基礎線形代数

科目基礎情報

学校 佐世保工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 基礎線形代数
科目番号 2M1550 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 機械工学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 「線形代数」(森北出版),「線形代数問題集」(森北出版)
担当教員 猪原 哲

到達目標

1.ベクトルを理解でき,演算をすることできる。また,ベクトルを使った図形の表現の問題を解くことができる。
2.行列の基本的な性質と計算が理解でき,行列を用いて連立方程式を解くことができる.
3.行列式の基本的な性質と計算が理解でき,行列式を用いて連立方程式に関する問題を解くことができる.
4.線形変換と行列との関係が理解でき,いろいろな線形変換を表す行列を求めることができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1(到達目標 1)ベクトルを十分に理解でき,演算をすることできる。また,ベクトルを使った図形の表現の問題を解くことができる。ベクトルを理解でき,演算をすることできる。また,ベクトルを使った図形の表現の問題を解くことができる。ベクトルを理解でき,演算をすることができない。また,ベクトルを使った図形の表現の問題を解くことができない
評価項目2(到達目標 2)行列の基本的な性質と計算を十分に理解し,行列を用いて連立方程式を解くことができる.行列の基本的な性質と計算を理解し,行列を用いて連立方程式を解くことができる.行列の基本的な性質と計算を理解し,行列を用いて連立方程式を解くことができない.
評価項目3(到達目標 3)行列式の基本的な性質と計算を十分に理解し,行列式を用いて連立方程式に関する問題を解くことができる.行列式の基本的な性質と計算を理解し,行列式を用いて連立方程式に関する問題を解くことができる.行列式の基本的な性質と計算が理解し,行列式を用いて連立方程式に関する問題を解くことができない.
評価項目3(到達目標 4)線形変換と行列との関係を十分に理解し,いろいろな線形変換を表す行列を求めることができる.線形変換と行列との関係を理解し,いろいろな線形変換を表す行列を求めることができる.線形変換と行列との関係が理解し,いろいろな線形変換を表す行列を求めることができない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
工学分野において理論的な取扱いをする際に必要となる概念である,ベクトル,行列,行列式について学ぶ.
授業の進め方・方法:
予備知識:1年生で学習したベクトルの内容
講義室:ホームルーム
授業形式:講義と演習
学生が用意するもの:講義・演習用ノート,指定の教科書,問題集
注意点:
評価の方法:中間・期末に行う計4回の試験の成績で100%で評価し,60%(60点)以上を合格とする.
自己学習の指針:教科書の例題,演習問題は必ず自力で解いておくこと.試験前には教科書,ノートをもとにして授業内容を整理し,演習問題を解ける状態にしておくこと.
オフィスアワー:火曜日 12:00から13:00

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ベクトルとその演算,位置ベクトル ベクトルとは何かを理解し,その演算方法を理解する。また位置ベクトルの意味を理解する。
2週 座標と距離,ベクトルの成分表示と大きさ 座標平面および座標空間でのベクトルの表示方法,ベクトルの成分表示とそれを使った大きさの表示方法について理解する。
3週 方向ベクトルと直線 座標平面・空間でベクトルを使って直線を表示する方法を理解する。
4週 ベクトルの内積 ベクトルの内積の計算方法とその性質について理解する。
5週 ベクトルを使った直線,平面の方程式 ベクトルを使った直線,平面の方程式の表示方法を理解する。
6週 ベクトルを使った円,球面の方程式 ベクトルを使った円,球面の方程式の表示方法を理解する。
7週 総復習 ベクトルに理解を深め,その諸問題を解くことができる。
8週 前期中間試験
2ndQ
9週 行列とは何か,行列の和,差,実数倍の演算 行列とは何かを理解し,和,差,実数倍の演算をすることができる。
10週 行列の積,逆行列,行列式 行列の積の演算をすることができる。行列式とは何かを理解できる。行列式を使って逆行列を求めることができる。
11週 連立2元1次方程式 行列と行列式を使って,連立2元1次方程式を解くことができる。
12週 3次正方行列の行列式 3次正方行列の行列式を使って連立3元1次方程式を解くことができる。
13週 行列式の性質,行列の積の行列式 行列式の性質を理解できる。行列の積の行列式を使って演算をすることができる。
14週 行列式の展開,行列式の応用 行列式の展開をすることができる。行列式を使って平方四辺形の面積,ベクトルの外積,平行六面体の体積を求めることができる。
15週 総復習 行列,行列式の諸問題を解くことができる.
16週 前期定期試験
後期
3rdQ
1週 基本変形による連立1次方程式の解法 基本変形によって連立1次方程式が解ける。
2週 基本変形による逆行列の計算 基本変形によって逆行列を求めることができる。
3週 行列の階数 行列の階数を求めることができる
4週 行列の階数と連立1次方程式 行列の階数と連立1次方程式との関係を理解する。
5週 ベクトルの線形独立と線形従属について ベクトルの線形独立と線形従属の判別できる。
6週 線形変換とその表現行列 線形変換とは何かを理解し,行列を使って線形変換を求めることができる。
7週 総復習 以下のような行列,行列式の諸問題を解くことができる。
・連立1次方程式,逆行列,階数,線形変換
8週 後期中間試験
4thQ
9週 合成変換と逆変換 合成変換と逆変換を求めることができる。
10週 いろいろな線形変換 行列を使って,恒等変換,対称変換,回転の各変換を求めることができる。
11週 直交行列と直交変換 直交行列とは何かを理解できる。直交行列を使って直交変換を求めることができる。
12週 線形変換による図形の像 図形の像の線形変換を求めることができる。
13週 固有値を固有ベクトル 固有値と固有ベクトルを理解でき,それらを求めることができる。
14週 行列の対角化 行列の対角化を求めることができる。
15週 総復習 以下のような行列,行列式の諸問題を解くことができる。
・線形変換,固有値,固有ベクトル,対角化
16週 後期定期試験

評価割合

試験課題合計
総合評価割合1000100
基礎的能力1000100