化学工学Ⅱ

科目基礎情報

学校 北九州工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 化学工学Ⅱ
科目番号 0024 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 生産デザイン工学科(物質化学コース) 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 4
教科書/教材 多田豊 「化学工学(改訂第3版)-解説と演習-」朝倉書店
担当教員 後藤 宗治

到達目標

1.物質の流れと物質収支についての計算ができる。
2.温度変化などに伴う熱収支の計算ができる。
3.温度、圧力、液位、流量などの計測方法、および計算に必要な物性値について理解している。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1蒸留、吸着、濾過等の分離操作の原理を理解できる蒸留、吸着、濾過等の分離操作の原理を説明できる分離操作の原理を説明できない
評価項目2物質収支式を用いて装置設計、評価ができる物質収支式より物質量を求めることができる物質収支式の説明ができない
評価項目3計算に必要な物性値を探してこれる計算に必要な物性値を与えられたものの中かた選択できる計算に必要な物性値の説明ができない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
物質を生産する上で基本となる化学プロセスの主に分離生成分野を学習する。抽出、吸着、濾過操作等の基礎的な理論と計算方法を学び、生産設備の設計、合理化、運転管理、スケールアップ等で必要となる能力を身につける。
授業の進め方・方法:
教科書に沿って理論の解説、式の誘導を行う。演習を多く取り入れ適宜小テスト等で理解の確認を行う。
注意点:
演習で内容の理解を深めることが大切である。式の持つ意味と使い方をしっかり理解すること。数学、物理、物理化学の基礎が必要になる。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 蒸留
蒸発装置
蒸発装置の基礎を理解できる。
2週 気液平衡 Raoultの法則、Antoine式を用いてし理想溶液の気液平衡曲線を作成できる。
3週 気液平衡 Antoine、Willsonの式を用いて実在の気液平衡曲線を作成できる。
4週 単蒸留 単蒸留における蒸留後の留出液、缶出液量と組成を求めることができる。
5週 フラッシュ蒸留 フラッシュ蒸留における蒸留後の留出液、缶出液量と組成を求めることができる。
6週 精留塔 精留塔の留出液、缶出液量と組成を求めることができる。
7週 精留塔 精留塔の理論段数、塔高、直径を計算できる。
8週 中間試験 1~7週までの授業内容を網羅した試験により、授業内容の理解、定着を図る。
4thQ
9週 試験解説
気液平衡と吸収装置
中間試験の内容を理解する。
Henrryの法則と吸収装置の理論を理解できる
10週 吸収
吸収装置の物質収支
吸収装置の吸収液、被吸収ガスの量、組成を計算できる。
11週 吸収
吸収装置の設計(高さ)
吸収装置の高さを計算できる。
12週 吸収
吸収装置の設計(直径)
吸収装置の直径を計算できる。
13週 膜分離
透析、限外濾過
透過係数、分離係数、透析効率などを求めることができる。
14週 膜分離
電気泳動
膜内のイオン濃度、限界電流を求めることができる。
15週 定期試験 9~14週までの授業内容を網羅した試験により、授業内容の理解、定着を図る。
16週 試験解説 定期試験の内容を理解する。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野化学工学SI単位への単位換算ができる。4
物質の流れと物質収支についての計算ができる。4
蒸留の原理について理解できる。4
単蒸留、精留・蒸留装置について理解できる。4
蒸留についての計算ができる(ラウールの法則、マッケーブシール法等)。4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力0000000
専門的能力10000000100
分野横断的能力0000000