応用物理Ⅰ

科目基礎情報

学校 北九州工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 応用物理Ⅰ
科目番号 0026 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 生産デザイン工学科(物質化学コース) 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 「高専の応用物理 (第2版)」 宮本 止戈雄, 大野 秀樹, 竹内 彰継, 小暮 陽三 (森北出版株式会社),「基礎現代物理学 1」 A・アーヤ (森北出版)
担当教員 中村 裕之,宮内 真人

到達目標

本授業では,前期は座学を主とし、産業で既に常識となって利用されている量子論、相対論の基礎を学修することを目的とする。特殊相対論の基礎を学び、これが量子論と結びつくことで現代的なミクロな世界が築かれていることを理 解する。直接目にすることがない現象であるので、課題演習で直感的理解も得られるようにする。後期は、実験を主と し、量子論的現象の実験のほか、物性物理的分野の実験もおこなう。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1 (相対論) ローレンツ変換と相対論的結論が理解でき、数値的にも解答できる。 ローレンツ変換と相対論的結論が理解できる。 ローレンツ変換と相対論的結論が理解できない。
評価項目2 (量子論) 光電効果、前期量子論が理解でき数値的にも解答できる。 簡単な波動方程式が導け、数値的にも解答できる。 光電効果、前期量子論が理解できる。 簡単な波動方程式が導け、解答できる。 光電効果、前期量子論が理解できない。 簡単な波動方程式が導け、解答できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
本授業では,前期は座学を主とし、産業で既に常識となって利用されている量子論、相対論の基礎を学修することを目的とする。特殊相対論の基礎を学び、これが量子論と結びつくことで現代的なミクロな世界が築かれていることを理 解する。直接目にすることがない現象であるので、課題演習で直感的理解も得られるようにする。
授業の進め方・方法:
テキストを使い授業を進める。新しい概念に戸惑うが、予習、復習をすれば、難しくはない。教科書 にない歴史的な背景についても教授する。
注意点:

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 カリレイ変換 古典物理の座標変換を理解し、光速な運動では矛盾が出ることを理解できる.
2週 ローレンツ変換 光速不変と相対性原理を用いて、ローレンツ変換が導けることが理解できる.
3週 ローレンツ変換による速度の合成則 ローレンツ変換を用いて側後の合成即が複雑な式になるいことが理解できる.
4週 ローレンツ収縮と「ウラシマ効果」(1) 長さが収縮すること時間が変化することが理解できる.
5週 ローレンツ収縮と「ウラシマ効果」(2) 長さが収縮すること時間が変化することが理解でき、それらを使って計算もできる.
6週 相対論的質量、相対論的力学(1) 相対論的質量、エネルギーが導け、それらの計算ができる.
7週 相対論的質量、相対論的力学(2) 相対論的質量、エネルギーが導け、それらの計算ができる.
8週 中間試験(相対論に関する試験) 既習領域の基礎問題を解くことができる.
2ndQ
9週 X線と電子・原子、黒体輻射と光電効果、光量子仮説 ミクロの世界でも、古典論で説明できる限界があることが理解できる.
10週 X線と電子・原子、黒体輻射と光電効果、光量子仮説 量子論を用いると古典論での矛盾が解決することが理解できる.
11週 前期量子論、ボーアの仮説、不確定性原理、交換関係 量子論で出てくる新たな問題が理解でき、解決されることが理解できる.
12週 前期量子論、ボーアの仮説、不確定性原理、交換関係 量子論で出てくる新たな問題が理解でき、解決されることが理解できる.
13週 シュレディンガー方程式と波動関数、固有値、期待値 数式を使ってミクロな問題を解くとこができる.
14週 シュレディンガー方程式と波動関数、固有値、期待値 数式を使ってミクロな問題を解くとこができる.
15週 シュレディンガー方程式と波動関数、固有値、期待値 数式を使ってミクロな問題を解くとこができる.
16週 定期試験(主に量子論分野に関する試験) 既習領域の基礎問題を解くことができる.

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理実験物理実験測定機器などの取り扱い方を理解し、基本的な操作を行うことができる。3後1,後4,後7,後10,後13,後14
安全を確保して、実験を行うことができる。3後1,後4,後7,後10,後13,後14
実験報告書を決められた形式で作成できる。3後1,後4,後7,後10,後13,後14
有効数字を考慮して、データを集計することができる。3後1,後4,後7,後10,後13,後14
力学に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。3後3,後8
熱に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。3後2,後11
波に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。3後5,後6
光に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。3後2,後6,後9
電磁気に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。3後2,後5
電子・原子に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。3後2,後6,後11,後12

評価割合

試験課題・演習レポート態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70300000100
前期座学70300000100
分野横断的能力0000000
0000000