微生物工学Ⅰ

科目基礎情報

学校 北九州工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 微生物工学Ⅰ
科目番号 0080 科目区分 専門 / 必修
授業形態 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 生産デザイン工学科(物質化学コース) 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 「微生物学 (基礎生物学テキストシリーズ 4)」 青木 健次 (化学同人)
担当教員 水野 康平

到達目標

本授業では、微生物の産業利用を理解できるために必要な微生物についての基礎知識学ぶことを目的とする。 微生物は産業上有用な酵素や抗生物質どの生産、 発酵食品の製造などに利用されている。また、近年、環境浄化のために、さまざな有害物質を微生物によって分解する試みなどもある。これらの産業や研究を理解するための基礎となる微生物の種類と同定法、代謝について学習する。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1微生物の分類(真核原、ウイルス等) を具体例を挙げて生物学的に理解できる。微生物の分類(真核原、ウイルス等) が生物学的に理解できる。微生物の分類(真核原、ウイルス等) が生物学的に理解できない。
評価項目2微生物の代謝活動を化学反応の全体として化学的に理解できる。微生物の代謝活動を化学的に理解できる。微生物の代謝活動を化学的に理解できない。
評価項目3産業利用における代謝を生物学的に具体例をいくつか挙げて理解できる。産業利用における代謝を生物学的に理解できる。産業利用における代謝を生物学的に理解できない。

学科の到達目標項目との関係

準学士課程の教育目標 B① 専門分野における工学の基礎を理解できる。
準学士課程の教育目標 B② 自主的・継続的な学習を通じて、専門工学の基礎科目に関する問題を解くことができる。
専攻科課程教育目標、JABEE学習教育到達目標 SB② 自主的・継続的な学習を通じて、専門工学の基礎科目に関する問題を解決できる。

教育方法等

概要:
本授業では、微生物の産業利用を理解できるために必要な微生物についての基礎知識学ぶことを目的とする。 微生物は産業上有用な酵素や抗生物質どの生産、 発酵食品の製造などに利用されている。また、近年、環境浄化のために、さまざな有害物質を微生物によって分解する試みなどもある。これらの産業や研究を理解するための基礎となる微生物の種類と同定法、代謝について学習する。
授業の進め方・方法:
注意点:

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 微生物学の歴史1
近現代生物学
19世紀の生物学と微生物学の進展 ダーウィン、メンデル、パスツールなど
2週 微生物学の歴史2
近現代微生物学
19世紀の生物学と微生物学の進展 パスツール「自然発生説の否定」、コッホの4原則など
3週 微生物の分類と同定法1
生物を分類するとは?
ウイルス、細菌、真菌類、原生動物などについて代表的ものを取り上げながら、その同定法(生化学的、遺伝子工学的)も併せて説明していく。
4週 微生物の分類と同定法2
分類学者たち
生物の分類の歴史(リンネ、ヘッケル、ホイタッカー、ウーズ)
5週 微生物の分類と同定法3
遺伝子型
微生物の分類法 ~genotype遺伝子型の分類法~
ウーズのリボソームRNAによる3ドメイン説と進化系統樹解析
6週 中間試験
7週 微生物の分類と同定法4
表現型
微生物の分類法 ~phenotype表現型の分類法~
微生物の代謝マップ
多様な電子供与体と末端電子受容体
ATP合成系(化学合成、光合成)
炭素固定(独立と従属)
呼吸鎖(嫌気性、好気、通性嫌気性)
8週 微生物の分類と同定法4
代謝回路
代謝回路 ~解糖系から電子伝達系まで~
ATPと補酵素(NADH、FADH etc)について
電子伝達系のしくみ
プロトン勾配とATP合成酵素
2ndQ
9週 微生物の分類と同定法5
主な細菌
主な細菌
大腸菌群、有胞子細菌、乳酸菌など
野口英世とスピロヘータ
10週 微生物の分類と同定法6
主な細菌
主な細菌
放線菌、光合成細菌など
抗生物質と薬剤耐性菌
11週 微生物の分類と同定法7
ウイルス、原生動物、その他
ウイルスの生活環
溶原サイクルと溶菌サイクル
インフルエンザウイルスの毒性
プリオンと狂牛病
12週 微生物と物質生産制御1 物質生産としての代謝
基本(転写と翻訳)
オペロンとは何か
ラクトース・オペロンを例に
13週 微生物と物質生産制御2 物質生産としての代謝
基本となる概念
フィードバック制御とは
アロステリック制御とは
14週 微生物と物質生産制御3 物質生産としての代謝
転写とシグマ・サイクル
15週 微生物と物質生産制御4 物質生産としての代謝
2成分調節制御とリン酸化ネットワーク
16週 前期期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力0000000
専門的能力10000000100
分野横断的能力0000000