空中の電荷による力や電界との関係を理解していない。
電界電界の成り立ちを説明できる。1つ、あるいは複数の点電荷から電気力線の概形を描くことができる。電界の成り立ちを理解している。1つの点電荷から電気力線の概形を描くことができる。電界の概念を理解している。電界の概念を理解していない。
電位電位とは何か積分を使って説明できる。簡単な電荷の分布から等電位面の概形を描くことができる。電位の傾きを微分を使って導くことができる。電位とは何か理解している。点電荷から等電位面の概形を描くことができる。微分を使って電位の傾きを表現できる。電位の概念を理解している。電位の概念を理解していない。
ガウスの法則ガウスの法則について説明できる。ガウスの法則を適用することで真空中の電荷による電界と電位の関係を理解し、諸量を導き出せる。ガウスの法則を理解し適用することで真空中の電荷による電界と電位の関係を理解し、諸量を導き出せる。ガウスの法則を理解している。ガウスの法則を理解していない。
導体コンデンサとは何かを説明できる。直列・並列接続されたコンデンサによる合成静電容量を導くことができる。コンデンサとは何かを理解している。直列・並列接続されたコンデンサによる合成静電容量を導くことができる。コンデンサとは何かを理解している。コンデンサとは何かを理解していない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
電気磁気学は現在の科学技術の基盤となる学問であり、技術者を目指す多くの理工系の学生にとっては重要な基礎科目である。この科目の履修を通して電界や磁界といった”場”の概念と両者の相互関係を理解する。また、”場”とその変化の数学的表現と計算の仕方を学習する。
授業の進め方・方法:
教科書を解説しながら演習を行いつつ、難題については周囲とディスカッションし発表する場を設ける。授業の理解度やノートの取り方を確認しながら進めていくために授業の終わりにふりかえりシートを作成し提出する。ふりかえりシートは各自のノートを参照しながら作成してよい(カメラなどで撮影された画像は除く)。
注意点:
公式や解法の暗記ではなく、自分の頭の中で電界・磁界とその変化をイメージしながら演習に取り組むとわかりやすい。
授業後にノートを見ながら自分なりの言葉で電界・磁界の成り立ちとその変化を説明してみると、わかっているつもりでもわかっていない点が明らかになる。ノートを見直し、分からなければ教員に質問をする習慣を持つこと。上学年の授業との関係に留意し、目的意識を持って学習すること。
[オフィスアワー]
水曜日15:30-17:00、金曜日13:00-17:00

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 静電気と電荷 物質を構成する最小単位である原子を例に電気がどのように生じているのかを理解する
2週 クーロンの法則 電荷同士に働く力を理解する
3週 電場 静止した電荷が作る電場について学ぶ
4週 ガウスの法則 電場の性質を数学的に理解する
5週 ガウスの法則の微分形 電場の性質を数学的に理解する
6週 電位 電気のポテンシャルエネルギーが存在することを理解する
7週 演習
8週 中間試験
4thQ
9週 導体の性質
導体とは何かを知る。
10週 コンデンサー コンデンサが蓄えるエネルギーについて理解する。
11週 コンデンサーに蓄えられるエネルギー コンデンサの極板にかかる力について学ぶ。
12週 ポアソン方程式 電場と電荷密度、電位の関係を数学的に理解する。
13週 電流 電流の定義を理解する
14週 電荷保存則 電荷の保存則を理解する
15週 オームの法則・ジュール熱 電気抵抗の実態を理解する
16週 キルヒホッフの法則 キルヒホッフの法則を理解する。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電磁気導体の性質を説明でき、導体表面の電荷密度や電界などを計算できる。3
誘電体と分極及び電束密度を説明できる。3
静電容量を説明でき、平行平板コンデンサ等の静電容量を計算できる。3
コンデンサの直列接続、並列接続を説明し、その合成静電容量を計算できる。3
静電エネルギーを説明できる。3

評価割合

試験課題と演習合計
総合評価割合7030100
基礎的能力502070
専門的能力15520
分野横断的能力5510