基礎化学工学

科目基礎情報

学校 北九州工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 基礎化学工学
科目番号 0103 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 生産デザイン工学科(物質化学コース) 対象学年 3
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 化学工学会監修 多田豊編 「化学工学 改訂第3版 -解説と演習-」朝倉書店
担当教員 前田 良輔

到達目標

1. 単位換算を理解できる。
2. 物質収支を理解できる。
3. エネルギー収支を理解できる。
4. 燃焼計算を理解できる。
5. Newtonの粘性法則および層流と乱流の判別法を理解できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1SI単位系のほか、様々な単位系を理解し、単位換算を行い説明できる。SI単位系のほか、様々な単位系を理解し、単位換算を行うことができる。SI単位系のほか、様々な単位系を理解できず、単位換算を行うことができない。
評価項目2物理操作における物質収支を理解し、計算によって量的関係を明らかにし、説明できる。物理操作における物質収支を理解し、計算によって量的関係を明らかにすることができる。物理操作における物質収支を理解できず、計算によって量的関係を明らかにすることができない。
評価項目3エネルギー収支を理解し、計算によって量的関係を明らかにし、説明できる。エネルギー収支を理解し、計算によって量的関係を明らかにすることができる。エネルギー収支を理解できず、計算によって量的関係を明らかにすることができない。
評価項目4燃焼計算を理解し、計算によって量的関係を明らかにし、説明できる。燃焼計算を理解し、計算によって量的関係を明らかにすることができる。燃焼計算を理解できず、計算によって量的関係を明らかにすることができない。
評価項目5Newtonの粘性法則および層流と乱流の判別法を理解し、計算によって説明できる。Newtonの粘性法則および層流と乱流の判別法を理解し、計算できる。Newtonの粘性法則および層流と乱流の判別法が理解できず、計算できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 B① 専門分野における工学の基礎を理解できる。
学習・教育到達度目標 B② 自主的・継続的な学習を通じて、専門工学の基礎科目に関する問題を解くことができる。

教育方法等

概要:
化学産業において、その物質生産の上で基本となる化学プロセスにおける量的関係の計算を学習する。主に、単位換算、物質収支、エネルギー収支、燃焼計算といった量的関係に関する基礎的な理論と計算方法を学ぶ。続いて、単位操作の基本となる輸送現象の基礎としてNewtonの粘性法則および層流と乱流について学ぶ。この科目は企業で化学品製造工場での生産技術を担当していた教員が、その経験を活かし化学工学の基本について講義形式で授業を行うものである。
授業の進め方・方法:
教科書に沿って重要な箇所の解説を行い、重要な関係式は導出する。例題の解説、演習問題を多く取り入れ理解を深める。
注意点:
数学の基礎や物理化学などの基礎的な化学の知識が必要である。例題や演習問題に対する取り組み姿勢も重要である。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 化学工学とは(ガイダンス)
単位換算(1)
化学工学の基本的な成り立ちを理解し、化学産業等におけるコアとなる工学であることが理解できること。続いて、単位はSI単位系だけではなく、国や業界によって様々な単位系が存在するため、これらの換算ができること。
2週 単位換算(2) 様々な物理量の単位換算ができること。
3週 物質収支(1) 巨大なプラントから小さな反応容器まで、その基本は物質およびエネルギーの収支にある。このような物質およびエネルギーの出入りに関する量的な考え方が理解できること。
4週 物質収支(2) 巨大なプラントから小さな反応容器まで、その基本は物質およびエネルギーの収支にある。このような物質およびエネルギーの出入りに関する量的な考え方が理解できること。
5週 エネルギー収支(1) 巨大なプラントから小さな反応容器まで、その基本は物質およびエネルギーの収支にある。このような物質およびエネルギーの出入りに関する量的な考え方が理解できること。
6週 エネルギー収支(2) 巨大なプラントから小さな反応容器まで、その基本は物質およびエネルギーの収支にある。このような物質およびエネルギーの出入りに関する量的な考え方が理解できること。
7週 総合演習(1) 3rdクォーターの単元を振り返り、演習によって理解を深められること。
8週 中間試験
4thQ
9週 答案返却と解説
燃焼計算(1)
ものを加熱する場合、化石燃料を燃やしてエネルギーを得ることが多い。燃焼反応により発生する熱量や燃焼ガス温度などを計算できる。
10週 燃焼計算(2) ものを加熱する場合、化石燃料を燃やしてエネルギーを得ることが多い。燃焼反応により発生する熱量や燃焼ガス温度などを計算できる。
11週 燃焼計算(3) ものを加熱する場合、化石燃料を燃やしてエネルギーを得ることが多い。燃焼反応により発生する熱量や燃焼ガス温度などを計算できる。
12週 Newtonの粘性の法則
層流と乱流(1)
流体の流れの基礎であるNewtonの粘性の法則が理解でき、円管内の流れにおいて層流か乱流かを計算により判別できること。
13週 層流と乱流(2) 相当直径の概念を理解し、円管以外の流れにおいて層流か乱流かを計算により判別できること。
14週 総合演習(2) 4thクォーターの単元を振り返り、演習によって理解を深められること。
15週 総合演習(3) 4thクォーターの単元を振り返り、演習によって理解を深められること。
16週 定期試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野化学工学SI単位への単位換算ができる。4後1,後2,後7
物質の流れと物質収支についての計算ができる。4後3,後4,後5,後6,後7
化学反応を伴う場合と伴わない場合のプロセスの物質収支の計算ができる。4後3,後4,後5,後6,後7
管径と流速・流量・レイノルズ数の計算ができ、流れの状態(層流・乱流)の判断ができる。3後12,後13,後14,後15
流れの物質収支の計算ができる。3後12,後13,後14,後15

評価割合

試験発表相互評価態度演習や課題の取組みその他合計
総合評価割合70000300100
基礎的能力0000000
専門的能力70000300100
分野横断的能力0000000