微分積分Ⅱ

科目基礎情報

学校 北九州工業高等専門学校 開講年度 2019
授業科目 微分積分Ⅱ
科目番号 0053 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 4
開設学科 生産デザイン工学科(物質化学コース) 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 4
教科書/教材 「新微分積分I」大日本図書、「新微分積分I問題集」大日本図書、「新微分積分Ⅱ」大日本図書、「新微分積分Ⅱ問題集」大日本図書
担当教員 山田 康隆,石井 伸一郎,德一 保生,藤原 富美代

到達目標

1.積分を使って図形の面積、曲線の長さ、回転体の体積を求めることができる。
2.関数の級数展開ができる。
3.偏導関数を用いて基本的な2変数関数の極値を求めることができる。
4.2重積分を用いて基本的な立体の体積を求めることができる。
5.基本的な1階微分方程式を解くことができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1積分を使って種々の図形の面積、曲線の長さ、回転体の体積を求めることができる積分を使って基本的な図形の面積、曲線の長さ、回転体の体積を求めることができる積分を使って基本的な図形の面積、曲線の長さ、回転体の体積を求めることができない
評価項目2級数の収束を理解し、関数の級数展開ができる関数の級数展開ができる関数の級数展開ができない
評価項目3偏導関数を用いて基本的な2変数関数の極値を求めることができる偏導関数が計算できる偏導関数が計算できない
評価項目42重積分を用いて基本的な立体の体積を求めることができる2重積分を累次積分に直して計算できる2重積分が計算できない
評価項目5微分方程式の意味を理解し基本的な1階微分方程式を解くことができる基本的な1階微分方程式を解くことができる。基本的な1階微分方程式を解くことができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
2変数関数までの微積分と基本的な微分方程式の解法を身に着けることを目的とする。
授業の進め方・方法:
講義と演習を1セットとして進める。授業の進度に合わせてレポート課題を与える。
注意点:
1.微分積分Ⅰで学習したことは事前に復習しておくこと。
2.予習・復習・課題にしっかり取り組み、できるだけ多くの問題を解くこと。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 面積 基本的な曲線で囲まれた図形の面積を求めることができる。
2週 曲線の長さ いろいろな曲線の長さを求めることができる
3週 体積、回転体の表面積 基本的な立体の体積および回転体の表面積を求めることができる
4週 媒介変数表示による図形の計量 媒介変数表示による基本的な図形の諸量を求めることができる
5週 極座標による図形の計量 極座標表示による基本的な図形の諸量を求めることができる
6週 広義積分 広義積分の意味を理解し値を求めることができる
7週 変化率と積分 変化率と積分の関係を理解する
8週 中間試験
2ndQ
9週 点列の極限
いろいろな数列の極限を求めることができる
10週 無限級数 無限等比級数等の基本的な級数の収束・発散を調べ、その和を求めることができる。
11週 関数の展開
近似式
マクローリン展開、テイラー展開、n次近似式をもとめることができる
12週 2変数関数
極限と連続性
2変数関数の定義域やグラフを理解し、2変数関数の極限を求めることができる
13週 偏導関数 いろいろな関数の偏導関数を求めることができる
14週 全微分
接平面
2変数関数の全微分を理解し、いろいろな2変数関数のグラフの接平面を求めることができる
15週 合成関数の偏微分 合成関数の偏微分法を利用した計算ができる
16週 期末試験
後期
3rdQ
1週 高次偏導関数 基本的な関数について、2次以上の偏導関数を計算できる
2週 2変数関数の極値 偏導関数を用いて、基本的な2変数関数の極値を求めることができる。
3週 陰関数の微分 陰関数表示の意味を理解し、陰関数の導関数を求めることができる
4週 条件付き極値問題 偏微分を用いて条件付き極値問題を解くことができる
5週 2重積分(1) 2重積分の定義を理解し、累次積分になおして計算することができる。
6週 2重積分(2) 累次積分の積分順序の変更ができる
7週 体積 2重積分を用いて、基本的な立体の体積を求めることができる。
8週 中間試験
4thQ
9週 2重積分の座標変換(1) 回転変換を用いて2重積分が計算できる
10週 2重積分の座標変換(2) 極座標変換を用いて2重積分が計算できる
11週 2重積分の座標変換(3) ヤコビアンを用いて2重積分の座標変換ができる
12週 2重積分の広義積分 2重積分の広義積分を理解し計算できる
13週 1階微分方程式(1) 微分方程式の意味を理解し、基本的な変数分離形の微分方程式が解ける
14週 1階微分方程式(2) 基本的な同次形の微分方程式が解ける
15週 1階微分方程式(3) 基本的な1階線形微分方程式が解ける
16週 学年末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学整式の加減乗除の計算や、式の展開ができる。3
因数定理等を利用して、4次までの簡単な整式の因数分解ができる。3
分数式の加減乗除の計算ができる。3
実数・絶対値の意味を理解し、絶対値の簡単な計算ができる。3
平方根の基本的な計算ができる(分母の有理化も含む)。3
複素数の相等を理解し、その加減乗除の計算ができる。3
解の公式等を利用して、2次方程式を解くことができる。3
因数定理等を利用して、基本的な高次方程式を解くことができる。3
簡単な連立方程式を解くことができる。3
無理方程式・分数方程式を解くことができる。3
1次不等式や2次不等式を解くことができる。3
恒等式と方程式の違いを区別できる。3
2次関数の性質を理解し、グラフをかくことができ、最大値・最小値を求めることができる。3
分数関数や無理関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3
簡単な場合について、関数の逆関数を求め、そのグラフをかくことができる。3
累乗根の意味を理解し、指数法則を拡張し、計算に利用することができる。3
指数関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3
指数関数を含む簡単な方程式を解くことができる。3
対数の意味を理解し、対数を利用した計算ができる。3
対数関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3
対数関数を含む簡単な方程式を解くことができる。3
角を弧度法で表現することができる。3
三角関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3
加法定理および加法定理から導出される公式等を使うことができる。3
三角関数を含む簡単な方程式を解くことができる。3
三角比を理解し、簡単な場合について、三角比を求めることができる。3
一般角の三角関数の値を求めることができる。3
2点間の距離を求めることができる。3
内分点の座標を求めることができる。3
2つの直線の平行・垂直条件を利用して、直線の方程式を求めることができる。3
簡単な場合について、円の方程式を求めることができる。3
放物線、楕円、双曲線の図形的な性質の違いを区別できる。3
簡単な場合について、不等式の表す領域を求めたり領域を不等式で表すことができる。3
積の法則と和の法則を利用して、簡単な事象の場合の数を数えることができる。3
簡単な場合について、順列と組合せの計算ができる。3
等差数列・等比数列の一般項やその和を求めることができる。3
総和記号を用いた簡単な数列の和を求めることができる。3
不定形を含むいろいろな数列の極限を求めることができる。2
無限等比級数等の簡単な級数の収束・発散を調べ、その和を求めることができる。2
ベクトルの定義を理解し、ベクトルの基本的な計算(和・差・定数倍)ができ、大きさを求めることができる。3
平面および空間ベクトルの成分表示ができ、成分表示を利用して簡単な計算ができる。3
平面および空間ベクトルの内積を求めることができる。3
問題を解くために、ベクトルの平行・垂直条件を利用することができる。3
空間内の直線・平面・球の方程式を求めることができる(必要に応じてベクトル方程式も扱う)。3
行列の定義を理解し、行列の和・差・スカラーとの積、行列の積を求めることができる。3
逆行列の定義を理解し、2次の正方行列の逆行列を求めることができる。3
行列式の定義および性質を理解し、基本的な行列式の値を求めることができる。3
線形変換の定義を理解し、線形変換を表す行列を求めることができる。3
合成変換や逆変換を表す行列を求めることができる。3
平面内の回転に対応する線形変換を表す行列を求めることができる。3
簡単な場合について、関数の極限を求めることができる。3
微分係数の意味や、導関数の定義を理解し、導関数を求めることができる。3
積・商の導関数の公式を用いて、導関数を求めることがができる。3
合成関数の導関数を求めることができる。3
三角関数・指数関数・対数関数の導関数を求めることができる。3
逆三角関数を理解し、逆三角関数の導関数を求めることができる。3
関数の増減表を書いて、極値を求め、グラフの概形をかくことができる。3
極値を利用して、関数の最大値・最小値を求めることができる。3
簡単な場合について、関数の接線の方程式を求めることができる。3
2次の導関数を利用して、グラフの凹凸を調べることができる。3
関数の媒介変数表示を理解し、媒介変数を利用して、その導関数を求めることができる。3
不定積分の定義を理解し、簡単な不定積分を求めることができる。3
置換積分および部分積分を用いて、不定積分や定積分を求めることができる。3
定積分の定義と微積分の基本定理を理解し、簡単な定積分を求めることができる。3
分数関数・無理関数・三角関数・指数関数・対数関数の不定積分・定積分を求めることができる。3
簡単な場合について、曲線で囲まれた図形の面積を定積分で求めることができる。3前1,前4,前5
簡単な場合について、曲線の長さを定積分で求めることができる。3前2,前4,前5
簡単な場合について、立体の体積を定積分で求めることができる。3前3,前4
2変数関数の定義域を理解し、不等式やグラフで表すことができる。2前12
合成関数の偏微分法を利用して、偏導関数を求めることができる。2前15
簡単な関数について、2次までの偏導関数を求めることができる。2後1
偏導関数を用いて、基本的な2変数関数の極値を求めることができる。2後2
2重積分の定義を理解し、簡単な2重積分を累次積分に直して求めることができる。2後5
極座標に変換することによって2重積分を求めることができる。2後10
2重積分を用いて、簡単な立体の体積を求めることができる。2
微分方程式の意味を理解し、簡単な変数分離形の微分方程式を解くことができる。2後13
簡単な1階線形微分方程式を解くことができる。2後15
簡単な1変数関数の局所的な1次近似式を求めることができる。2
1変数関数のテイラー展開を理解し、基本的な関数のマクローリン展開を求めることができる。2
オイラーの公式を用いて、複素数変数の指数関数の簡単な計算ができる。2

評価割合

試験小テスト・提出物・演習・課題テスト相互評価態度合計
総合評価割合703000100
基礎的能力703000100
専門的能力00000
分野横断的能力00000