シミュレーション

科目基礎情報

学校 北九州工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 シミュレーション
科目番号 0150 科目区分 専門 / 必修
授業形態 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 生産デザイン工学科(情報システムコース) 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 ノート講義、資料プリント
担当教員 太屋岡 篤憲

到達目標

・対象システムの数式モデルを導出し、他の数式モデル表現にも変換できる。
・基本演算回路で対象システムを表現し、スケール変換し、シミュレーションができる。
・連続時間系から離散時間近似モデルを導き、他の離散時間数式モデル表現にも変換できる。
・離散時間モデルを使い分けて制御系のシミュレーション計算ができる。
・ブラックボックスモデリング、伝達関数モデルの同定法の概念が説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
対象システムの数式モデルによる表現対象システムの数式モデルを導出し、他の数式モデル表現にも変換できる対象システムを種々の数式モデルで表現できる。対象システムの数式モデル表現が求められない。
対象システムの基本演算回路による表現基本演算回路で対象システムを表現し、スケール変換し、シミュレーションができる。基本演算回路で連続時間システムを表現できる。対象システムを基本演算回路で表現できない。
離散時間近似システムの数式モデルの導出連続時間系から離散時間近似モデルを導き、他の離散時間数式モデル表現にも変換できる。連続時間系から離散時間近似システムの数式モデルを導くことができる。連続時間系のモデルから離散時間近似システムの数式モデルを導くことができない。
離散時間モデルを用いたシミュレーション離散時間モデルを使い分けて制御系のシミュレーション計算ができる。対象の離散時間モデルを用いたシミュレーションの計算ができる離散時間モデルを用いたシミュレーション計算法が説明できない
最小二乗推法を用いた伝達関数モデルの同定法の理解最小二乗推法を用いた伝達関数モデルの同定法を説明できる。ブラックボックスモデリング、伝達関数モデルの同定法の概念が説明できる。ブラックボックスモデリング、伝達関数モデルの同定法の概念が説明できない。

学科の到達目標項目との関係

JABEE SB① 共通基礎知識を用いて、専攻分野における設計・製作・評価・改良など生産に関わる専門工学の基礎を理解できる。
JABEE SD① 専攻分野における専門工学の基礎に関する知識と基礎技術を総合し、応用できる。

教育方法等

概要:
システムを制御する場合、制御対象をモデル化し、得られた数式モデルをもとに制御系の解析・設計を行い、制御系が適切なものかどうかをシミュレーションによって検証することが必要となる。本科目では、対象プロセスの数式表現とモデリングの手法、モデルを用いたシミュレーションによる解析法の基礎を身につけることを目的とする。
授業の進め方・方法:
教科書でなく、ノート講義になるので、ノートをきちんと取ること。特に例題、演習は良く復習しておくこと。
4学年で学んだ「制御理論Ⅰ」、「制御理論Ⅱ」、5学年前期に学んだ「システム制御論Ⅰ」が基礎となる。
例題と演習等を復習し、モデリングとシミュレーションの概念・理論の理解を深める。
注意点:
授業で学んだ内容について、ノートを整理し復習すると共に、例題、課題を解くことにより理解を深める。提出された課題は返却しないので、各自コピー等を取っておくこと。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 制御系のおけるモデリングとシミュレーション 制御系構築におけるシミュレーションの意味、対象となるシステムの分類とモデル表現について理解する。
2週 連続時間系のシミュレーション 連続時間系シミュレーション法の概要を理解する。連続時間系の対象システムを基本演算回路で表すことができる。
3週 連続時間系のシミュレーション オペアンプを用いたシステムのアナログシミュレーションを理解する。シミュレーションのためのスケール換算ができる。
4週 z変換 z変換の定義・性質を用いて、信号・関数列のz変換・逆z変換の計算ができる。
5週 離散時間システムの数式モデル 離散時間系の対象の入出力関係を差分方程式、パルス伝達関数、状態方程式で表し、各モデルへの変換ができる。
6週 離散時間システムの安定性 離散時間システムの安定性を理解し、安定条件を説明できる。
7週 連続時間システムの離散時間近似 連続時間システムを離散時間近似する方法を理解し、連続系に対応する離散化モデルを求めることができる。
8週 中間試験
4thQ
9週 試験の解説
離散時間制御システム
離散時間制御系を理解し、連続時間制御系の制御対象を0次ホールドを用いて、離散化モデルに変換できる
10週 離散時間系の応答とシミュレーション 離散時間系に入力信号列が加わった時の応答が計算できる。
11週 複数の要素が絡み合う離散時間系のシミュレーション 複数の要素が絡み合う離散時間システムのシミュレーション法を理解する。
12週 システムの同定 ブラックボックスモデリング、伝達関数モデルの同定法の概念を理解する。
13週 システムの同定 最小二乗推定法を用いたモデリング手法を理解する。
14週 制御系のシミュレーション 連続時間制御系を離散時間系に変換し、離散時間系でのシミュレーション計算ができる。
15週 定期試験 10~14週までの内容を網羅した試験により,授業内容の理解の定着を図る。
16週 試験の解説 期末試験の内容を解説により理解する。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験課題・レポート合計
総合評価割合8020100
基礎的能力000
専門的能力8020100
分野横断的能力000