物質化学演習Ⅰ

科目基礎情報

学校 北九州工業高等専門学校 開講年度 2019
授業科目 物質化学演習Ⅰ
科目番号 0041 科目区分 専門 / 必修
授業形態 演習 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 生産デザイン工学科(物質化学コース) 対象学年 3
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 「改訂化学」東京書籍(化学308)、「改訂化学基礎」東京書籍(化基313)、「セミナー化学基礎+化学」第一学習社
担当教員 山本 和弥

到達目標

1.物質量の概念を理解し、モル濃度等の様々な概念を計算して求めることができる。
2.物質の状態や性質に関する各種法則に当てはめ計算することができる。
3.化学平衡の概念を用いて、酸塩基平衡・沈殿平衡に関する計算ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1物質量の概念を基に、モル濃度等化学的概念との関係性を理解した上で計算し、答えを導ける。物質量の概念を理解し、モル濃度等与えられた問題に対し、計算して答えを導ける。モル濃度等与えられた問題が計算できない。
評価項目2物質の状態や性質を理解したうえで、気体や溶液の各種法則に当てはめ、答えを導くことができる。気体や溶液の各種法則に当てはめることで、計算して答えを導くことができる。気体や溶液の各種法則に当てはめることができない。
評価項目3化学平衡の概念を理解し、酸塩基平衡、沈殿平衡に関する計算ができる。化学平衡の概念を用いて、酸塩基平衡、沈殿平衡に関する計算ができる。酸塩基平衡、沈殿平衡に関する計算ができない。

学科の到達目標項目との関係

準学士課程の教育目標 A② 自主的・継続的な学習を通じて、基礎科目に関する問題を解くことができる。
準学士課程の教育目標 B① 専門分野における工学の基礎を理解できる。
準学士課程の教育目標 B② 自主的・継続的な学習を通じて、専門工学の基礎科目に関する問題を解くことができる。

教育方法等

概要:
1,2年次に学習した化学の内容を基に演習問題に取り組むことで、専門的な内容に対応できる応用力を身に着けることを目的とする。
また、3年次より開講した専門科目、おもに分析化学分野の理解を助ける為の演習問題を実施する。
授業の進め方・方法:
毎時間、各単元に応じた課題プリントを配布し、次回の授業の際に解答、解説を行う。解答は指名者が板書する。また、3年次より開講された専門科目の進捗状況に応じて、その科目に関連する演習を行う。
注意点:
関数電卓と化学の教科書、問題集を忘れずに持参する。
課題プリントは回収する。理解度の確認を行うため、各自身で解答すること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 概要説明
物質量と濃度
物質量の概念を理解する。
2週 物質量と濃度 物質量の概念を基に、モル質量、溶液の濃度を理解する。
3週 化学変化と化学反応式 化学反応式を基に係数と物質量の関係を理解する。
4週 気体の性質 気体の法則、状態方程式を理解する。
5週 気体の性質、溶液の性質 気体・固体の溶解を理解する。
6週 溶液の性質 希薄溶液の性質、蒸気圧を理解する。
7週 第1週~第6週の内容の復習 第1週~第6週の内容を理解する。
8週 中間試験
2ndQ
9週 中間試験の解答
化学平衡と平衡移動
化学平衡の概念を理解する。
10週 化学平衡と平衡移動 平衡定数や平衡の移動を理解する。
11週 酸と塩基 酸・塩基溶液のpHを計算できる。
12週 酸と塩基 酸・塩基溶液のpHを計算できる。
13週 酸と塩基 中和滴定における溶液のpHを計算できる。
14週 沈殿平衡と溶解度積 沈殿平衡を理解し、溶解度積を用いて難溶塩の溶解度を計算できる。
15週 第9週~第14週の内容の復習 第9週~第14週のの内容を理解する。
16週 期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学化学(一般)化学(一般)ボイルの法則、シャルルの法則、ボイル-シャルルの法則を説明でき、必要な計算ができる。3
気体の状態方程式を説明でき、気体の状態方程式を使った計算ができる。3
原子の相対質量が説明できる。3
天然に存在する原子が同位体の混合物であり、その相対質量の平均値として原子量を用いることを説明できる。3
アボガドロ定数を理解し、物質量(mol)を用い物質の量を表すことができる。3
分子量・式量がどのような意味をもつか説明できる。3
気体の体積と物質量の関係を説明できる。3
化学反応を反応物、生成物、係数を理解して組み立てることができる。3
化学反応を用いて化学量論的な計算ができる。3
質量パーセント濃度の説明ができ、質量パーセント濃度の計算ができる。3
モル濃度の説明ができ、モル濃度の計算ができる。3
pHを説明でき、pHから水素イオン濃度を計算できる。また、水素イオン濃度をpHに変換できる。3
酸化還元反応について説明できる。3
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野分析化学電離平衡と活量について理解し、物質量に関する計算ができる。3
溶解度・溶解度積について理解し必要な計算ができる。3
沈殿による物質の分離方法について理解し、化学量論から沈殿量の計算ができる。3
強酸、強塩基および弱酸、弱塩基についての各種平衡について説明できる。3
強酸、強塩基、弱酸、弱塩基、弱酸の塩、弱塩基の塩のpHの計算ができる。3
中和滴定についての原理を理解し、酸及び塩基濃度の計算ができる。3
物理化学気体の法則を理解して、理想気体の方程式を説明できる。3
混合気体の分圧の計算ができる。3
純物質の状態図(P-V、P-T)を理解して、蒸気圧曲線を説明できる。3
蒸気圧降下、沸点上昇より、溶質の分子量を計算できる。3
凝固点降下と浸透圧より、溶質の分子量を計算できる。3
平衡の記述(質量作用の法則)を説明できる。3
諸条件の影響(ルシャトリエの法則)を説明できる。3

評価割合

試験課題発表態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合702010000100
基礎的能力4010500055
専門的能力3010500045
分野横断的能力0000000