物理AⅠ

科目基礎情報

学校 北九州工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 物理AⅠ
科目番号 0009 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 生産デザイン工学科(物質化学コース) 対象学年 1
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 「総合物理1」 植松恒夫 他(啓林館),「セミナー物理基礎+物理」 第一学習社編集部 (第一学習社)
 新課程 フォローアップドリル物理基礎(数研出版) ①運動の表し方・力・運動方程式
 新課程 フォローアップドリル物理基礎(数研出版) 実験データの分析
担当教員 坪田 雅功,伊藤 慎太郎

到達目標

・物理学の学習を通じて、自然現象を系統的、論理的に考えていく能力を養い、広く自然の諸現象を科学的に解明するための物理的な見方、考え方が出来る。
・運動を表す数式の物理的意味を理解し、適切に計算することができる。
・各物理量の関係を正しく理解し、組み合わせでの表し方、数式としての取り扱いを理解する。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
運動の表現、物理量の理解物体の運動を表す各物理量の概念、定義の理解を理解し、それらを様々な運動においていも単位を含め、式、図などを用いて、適切に説明することができる。物体の運動を表す各物理量の概念、定義の理解を理解し、それらを式、単位を含めて適切に説明することができる。物体の運動を表す各物理量の概念、定義の理解が不十分で、それらを正しく説明することができない。
各式の適用と適切な計算数式を物理的、数学的に理解し、応用問題においても式を正しく適用、展開することができる。有効数字等、適切な計算ができる。数式を物理的、数学的に理解し、標準的問題において式を正しく適用、展開することができる。また、有効数字を含め、適切な計算ができる。数式の物理的あるは数学的理解が不十分で、各問題において式を正しく適用、展開することができない。
各現象の図表による記述と理解図表による運動に関する複合的現象の記述、表現を的確に読み取り、説明することができる。また、複合的現象を図表を用いて数値、数式を含めて的確に説明することができる。図表による運動に関する現象の記述、表現を的確に読み取り、説明することができる。また、現象を図表を用いて的確に説明することができる。図表による運動に関する現象の記述、表現を的確に読み取る り、説明することができない、また、図表を用いての表現が十分ではない。
実験の遂行、実験レポートの作成と提出実験を安全かつ精度よく遂行できる。必要事項を満たし、結果に対する考察が十分なレポートを提出できる。実験を安全に遂行し、必要事項を満たしたレポートを提出できる。実験を遂行することができない、あるいは報告レポートを作成、提出することができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
物理学は工学を学ぶための極めて重要な基礎であり、多くの分野において科学技術の発展に欠かせない知識である。物理学の学習を通じて、自然現象を系統的,論理的に考えていく能力を養い、広く自然の諸現象を科学的に解明するための物理的な見方、考え方を見につけさせる。さらに、物理学は工学を学ぶための極めて重要な基礎であり、多くの分野において科学技術の発展に欠かせない知識である。本科目では、運動の基本である「等速度運動」、「等加速度運動」について、その概念と様々な条件における考え方そその解法を学ぶ。
授業の進め方・方法:
全員が理解する事を基本方針とし、検定教科書を用いた講義により物理的な内容の理解に努める。問題演習、実験、小テスト等を折り込みながら講義を進める。また,講義内容のより深い理解のため、模範実験(デモンストレーション)を随時織り込むほか、数回の実験も行う。
注意点:
・授業で課せられる演習問題課題の提出や,ICTでの課題の進捗状況を求められる。
・講義、授業内容をノートにまとめ、継続的な学習を心がけること。ノートは必要に応じて確認する。
・1日1問ノート、夏期課題を課す。提出日に遅れた場合は減点する。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス
単位・有効桁数・電卓の使用方法
運動の表し方,平均の速度
・物理量のMKS単位系を使い分けることができる.
・時刻と位置の関係を表すことができる.
・平均の速さと瞬間の速さの違いを述べることができる.
2週 速度, 等速直線運動 ・物体の位置や速度の計算ができる.
・道のりなどを求めることができる.
3週 平面内の運動,相対速度 ・平面内を移動する質点の運動を位置の変化として表すことができる.
・速度ベクトルを表現することができ,直線および平面運動する2物体の相対速度・合成速度を求めることができる.
4週 実験:質量の測定実験 ・物理天秤を用いて物体の質量を測定できる.
・実験における誤差(有効数字)を理解して,データを集計できる.
・測定結果をまとめて,レポートを書くことができる.
5週 加速度,等加速度直線運動 ・加速度について説明でき,加速度を計算で求めることができる.
・等加速度直線運動の公式を用いて,物体の位置,時間,速度を計算で求めることができる.
6週 加速度,等加速度直線運動 ・加速度について説明でき,加速度を計算で求めることができる.
・等加速度直線運動の公式を用いて,物体の位置,時間,速度を計算で求めることができる.
7週 加速度,等加速度直線運動 ・加速度について説明でき,加速度を計算で求めることができる.
・等加速度直線運動の公式を用いて,物体の位置,時間,速度を計算で求めることができる.
8週 中間試験 ・既習領域の問題を解くことができる.
2ndQ
9週 試験内容について解説
落体運動
・試験内容を理解する
・物理量のMKS単位系を使い分けることができる.(確認)  
・有効桁数を理解して,計算ができる.
・電卓を正しく使用することができる.
・自由落下運動を行う物体の位置や時間,速度に関する計算ができる.
10週 落体運動 ・自由落下運動,鉛直投射した物体の位置や時間,速度に関する計算ができる.
11週 落体運動 ・自由落下運動,鉛直投射した物体の位置や時間,速度に関する計算ができる.
12週 放物運動 ・水平投射,斜方投射をする物体の位置や時間,速度に関する計算ができる.
13週 放物運動 ・水平投射,斜方投射をする物体の位置や時間,速度に関する計算ができる.
14週 いろいろな力 ・重力・弾性力・張力・浮力・圧力などのいろいろな力について計算ができる.
・静止摩擦力がはたらいている場合の力のつり合いを理解し,最大摩擦力を計算で求めることができる.
15週 定期試験 ・既習領域の問題を解くことができる.
16週 試験内容について解説 ・試験内容を理解する

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理物理速度と加速度の概念を説明できる。3
平均の速度、平均の加速度に関する計算ができる。3
直線及び平面運動において、速度をベクトルとして捉え、速度の合成・分解及び相対速度に関する計算ができる。3
等加速度直線運動の公式を用いて、物体の変位、時間、速度に関する計算ができる。3
平面内を移動する質点の運動を位置ベクトルの変化として扱うことができる。3
自由落下及び鉛直投射した物体の変位、速度、時間に関する計算ができる。3
水平投射及び斜方投射した物体の変位、速度、時間に関する計算ができる。3
物理実験物理実験実験の目的及び原理を説明できる。3
整理整頓により実験環境を適切に保ち、手順に従って安全に実験ができる。(化学実験と共通)3
実験条件やデータなどを正確に記録できる。(化学実験と共通)3
実験データから、最確値や誤差などを求めることができる。3
適切なグラフを作成し、実験データ間の最も確からしい関係を見出すことができる。3
適切な有効数字及び単位を用いて物理量を表すことができる。(化学実験と共通)3
実験結果から、物理現象の特徴や規則性を説明できる。3
観察・実験結果を座学などで学んだ内容と関連付けて説明できる。(化学実験と共通)3

評価割合

試験宿題、演習・レポート、ノート確認等合計
総合評価割合7030100
基礎的能力7030100
専門的能力000
分野横断的能力000