到達目標
1. ガラス器具を正しく扱うことができる。
2. 基本的な実験器具に関して、目的に応じて選択し、正しく使うことができる。
3. 秤量、滴定、加熱、蒸留、抽出、再結晶、ろ過の基本操作ができる。
4. グループワークの内容をまとめた報告書を作成できる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 安全に使用するための注意事項を守りながら、精度よくガラス器具を取り扱うことができる。 | 安全に使用するための注意事項を守りながらガラス器具を取り扱うことができる。 | ガラス器具を安全に取り扱うことができない。 |
評価項目2 | 基本的な実験器具に関して、目的に応じて選択し、正しく使うことができる。 | 基本的な実験器具に関して、目的に応じて選択し、正しく使うことができる。 | 基本的な実験器具に関して、目的に応じて選択し、正しく使うことができない。 |
評価項目3 | 安全に使用するための注意事項を守りつつ、効率や精度も考えながら、到達目標3に挙げたすべての基本操作ができる。 | 安全に使用するための注意事項を守りながら、到達目標3に挙げたすべての基本操作ができる。 | 到達目標3に挙げた基本操作のいずれか一つでもできない操作がある。 |
評価項目4 | グループワークの内容を客観的なデータと自分の考えを織り交ぜながら報告書にまとめ提出できる。 | グループワークの内容を報告書にまとめ提出できる。 | 報告書を提出できない。 |
学科の到達目標項目との関係
学習・教育到達度目標 B① 専門分野における工学の基礎を理解できる。
学習・教育到達度目標 B② 自主的・継続的な学習を通じて、専門工学の基礎科目に関する問題を解くことができる。
学習・教育到達度目標 C① 実験や実習を通じて、問題解決の実践的な経験を積む。
学習・教育到達度目標 C② 機器類(装置・計測器・コンピュータなど)を用いて、データを収集し、処理できる。
学習・教育到達度目標 C③ 実験結果から適切な図や表を作り、専門工学基礎知識をもとにその内容を考察することができる。
学習・教育到達度目標 C④ 実験や実習について、方法・結果・考察をまとめ、報告できる。
教育方法等
概要:
化学実験を安全に実施するためには、使用する器具や薬品についての知識を身につけるとともに、正しい取り扱い方を実践できる必要がある。本実験では化学実験で頻繁に登場する基本操作を安全に実行できるようになることを目的とする。また薬品についての知識を身につけるとともに、危険因子を発見し解決する能力を高めるための方法についても学び、高学年で実施する本格的な化学実験に備える。
授業の進め方・方法:
概ね前半解説、後半実践という流れで授業を行う。実践の際は基本操作を正しく実行できているかの確認を行い、どの程度習得できているか評価する。また、薬品に関する知識や実験に潜む危険因子を発見、解決する手法について学ぶ際はグループワーク形式で実施する。
注意点:
1年次工学基礎実験の内容を復習しておくことにより、さらに化学実験に対する知識を深めることができる。
評価項目3に記載の通りいずれか一つでも基本操作ができなかった場合は目標未到達となるので、やむを得ない場合を除き毎回出席すること。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
ガイダンス 実験器具の把握とガラス器具の洗浄 |
基礎化学実験の内容について理解できる。 化学実験で良く用いる器具の名称や特徴を説明できる。 ガラス器具を正しく洗浄できる。
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2週 |
秤量 |
電子天秤を正しく使用できる。
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3週 |
容量器の取扱(1) |
ホールピペット、安全ピペッターを正しく使用できる。
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4週 |
容量器の取扱(2) |
メスフラスコを正しく使用し、溶液の調製ができる。
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5週 |
安全に関するグループワーク(1) |
薬品を取り扱う上での注意事項や廃液処理の方法について理解し、説明できる。
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6週 |
中和滴定(1) |
ビューレットを用いた中和滴定の基本操作ができる。
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7週 |
中和滴定(2) |
中和滴定を用いて未知試料の濃度を計算できる。有効数字、測定誤差の概念を理解できる。
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8週 |
抽出と乾燥、自然ろ過(1) |
分液ロートを正しく使用できる。
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4thQ |
9週 |
抽出と乾燥、自然ろ過(2) |
乾燥剤を用いて有機溶媒中の水分を取り除くことができる。 自然ろ過により乾燥剤を除去できる。
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10週 |
再結晶と吸引ろ過(1) |
溶解度の温度変化を利用して再結晶できる。
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11週 |
再結晶と吸引ろ過(2) |
吸引ろ過により結晶を回収できる。
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12週 |
加熱・還流・蒸留(1) |
安全な加熱還流操作を実行できる。
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13週 |
加熱・還流・蒸留(2) |
蒸留を安全に実行するための基礎を身に付ける。
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14週 |
安全に関するグループワーク(2) |
危険因子を発見し解決する能力を高めるための方法を理解し、実践できる。
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15週 |
報告書の作成 |
報告書を作成できる。
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16週 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 自然科学 | 化学実験 | 化学実験 | 実験の基礎知識(安全防具の使用法、薬品、火気の取り扱い、整理整頓)を持っている。 | 2 | 後5 |
事故への対処の方法(薬品の付着、引火、火傷、切り傷)を理解し、対応ができる。 | 2 | 後14 |
測定と測定値の取り扱いができる。 | 3 | 後15 |
有効数字の概念・測定器具の精度が説明できる。 | 2 | 後7 |
レポート作成の手順を理解し、レポートを作成できる。 | 2 | 後15 |
ガラス器具の取り扱いができる。 | 3 | 後7 |
基本的な実験器具に関して、目的に応じて選択し正しく使うことができる。 | 3 | 後15 |
試薬の調製ができる。 | 3 | 後4 |
代表的な無機化学反応により沈殿を作り、ろ過ができる。 | 3 | 後11 |
評価割合
| 安全面への配慮 | 基本技術の習得 | 報告書 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 20 | 60 | 20 | 0 | 0 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 20 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 20 |
専門的能力 | 0 | 60 | 20 | 0 | 0 | 0 | 80 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |