応用物理Ⅱ

科目基礎情報

学校 北九州工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 応用物理Ⅱ
科目番号 0076 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 生産デザイン工学科(物質化学コース) 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 「高専の応用物理 (第2版)」 宮本 止戈雄, 大野 秀樹, 竹内 彰継, 小暮 陽三 森北出版,「初歩から学ぶ基礎物理学 電磁気・原子」(大日本図書), 「総合物理1」 植松恒夫, 酒井啓司, 下田正 啓林館,「セミナー物理基礎+物理」 第一学習社編集部 第一学習社,応用物理実験書(自作教材)
担当教員 坪田 雅功,宮内 真人,髙原 茉莉

到達目標

自然現象を系統的,論理的に考えていく能力を養い,広く自然の諸現象を科学的に解明するための物理的な見方,考え方を見につけさせる.さらに,物理学は工学を学ぶための極めて重要な基礎であり,多くの分野において科学技術の発展に欠かせない知識であることを認識させる.
 応用物理実験として、力学,電気・電磁気,光,原子・分子の分野の実験を行い、実験の内容を説明でき、明解で考察が十分な実験レポートを作成することを目標とする.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1物理学の理論にそって自然現象を説明できる.物理学の理論にそって自然現象を考えることができる.物理学の理論にそって自然現象を考えることができない.
評価項目2数式の物理的意味を説明できる.数式の物理的意味を知っている.数式の物理的意味を知らない.
評価項目3物理量を正しく求めることができる.物理量の求め方を知っている.物理量の求め方を知らない.
評価項目4精度よく実験を行い、考察が十分なレポートを提出できる。 実験を指導し、安全で確実に実験を遂行させることができる。実験を遂行し、レポートを提出できる。 実験を指導し、実験を遂行させることができる。実験を遂行し,レポートを提出することができない。 実験を指導し、実験を遂行させることができない。

学科の到達目標項目との関係

準学士課程の教育目標 C① 実験や実習を通じて、問題解決の実践的な経験を積む。
準学士課程の教育目標 C② 機器類(装置・計測器・コンピュータなど)を用いて、データを収集し、処理できる。
準学士課程の教育目標 C③ 実験結果から適切な図や表を作り、専門工学基礎知識をもとにその内容を考察することができる。
準学士課程の教育目標 C④ 実験や実習について、方法・結果・考察をまとめ、報告できる。
準学士課程の教育目標 E② 日本語で論理的に記述し、報告・討論できる。
専攻科課程教育目標、JABEE学習教育到達目標 SC① 専門工学の実践に必要な知識を深め、実験や実習を通じて、問題解決の経験を積む。
専攻科課程教育目標、JABEE学習教育到達目標 SC② 機器類(装置・計測器・コンピュータなど)を用いて、データを収集し、処理できる。
専攻科課程教育目標、JABEE学習教育到達目標 SC③ 実験結果から適切な図や表を作り、専門工学知識をもとに分析し、結論を導き出せる。
専攻科課程教育目標、JABEE学習教育到達目標 SC④ 実験や実習について、方法・結果・考察を的確にまとめ、報告できる。

教育方法等

概要:
応用物理実験を行い、力学,電気・電磁気,光,原子・分子の分野の実験を行う.
授業の進め方・方法:
応用物理実験を行い,力学,電気・電磁気,光,原子・分子の分野について理解する.
実験教材を多用して視覚的、直感的に電磁気的現象・ミクロな世界の物理法則が理解できるようにする。
応用物理実験は、自作指導書を使用参加させて実験を行う。
注意点:
応用物理実験は、安全に実験を実施することに注意する。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 応用物理実験のガイダンス ・安全な器具の取扱.
・実験報告書の形式.
・実験データの精度.
2週 チームリーダーの育成 ・実験班のリーダーとして班員を指導できる.
3週 力学分野 ・ねじれ振り子の剛性率の測定
4週 力学分野 ・重力加速度の測定
5週 電気・電磁気学分野 ・シンクロスコープの実験
ー発振回路(のこぎり波)―
―発振回路(マルチバイブレータ)―
6週 光の分野 ・光ファイバの伝送損失の実験
・ニュ-トン環-光の干渉-
7週 レポート作成指導 ・実験報告書の形式
・実験データの精度
8週 レポート作成指導 ・実験報告書の形式
・実験データの精度
4thQ
9週 チームリーダーの育成
・実験班のリーダーとして班員を指導できる.
10週 電子・原子分野 ・プリズムによるスペクトルの波長及びRydberg定数の測定
11週 電子・原子分野 ・プランク定数の測定
12週 電子・原子分野 ・フランク・ヘルツの実験
13週 電子・原子分野 ・放射線シミュレーション
・放射線測定実験
14週 レポート作成指導 ・実験報告書の形式
・実験データの精度
15週 定期試験 ・実験所の演習問題を解くことができる.
16週 試験内容について解説 ・試験内容を理解する.

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理力学物体の変位、速度、加速度を微分・積分を用いて相互に計算することができる。3
物理実験物理実験測定機器などの取り扱い方を理解し、基本的な操作を行うことができる。3後1,後2,後9
安全を確保して、実験を行うことができる。3後1,後2,後9
実験報告書を決められた形式で作成できる。3後7,後8,後14
有効数字を考慮して、データを集計することができる。3後7,後8,後14
力学に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。3後1,後2,後3,後4,後9
熱に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。3
波に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。3
光に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。3後1,後2,後9,後10,後11
電磁気に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。3後1,後2,後5,後6,後9
電子・原子に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。3後1,後2,後9,後12,後13
工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。3後1,後2,後9
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。3後1,後2,後9
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。3後1,後2,後7,後8,後9,後14
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。3後1,後2,後7,後8,後9,後14
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。3後1,後2,後7,後8,後9,後14
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。3後1,後2,後7,後8,後9,後14
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。3後1,後2,後7,後8,後9,後14
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。3後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。3後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。3後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。3後1,後2,後7,後8,後9,後14

評価割合

試験レポート相互評価態度演習・課題その他合計
総合評価割合10900000100
基礎的能力0000000
専門的能力10900000100
分野横断的能力0000000