計算機化学

科目基礎情報

学校 北九州工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 計算機化学
科目番号 0070 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 生産デザイン工学科(物質化学コース) 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 「Excelで気軽に化学プロセス計算」伊東章著、丸善出版/PowerPoint講義資料
担当教員 竹原 健司

到達目標

1. 表計算ソフトの機能を利用して、数学や専門化学、化学工学に関する問題を数値的に解くことができる。
2. 表計算ソフトの機能を利用して、回帰分析による実験データ解析やそのレポート作成ができる。
3. 化学ドローツールやモデリングソフトを用いて、2D や 3D の化学構造図を作成できる。
4. VBA の基本文法を習得し、簡単なプログラムや化学 (工学) 計算プログラムを作成できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1表計算ソフトの機能を利用して、数学や化学、化学工学に関する問題の数値解を求めることができる。表計算ソフトの機能を利用して、数学の簡単な方程式の数値解を求めることができる。表計算ソフトの機能を利用した数値解法ができない。
評価項目2与えられたデータに対して最適な回帰分析を行い、関係式や未知定数を求めることができる。与えられたデータに対して、回帰分析を適用でき、関係式を求めることができる。与えられたデータに対して、回帰分析を適用できない。
評価項目3適切なソフトを使用して任意の分子の2D や 3D の化学構造図を作成できる。指示されたソフトを用いて、与えられた分子の2D や 3D の化学構造図を作成できる。与えられた分子の2D や 3D の化学構造図を作成できない。
評価項目4VBAを用いて数学、化学および化学工学の課題を解くマクロプログラムを作成できる。VBAを用いたマクロプログラムを作成できる。VBAを用いたマクロプログラムを作成できない。

学科の到達目標項目との関係

準学士課程の教育目標 A① 数学・物理・化学などの自然科学、情報技術に関する基礎を理解できる。
準学士課程の教育目標 B② 自主的・継続的な学習を通じて、専門工学の基礎科目に関する問題を解くことができる。
準学士課程の教育目標 C③ 実験結果から適切な図や表を作り、専門工学基礎知識をもとにその内容を考察することができる。
専攻科課程教育目標、JABEE学習教育到達目標 SA① 数学・物理・化学などの自然科学、情報技術に関する共通基礎を理解できる。
専攻科課程教育目標、JABEE学習教育到達目標 SB② 自主的・継続的な学習を通じて、専門工学の基礎科目に関する問題を解決できる。
専攻科課程教育目標、JABEE学習教育到達目標 SC③ 実験結果から適切な図や表を作り、専門工学知識をもとに分析し、結論を導き出せる。

教育方法等

概要:
 化学及び化学工学に携わる技術者や研究者にとって、得られたデータをパソコンで処理、解析し、その結果をレポートとしてまとめて他者に伝えることや、ネットワーク上での情報検索などは日常のことである。本科目では、表計算ソフトを使用した数学や化学に関する数値計算、回帰分析、VBA プログラミングの基本知識とデータ処理等を学ぶ。また、化学グラフィックツールを用いて 2D および 3D の化学構造図の作成について実習する。
授業の進め方・方法:
 授業の最初に内容を PowerPoint で説明した後、各自で演習課題に取り組む。授業の最後に自学自習用の課題を提示するので、次回の講義で提出する。授業での演習やレポート課題の答案はファイルで回収する。また、Web学習支援ツール を利用して資料や課題の配付、授業や試験の連絡、アンケート等を行う。
注意点:
ログインIDとパスワードを確認しておくこと。データ保存や移動用に各自USB フラッシュメモリ等を用意しておくと良い。Google Driveも利用できる。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 講義ガイダンス
初回アンケート
科目の講義概要を把握し、化学や化学工学における計算機利用の必要性を理解できる。
2週 表計算ソフト(1)
基本操作・数式・関数・グラフ
表計算ソフトの基本操作を把握し、数式や関数を用いた計算、グラフ作成ができる。
3週 表計算ソフト(2)
回帰分析・最小二乗法
回帰分析や最小二乗法の意味を理解し、与えられたデータに適用できる。
4週 表計算ソフト(3)
回帰分析・最小二乗法の応用
化学や化学工学に関する問題に、最小二乗法による回帰分析を適用し、関係式や未知定数を求めることができる。
5週 表計算ソフト(4)
ゴールシークによる方程式の数値解法
表計算ソフトのゴールシーク機能を用いて方程式の数値近似解を求めることができる。
6週 表計算ソフト(5)
多元連立方程式の数値解法
表計算ソフトの関数を用いて多元連立方程式の数値解を求めることができる。
7週 練習問題(1) 1〜6週までの内容を含む練習問題に各自で取り組み、授業内容の理解の確認と定着を図る。
8週 中間試験 1〜7週までの内容を網羅した試験により、授業内容の理解度を評価する。
2ndQ
9週 中間試験内容についての解説
化学ドローツール
中間試験の内容を理解する。
化学ドローツールで2D分子図を作成できる。
10週 分子モデリングソフト(1) 分子モデリングソフトを用いて3D分子図を作成できる。
11週 分子モデリングソフト(2) 分子モデリングソフトを用いて3D分子図を作成でき、簡単な計算ができる
12週 VBAによるマクロ作成(1)
マクロプログラムの基礎
マクロプログラムの役割と構造を理解し、表計算ソフト上で簡単なマクロプログラムを作成できる。
13週 VBAによるマクロ作成(2)
繰り返し処理
繰り返し処理を含むマクロプログラムを作成できる。
14週 VBAによるマクロ作成(3)
条件分岐処理
条件分岐処理を含むマクロプログラムを作成できる。
15週 練習問題(2) 9〜13週までの内容を含む練習問題に各自で取り組み、授業内容の理解の確認と定着を図る。
16週 定期試験 9〜14週までの内容を網羅した試験により、授業内容の理解度を評価する。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎情報リテラシー情報リテラシー与えられた基本的な問題を解くための適切なアルゴリズムを構築することができる。3
任意のプログラミング言語を用いて、構築したアルゴリズムを実装できる。3

評価割合

試験授業演習課題レポート態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合9037000100
基礎的能力0000000
専門的能力9037000100
分野横断的能力0000000