応用物理Ⅰ

科目基礎情報

学校 北九州工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 応用物理Ⅰ
科目番号 0075 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 生産デザイン工学科(物質化学コース) 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 「高専の応用物理 (第2版)」 宮本 止戈雄, 大野 秀樹, 竹内 彰継, 小暮 陽三 (森北出版株式会社)
担当教員 坪田 雅功,宮内 真人

到達目標

力学・光学・電子回路・量子論・原子核における基本知識を学び, 基本的実験の原理を理解する. 物理実験で用いる実験器具の使用方法, データの解析方法を習得する.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目(実験原理) 力学・光学・電子回路・量子論・原子核における確認問題に答えられる. 関連実験のデータをもとに解析ができる. 力学・光学・電子回路・量子論・原子核における確認問題に答えられる力学・光学・電子回路・量子論・原子核における簡単な確認問題に答えられない.

学科の到達目標項目との関係

準学士課程の教育目標 A① 数学・物理・化学などの自然科学、情報技術に関する基礎を理解できる。
準学士課程の教育目標 A② 自主的・継続的な学習を通じて、基礎科目に関する問題を解くことができる。
準学士課程の教育目標 B① 専門分野における工学の基礎を理解できる。
専攻科課程教育目標、JABEE学習教育到達目標 SA① 数学・物理・化学などの自然科学、情報技術に関する共通基礎を理解できる。
専攻科課程教育目標、JABEE学習教育到達目標 SA② 自主的・継続的な学習を通じて、共通基礎科目に関する問題を解決できる。

教育方法等

概要:
本授業では座学を主とし、力学・光学・電子回路・量子論・原子核における基本知識, 基本的実験の原理を講義する. 各実験で用いる実験器具の使用方法についても講義する. また, 物理実験におけるデータの基本的解析方法も講義し, 仮データを用いた解析の実習も行う. 物理実験における基本的知識を習得してもらうことを目指す.
授業の進め方・方法:
座学中心の授業である. 教科書も用いるが, ウェブで閲覧可能資料を使用してかなり早いペースで授業を行う. 更に詳しく学びたい学生のために文献は授業中に紹介する.
注意点:
学修状況の確認のため, 定期的に課題を出す. 授業中に行う演習も課題として提出してもらう. 課題取組状況は成績評価に反映させる.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス
レベル確認テスト
科目趣旨・趣旨, 予習復習, 課題への対応について理解する.
2週 半導体の基礎 半導体の性質と整流作用を理解する.
3週 ダイオード
トランジスタ①
ダイオードの性質を理解する.
トランジスタの基本原理を理解する.
4週 トランジスタ② トランジスタの増幅作用を理解する.
5週 力学①
質点の力学(並進運動, 円運動)
質点の並進運動, 円運動の運動方程式を微分を用いて計算できる.
6週 力学②
剛体の力学(慣性モーメント)
角運動量, 慣性モーメントについて理解し, 計算できる.
7週 力学③
重力加速度測定、剛性率の測定
振子を用いた重力加速度の実験の原理を理解する. 剛性率の測定実験の原理を理解する.
8週 中間試験 学習内容が理解できていて, 確認問題を解くことができる.
2ndQ
9週
光のスペクトル、光の回折と干渉
光の回折と干渉について理解し, 簡単な確認問題を解くことができる. ニュートンリングを用いた光の波長測定の実験の原理を理解する.
10週 電子
e/mの測定、電気素量eの測定
電子の性質, 質量, 電荷の測定実験の原理について理解する.
11週 光の粒子性
光電効果
光の波的性質と粒子的性質を理解する. 光電効果やコンプトン散乱を理解する. プランク定数測定実験の原理を理解する.
12週 ボーアの原子模型、原子のスペクトル
リュードベリ定数の測定
ボーアの原子模型, 水素原子のエネルギー準位, 輝線, リュードベリの関係式について理解する.
13週 フランクヘルツの実験 原子のエネルギー準位と励起・放射について簡単な問題を解くことができる. フランクヘルツの実験の原理を理解する.
14週 原子核と放射線①
原子核の構成、崩壊、原子核反応と各エネルギー
原子核の構成、核力、結合エネルギーについて理解する. 原子核の崩壊, 半減期、安定性ならびに年代測定などの説明や簡単な計算ができる.
15週 原子核と放射線①
放射線測定
放射線測定の実験の原理を理解する.
16週 定期試験返却・解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理実験物理実験測定機器などの取り扱い方を理解し、基本的な操作を行うことができる。3
安全を確保して、実験を行うことができる。3
実験報告書を決められた形式で作成できる。3
有効数字を考慮して、データを集計することができる。3
力学に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。3
熱に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。3
波に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。3
光に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。3
電磁気に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。3
電子・原子に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。3
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野物理化学放射線の種類と性質を説明できる。4前14,前15
放射性元素の半減期と安定性を説明できる。4前14,前15
年代測定の例として、C14による時代考証ができる。4前14,前15
核分裂と核融合のエネルギー利用を説明できる。4前14,前15

評価割合

試験課題・演習レポート態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70300000100
前期座学70300000100
分野横断的能力0000000