総合物理Ⅰ

科目基礎情報

学校 北九州工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 総合物理Ⅰ
科目番号 0092 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 生産デザイン工学科(物質化学コース) 対象学年 3
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 「総合物理2」植松恒夫 他(啓林館),「セミナー物理基礎+物理」 第一学習社編集部 第一学習社
担当教員 油谷 英明

到達目標

・電気および磁気の基本的な現象を理解し説明できる。
・電磁気現象の基本的な計算ができ、説明ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1電気および磁気の基本的な現象を理解し説明できる。電気および磁気の基本的な現象を理解できる。電気および磁気の基本的な現象を理解できない。
評価項目2電磁気現象の基本的な計算ができ、説明できる。電磁気現象の基本的な計算ができる。電磁気現象の基本的な計算ができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 A① 数学・物理・化学などの自然科学、情報技術に関する基礎を理解できる。
学習・教育到達度目標 A② 自主的・継続的な学習を通じて、基礎科目に関する問題を解くことができる。

教育方法等

概要:
電気および磁気の基本的な現象を理解する.電気と磁気との関連も理解する.身の周りにある電気機器等に電磁気の法則がどのように応用されているかを学ばせる.
授業の進め方・方法:
履修済みの電気分野を確認後に電気磁気学・原子の世界へ導く授業を行うため,問題集等を用いて理解を深め,計算能力も付けるようにする.また、実験教材を多用して視覚的,直感的に電磁気的現象・ミクロな世界の物理法則が理解できるようにする.
注意点:
・授業で課せられる演習問題課題への提出が求められる.
・授業の内容はノートに書き留めておくこと.学んだことを確認するのに役立ちます.
・疑問があれば,自分で調べ,考える事.解決できなければ,クラス内で討論し理解を深めて下さい.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス,現代物理学についての導入
電荷と静電気力
・現代物理学と古典物理学の違いについて説明できる。
・静的な電気について説明できる.
・導体と不導体の違いについて,自由電子と関連させて説明できる
・静電誘導について説明できる.
2週 電界とその性質 ・クーロンの法則について説明し,点電荷の間に働く静電気力を求めることができる.
・電界について説明できる.
・電気力線について説明できる.
3週 ガウスの法則 ・ガウスの法則を説明でき,電界の計算ができる.
4週 電位,コンデンサー ・電気力による位置エネルギーを理解し,電位を説明できる.
・電位差・複数の電荷による電位を求めることができる.
・静電遮蔽について説明できる.
・電気容量の計算ができる.
・コンデンサーに蓄えられたエネルギーの計算ができる.
・コンデンサーの接続による合成容量の計算ができる.
5週 電流と抵抗 ・導体中の電子の移動と電流について説明でき,電流の値を求めることができる.
・電気抵抗は電子の移動を妨げる,物質の抵抗率に依存することを理解し,説明できる.
・電気抵抗について理解し,電力とジュール熱の計算ができる.
6週 直流回路 ・抵抗による電圧降下を説明できる.
・抵抗の直列接続・並列接続の合成抵抗を計算することができる.
・電流計・電圧計・倍率器について説明できる.
・キルヒホッフの法則を用いて直流回路の計算ができる.
7週 ホイートストンブリッジ ・ホイートストンブリッジの説明ができ,未知抵抗の計算ができる.
直流回路においてコンデンサーを含む回路の計算ができる.
・半導体の性質について説明できる.
8週 中間試験 ・既習領域の問題を解くことができる.
2ndQ
9週 試験内容について解説
磁気力と磁界
・試験内容を理解する
・磁気力によるクーロンの法則を理解し,計算ができる.
・磁界について説明ができ,磁界の強さを求めることができる.
10週 電流が作る磁界
ビオ・サバールの法則
アンペールの法則
・右ねじの法則を説明できる.
・ビオ・サバールの法則を理解し,磁界の計算ができる.
・アンペールの法則を理解し,磁界の計算ができる.
11週 電流が磁界から受ける力 ・電流が磁界から受ける力を理解し,磁束密度や導線が受ける力を計算できる.
・平行電力間に働く力を計算できる.
12週 ローレンツ力 ・ローレンツ力を理解し,荷電粒子の運動を説明できる.
・電子の比電荷を説明でき,計算で求めることができる.
・ホール効果について説明できる.平行電力間に働く力を計算できる.
13週 電磁誘導 ・電磁誘導現象を理解し,ファラデーの電磁誘導の法則を説明できる.
・レンツの法則を理解し,コイルに発生する誘導起電力を求めることができる.
・渦電流について説明できる.
・磁界中を運動する導体に関して,導体中の電流の強さを計算で求めることができる.
・コイルと抵抗を含む回路について,電流と電圧の時間変化を説明ができ,回路の計算ができる.
・コイルに蓄えられるエネルギーについて説明ができ,計算ができる.
・相互誘導について説明ができ,計算ができる.
14週 交流
電磁波
・交流の発生について説明ができる.
・交流発電機に生じる起電力を計算できる.
・交流の周波数・角周波数,整流について説明ができる.
・交流の実効値の計算ができる.
・交流における,抵抗・コンデンサー・コイルについて説明ができる.
・RLC直列回路の計算ができる.
・直列共振について説明ができ,共振周波数を求めることができる.
・電磁波の性質・種類について説明ができる.
15週 演習 ・既習領域の演習問題を解く.
16週 定期試験 ・既習領域の問題を解くことができる

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理電気導体と不導体の違いについて、自由電子と関連させて説明できる。3前1
電場・電位について説明できる。3前2,前3,前4
クーロンの法則が説明できる。3前2,前3,前4
クーロンの法則から、点電荷の間にはたらく静電気力を求めることができる。3前2,前3,前4
オームの法則から、電圧、電流、抵抗に関する計算ができる。3前5,前6,前7
抵抗を直列接続、及び並列接続したときの合成抵抗の値を求めることができる。3前5,前6,前7
ジュール熱や電力を求めることができる。3前5,前6,前7

評価割合

試験課題・演習相互評価ポートフォリオその他合計
総合評価割合7030000100
基礎的能力000000
専門的能力7030000100
分野横断的能力000000