到達目標
環境問題の解決に取り組むために必要な技術的な基礎を、「化学」および「工学」の両面から複眼的に理解できるエンジニアを育成する。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | エネルギーや物質の収支にもとづく地球規模での環境問題の本質を理解し、解決策を提言することができる。 | エネルギーや物質の収支にもとづく地球規模での環境問題の本質を理解できる。 | エネルギーや物質の収支にもとづく地球規模での環境問題の本質が理解できない。 |
評価項目2 | 熱力学や化学反応を基礎とするエネルギーの発生や変換、ならびに省エネルギーについて理解し、エネルギー管理の基礎を有する。 | 熱力学や化学反応を基礎とするエネルギーの発生や変換、ならびに省エネルギーについて理解できる。 | 熱力学や化学反応を基礎とするエネルギーの発生や変換、ならびに省エネルギーについて理解できない。 |
評価項目3 | 水素、アンモニア、冷媒などの化学的性質とその製造、利用方法を理解し、いかに環境問題の解決に活かされるかを説明できる。 | 水素、アンモニア、冷媒などの化学的性質とその製造、利用方法を理解できる。 | 水素、アンモニア、冷媒などの化学的性質とその製造、利用方法を理解できない。 |
学科の到達目標項目との関係
学習・教育到達度目標 B① 専門分野における工学の基礎を理解できる。
学習・教育到達度目標 B② 自主的・継続的な学習を通じて、専門工学の基礎科目に関する問題を解くことができる。
教育方法等
概要:
私たちの生活に必要不可欠なエネルギーは主に化石資源の燃焼によって発生する熱エネルギー、風の有する運動エネルギー、ウランやプルトニウムなどの核分裂による核エネルギーなどをうまく変換しながら利用している。そのようなエネルギーの発生ならびに効率的な利用は環境問題の解決に不可欠な技術的課題でもある。このようなエネルギーの発生と変換に加えエネルギーや物質の収支についても事例紹介を行い、物理化学や化学工学的な視点で理解を深める。
授業の進め方・方法:
様々な事例を紹介し、そのテーマに包含される化学的、工学的知識を抽出し、計算なども取り入れた複合的な学びを取り入れる。また、前期に行う「資源エネルギー工学」は、地球規模でのエネルギー利用と環境問題の理解を目的としており、本授業と補完的な関係にある。
注意点:
これまで学んだ物理化学や化学工学の基礎にもとづいた計算問題にも取り組む。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
ガイダンス 環境問題と物理化学や化学工学の接点 |
各授業内容のハイライトをスライドショーで眺めながら授業の構成を理解し、環境問題をサイエンスの一部として捉える。
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2週 |
地球のエネルギーと物質の収支 |
地球を系としたエネルギーや物質の収支を理解し、地球温暖化の本質を理解する。
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3週 |
エネルギー変換概論 |
熱エネルギーから電気エネルギーなど様々なエネルギー変換の基本を理解する。
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4週 |
エネルギー管理1 |
石炭、石油、天然ガスなど、様々な燃料の燃焼反応、燃焼計算を理解する。
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5週 |
エネルギー管理2 |
熱や流体の流れについて理解する。
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6週 |
エネルギー管理3 |
熱利用設備について理解する。
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7週 |
省エネルギーとヒートポンプ |
省エネルギーの本質を学び、エクセルギーやヒートポンプといった概念を理解する。
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8週 |
中間試験 |
3rdQの授業内容の理解度を確認する。
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4thQ |
9週 |
核エネルギーと原子力発電 |
核分裂反応とそれに伴う莫大なエネルギーの獲得と、原子力発電の仕組みを理解する。
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10週 |
風力発電と北九州 |
風がもつエネルギーから電気エネルギーへの変換の仕組みを理解し、北九州市が取り組む風力発電に関する施策を理解する。
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11週 |
冷媒とオゾン層の化学 |
フロンに端を発する冷媒の進歩とオゾン層の破壊メカニズムを理解する。
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12週 |
水素の製造と利用 |
様々な産業からの副生成物や水の電気分解などから得られる水素の製造法と利用について理解する。
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13週 |
アンモニアの製造と利用 |
燃料として期待されるアンモニアについて、その製造法と燃料としての特徴を理解する。
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14週 |
大気の化学 |
大気の物質循環や二酸化炭素の貯蔵とメタネーションなどの利用技術について理解する。
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15週 |
海水の化学 |
海水の物質循環やバイオミネラリゼーションなどの二酸化炭素固定について理解する。
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16週 |
定期試験 |
4thQの授業内容の理解度を確認する。
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 化学・生物系分野 | 化学工学 | SI単位への単位換算ができる。 | 4 | 後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7 |
物質の流れと物質収支についての計算ができる。 | 4 | 後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7 |
化学反応を伴う場合と伴わない場合のプロセスの物質収支の計算ができる。 | 4 | 後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7 |
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ワーク・ミニレポート | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 70 | 0 | 0 | 0 | 30 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
専門的能力 | 70 | 0 | 0 | 0 | 30 | 0 | 100 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |