化学数学

科目基礎情報

学校 北九州工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 化学数学
科目番号 0074 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 生産デザイン工学科(物質化学コース) 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 「新微分積分Ⅱ」大日本図書、「新微分積分Ⅱ問題集」大日本図書、「新確率統計」大日本図書、「新確率統計問題集」大日本図書
担当教員 石井 伸一郎,吉田 祐治

到達目標

1.化学工学で必要となる関数の微分積分ができる
2.化学工学で必要な微分方程式が解ける
3.確率の基礎が理解できる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1化学工学で必要となる種々の関数の微分積分ができる化学工学で必要となる基本的な関数の微分積分ができる化学工学で必要となる基本的な関数の微分積分ができない
評価項目2化学工学で必要な種々の微分方程式が解ける化学工学で必要な基本的な微分方程式が解ける化学工学で必要な基本的な微分方程式が解けない
評価項目3確率の基礎を理解し、種々の確率が計算できる種々の確率が計算できる種々の確率が計算できない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
化学工学において不可欠な微分積分、微分方程式、確率・統計などを、化学工学への応用を視野に入れて学ぶ。
授業の進め方・方法:
講義と演習を1セットとして進める。授業の進度に合わせてレポート課題を与える。
注意点:
1.3年生までに学習した内容をよく復習しておくこと。
2.レポート課題は必ず提出すること。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 2階微分方程式(1) 変数分離形の1階微分方程式に帰着して2階微分方程式を解く
2週 2階微分方程式(2) 種々の1階微分方程式に帰着して2階微分方程式を解く
3週 関数の線形独立 関数の線形独立性の意味を理解する
4週 2階線形微分方程式(1) 定数係数2階斉次線形微分方程式の解法を導く
5週 2階線形微分方程式(2) 定数係数2階斉次線形微分方程式を解く
6週 2階線形微分方程式(3) 定数係数2階非斉次線形微分方程式の解法を導く
7週 2階線形微分方程式(4) 定数係数2階非斉次線形微分方程式を解く
8週 中間試験
2ndQ
9週 答案返却
連立微分方程式
線形微分方程式の連立微分方程式を解く
10週 高階の線形微分方程式 3階および4階の定数係数線形微分方程式を解く
11週 集合と演算 集合と演算に関する様々な性質を学ぶ
12週 群の定義 群の公理を学ぶ
13週 いろいろな群 群とその演算や元に関するさまざまな性質を学ぶ
14週 部分群 群とその部分群に関する性質を学ぶ
15週 有限群 巡回群、結晶群など、代表的な群の性質を学ぶ
16週 期末試験
後期
3rdQ
1週 確率(1) 試行と事象を理解し、確率の意味を考え、基本性質を用いて計算することができる
2週 確率(2) 条件付き確率の意味を理解し、求めることができる
3週 確率(3) 乗法定理を理解し、それを用いた確率の計算ができる
4週 確率(4) 乗法定理を理解し、それを用いた確率の計算ができる
5週 データ整理 (1) 1次元のデータの度数分布、代表値、散布度について理解する
6週 データ整理 (2) 1次元のデータの度数分布、代表値、散布度の運用ができる
7週 データ整理 (3) 2次元のデータの共分散、相関係数、回帰直線について理解し運用ができる
8週 中間試験
4thQ
9週 答案返却
確率変数と確率分布(1)
離散型確率変数の確率分布、期待値(平均)と分散の定義を理解する
10週 確率変数と確率分布(2) 離散型確率変数の確率分布、期待値(平均)と分散の性質を理解する
11週 確率変数と確率分布(3) 二項分布の確率分布、期待値(平均)と分散について理解する
12週 確率変数と確率分布(4) ポアソン分布の定義および平均、分散について理解する
13週 確率変数と確率分布(5) 連続型確率変数の確率分布について理解する
14週 確率変数と確率分布(6) 正規分布に従うときの確率を計算する
15週 確率変数と確率分布(7) 2項分布をに従う確率を正規分布を利用して計算する
16週 学年末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学整式の加減乗除の計算や、式の展開ができる。3
因数定理等を利用して、4次までの簡単な整式の因数分解ができる。3
分数式の加減乗除の計算ができる。3
実数・絶対値の意味を理解し、絶対値の簡単な計算ができる。3
平方根の基本的な計算ができる(分母の有理化も含む)。3
複素数の相等を理解し、その加減乗除の計算ができる。3
解の公式等を利用して、2次方程式を解くことができる。3
因数定理等を利用して、基本的な高次方程式を解くことができる。3
簡単な連立方程式を解くことができる。3
無理方程式・分数方程式を解くことができる。3
1次不等式や2次不等式を解くことができる。3
恒等式と方程式の違いを区別できる。3
2次関数の性質を理解し、グラフをかくことができ、最大値・最小値を求めることができる。3
分数関数や無理関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3
簡単な場合について、関数の逆関数を求め、そのグラフをかくことができる。3
累乗根の意味を理解し、指数法則を拡張し、計算に利用することができる。3
指数関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3
指数関数を含む簡単な方程式を解くことができる。3
対数の意味を理解し、対数を利用した計算ができる。3
対数関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3
対数関数を含む簡単な方程式を解くことができる。3
角を弧度法で表現することができる。3
三角関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3
加法定理および加法定理から導出される公式等を使うことができる。3
三角関数を含む簡単な方程式を解くことができる。3
三角比を理解し、簡単な場合について、三角比を求めることができる。3
一般角の三角関数の値を求めることができる。3
2点間の距離を求めることができる。3
内分点の座標を求めることができる。3
2つの直線の平行・垂直条件を利用して、直線の方程式を求めることができる。3
簡単な場合について、円の方程式を求めることができる。3
放物線、楕円、双曲線の図形的な性質の違いを区別できる。3
簡単な場合について、不等式の表す領域を求めたり領域を不等式で表すことができる。3
積の法則と和の法則を利用して、簡単な事象の場合の数を数えることができる。3
簡単な場合について、順列と組合せの計算ができる。3
等差数列・等比数列の一般項やその和を求めることができる。3
総和記号を用いた簡単な数列の和を求めることができる。3
不定形を含むいろいろな数列の極限を求めることができる。3
無限等比級数等の簡単な級数の収束・発散を調べ、その和を求めることができる。3
ベクトルの定義を理解し、ベクトルの基本的な計算(和・差・定数倍)ができ、大きさを求めることができる。3
平面および空間ベクトルの成分表示ができ、成分表示を利用して簡単な計算ができる。3
平面および空間ベクトルの内積を求めることができる。3
問題を解くために、ベクトルの平行・垂直条件を利用することができる。3
空間内の直線・平面・球の方程式を求めることができる(必要に応じてベクトル方程式も扱う)。3
行列の定義を理解し、行列の和・差・スカラーとの積、行列の積を求めることができる。3
逆行列の定義を理解し、2次の正方行列の逆行列を求めることができる。3
行列式の定義および性質を理解し、基本的な行列式の値を求めることができる。3
線形変換の定義を理解し、線形変換を表す行列を求めることができる。3
合成変換や逆変換を表す行列を求めることができる。3
平面内の回転に対応する線形変換を表す行列を求めることができる。3
簡単な場合について、関数の極限を求めることができる。3
微分係数の意味や、導関数の定義を理解し、導関数を求めることができる。3
積・商の導関数の公式を用いて、導関数を求めることがができる。3
合成関数の導関数を求めることができる。3
三角関数・指数関数・対数関数の導関数を求めることができる。3
逆三角関数を理解し、逆三角関数の導関数を求めることができる。3
関数の増減表を書いて、極値を求め、グラフの概形をかくことができる。3
極値を利用して、関数の最大値・最小値を求めることができる。3
簡単な場合について、関数の接線の方程式を求めることができる。3
2次の導関数を利用して、グラフの凹凸を調べることができる。3
関数の媒介変数表示を理解し、媒介変数を利用して、その導関数を求めることができる。3
不定積分の定義を理解し、簡単な不定積分を求めることができる。3
置換積分および部分積分を用いて、不定積分や定積分を求めることができる。3
定積分の定義と微積分の基本定理を理解し、簡単な定積分を求めることができる。3
分数関数・無理関数・三角関数・指数関数・対数関数の不定積分・定積分を求めることができる。3
簡単な場合について、曲線で囲まれた図形の面積を定積分で求めることができる。3
簡単な場合について、曲線の長さを定積分で求めることができる。3
簡単な場合について、立体の体積を定積分で求めることができる。3
2変数関数の定義域を理解し、不等式やグラフで表すことができる。3
合成関数の偏微分法を利用して、偏導関数を求めることができる。3
簡単な関数について、2次までの偏導関数を求めることができる。3
偏導関数を用いて、基本的な2変数関数の極値を求めることができる。3
2重積分の定義を理解し、簡単な2重積分を累次積分に直して求めることができる。3
極座標に変換することによって2重積分を求めることができる。3
2重積分を用いて、簡単な立体の体積を求めることができる。3
微分方程式の意味を理解し、簡単な変数分離形の微分方程式を解くことができる。3前1,前2
簡単な1階線形微分方程式を解くことができる。3前1,前2
定数係数2階斉次線形微分方程式を解くことができる。3前3,前4,前5,前6,前7
独立試行の確率、余事象の確率、確率の加法定理、排反事象の確率を理解し、簡単な場合について、確率を求めることができる。3前8,前9,前10,前11,前12
条件付き確率、確率の乗法定理、独立事象の確率を理解し、簡単な場合について確率を求めることができる。3前14
1次元のデータを整理して、平均・分散・標準偏差を求めることができる。3後1,後2,後3,後4
2次元のデータを整理して散布図を作成し、相関係数・回帰直線を求めることができる。3
簡単な1変数関数の局所的な1次近似式を求めることができる。3
1変数関数のテイラー展開を理解し、基本的な関数のマクローリン展開を求めることができる。3
オイラーの公式を用いて、複素数変数の指数関数の簡単な計算ができる。3

評価割合

試験提出物・演習小テスト態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合61309000100
基礎的能力61309000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000