高分子化学Ⅲ

科目基礎情報

学校 北九州工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 高分子化学Ⅲ
科目番号 0129 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 生産デザイン工学科(物質化学コース) 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 「新高分子化学序論」、伊勢典夫他著、化学同人 / 「高分子科学の基礎」、高分子学会著、東京化学同人「基礎高分子科学」、高分子学会著、東京化学同人
担当教員 山根 大和

到達目標

1. 技術者として高分子化学の基礎的な概念を身に付け、高分子の分子構造と溶液物性や高分子の固体構造と高分子物性について理解すること。
2. 耐熱性高分子材料と高強度、高弾性率高分子材料など高性能高分子材料について説明できること。
3. グリーンケミストリー(環境化学)に根ざした生分解性高分子について説明できる。
4. ナノテクノロジー(超微細加工技術)からもたらされる高分子ナノ材料や医用高分子材料—生体材料(バイオマテリアル)など機能性高分子材料について説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1高分子の分子構造と溶液物性や高分子の固体構造と高分子物性について説明できること。高分子の分子構造と溶液物性や高分子の固体構造と高分子物性について理解すること。高分子の分子構造と溶液物性や高分子の固体構造と高分子物性について理解できない。
評価項目2耐熱性高分子材料と高強度、高弾性率高分子材料など高性能高分子材料について説明できること。耐熱性高分子材料と高強度、高弾性率高分子材料など高性能高分子材料について理解できること。耐熱性高分子材料と高強度、高弾性率高分子材料など高性能高分子材料について理解できない。
評価項目3グリーンケミストリー(環境化学)に根ざした生分解性高分子について説明できること。グリーンケミストリー(環境化学)に根ざした生分解性高分子について理解していること。グリーンケミストリー(環境化学)に根ざした生分解性高分子について理解していない。
評価項目4ナノテクノロジーからもたらされる高分子ナノ材料や医用高分子材料—生体材料(バイオマテリアル)など機能性高分子材料について説明できる。ナノテクノロジーからもたらされる高分子ナノ材料や医用高分子材料—生体材料(バイオマテリアル)など機能性高分子材料について理解できる。ナノテクノロジーからもたらされる高分子ナノ材料や医用高分子材料—生体材料(バイオマテリアル)など機能性高分子材料について理解できない。

学科の到達目標項目との関係

準学士課程の教育目標 B① 専門分野における工学の基礎を理解できる。
準学士課程の教育目標 B② 自主的・継続的な学習を通じて、専門工学の基礎科目に関する問題を解くことができる。
準学士課程の教育目標 D① 専門工学の基礎に関する知識と基礎技術を統合し、活用できる。
専攻科課程教育目標、JABEE学習教育到達目標 SB① 共通基礎知識を用いて、専攻分野における設計・製作・評価・改良など生産に関わる専門工学の基礎を理解できる。
専攻科課程教育目標、JABEE学習教育到達目標 SB② 自主的・継続的な学習を通じて、専門工学の基礎科目に関する問題を解決できる。

教育方法等

概要:
高分子は、人間の生活を支える衣食住をはじめ、身の回りの材料あるいは先端材料に広く使用されている。このように急速に進歩し、現代の科学と技術の中で重要な位置を占める高分子の基礎を知ることは、自然科学の研究者・技術者にとって不可欠である。本講義では、高分子化学の基礎的な概念を身に付け、高分子の優れた性質や機能について理解できるように学習する。また、最先端工業技術であるナノテクノロジー(超微細加工技術)からもたらされる高分子ナノ材料、医用高分子材料—生体材料(バイオマテリアル)およびグリーンケミストリー(環境化学)に根ざした生分解性高分子についても併せて学習する。
授業の進め方・方法:
高分子に興味を持たせるために、授業内容に関連する身近な高分子材料・機能性高分子材料を紹介しながら講義を進める。
講義の進行に合わせて関連する課題を出し、高分子化学の理解を深めさせる。
注意点:
4年次で学習した「高分子化学 I」の科目を復習しておくこと。
高分子化合物の示す特徴ある性質や機能について基本的に理解できていること。
達成目標に対する理解度を下記の評価方法で総合評価し、60 点以上を合格とする。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 高分子物性  ・高分子の分子構造 
2週 高分子物性  ・ 高分子の形と大きさ
3週 高分子物性  ・ 高分子の固体構造 
4週 高分子物性  ・ 高分子の力学的性質 
5週 高性能高分子材料 ・耐熱性高分子材料と高強度、高弾性率高分子材料
6週 高性能高分子材料 ・耐熱性高分子材料と高強度、高弾性率高分子材料
7週 高性能高分子材料 ・耐熱性高分子材料と高強度、高弾性率高分子材料
8週 中間試験
2ndQ
9週 生分解性高分子 ・生分解性高分子とグリーンケミストリー(環境化学)
10週 生分解性高分子 ・生分解性高分子とグリーンケミストリー(環境化学)
11週 機能性高分子材料(1) ・高分子とナノテクノロジー(超微細加工技術)
12週 機能性高分子材料(1) ・高分子とナノテクノロジー(超微細加工技術)
13週 機能性高分子材料(2) ・医用高分子材料—生体材料(バイオマテリアル)
14週 天然高分子 ・有機・無機天然高分子と生体高分子
15週 定期試験
16週 答案返却、解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野有機化学高分子化合物がどのようなものか説明できる。4
代表的な高分子化合物の種類と、その性質について説明できる。4
高分子の分子量、一次構造から高次構造、および構造から発現する性質を説明できる。4
高分子の熱的性質を説明できる。4
重合反応について説明できる。4
重縮合・付加重合・重付加・開環重合などの代表的な高分子合成反応を説明でき、どのような高分子がこの反応によりできているか区別できる。4
ラジカル重合・カチオン重合・アニオン重合の反応を説明できる。4
ラジカル重合・カチオン重合・アニオン重合の特徴を説明できる。4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70030000100
基礎的能力0000000
専門的能力70030000100
分野横断的能力0000000