電気工学

科目基礎情報

学校 佐世保工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 電気工学
科目番号 3M2750 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 機械工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 電気基礎1,2新訂版、堀田栄喜ほか編修、実教出版
担当教員 中島 賢治

到達目標

1. オームの法則と抵抗の合成則をもちいて電気回路の計算ができる
2. キルヒホッフの法則・テブナンの定理・重ね合わせの理を用いて電気回路の計算ができる
3. 交流回路において記号法をもちいることで、直流回路同様の計算ができる
4. 電磁気学の工学的応用事例を理解している
5. スカラーでの計算を主とした基礎的な電磁気学について理解している

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1 (到達目標1)▶電荷と電流、電子と電流の関係を説明できる。 ▶抵抗Rによる直流回路の応用計算ができる。 ▶一次電池の起電原理が説明できる。▶電荷と電流、電子と電流の関係を理解できる。 ▶抵抗Rによる直流回路の計算ができる。 ▶一次電池の起電原理が理解できる。▶電荷と電流、電子と電流の関係を理解できない。 ▶抵抗Rによる直流回路の計算ができない。 ▶一次電池の起電原理が理解できない。
評価項目2 (到達目標2)▶磁界(磁力線、磁束と磁束密度)について説明できる。 ▶電磁誘導を説明できる。▶磁界(磁力線、磁束と磁束密度)について理解できる。 ▶電磁誘導を理解できる。▶磁界(磁力線、磁束と磁束密度)について理解できない。 ▶電磁誘導を理解できない。
評価項目3 (到達目標3)▶電界強度と電気力線の関係を説明できる。 ▶コンデンサCによる直流回路の応用計算ができる。▶電界強度と電気力線の関係を理解できる。 ▶コンデンサCによる直流回路の計算ができる。▶電界強度と電気力線の関係を理解できない。 ▶コンデンサCによる直流回路の計算ができない。
評価項目4 (到達目標4)▶RLC交流回路の応用計算ができる。 ▶二相・三相交流回路の電力の応用計算ができる。▶RLC交流回路の計算ができる。 ▶二相・三相交流回路の電力の計算ができる。▶RLC交流回路の計算ができない。 ▶二相および三相交流回路の電力が計算できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
電気回路と基礎的な電磁気学について学ぶ
授業の進め方・方法:
予備知識:(1)中学校時における電気回路の諸法則(2)連立一次方程式 (3) 三角関数の計算と作図(4)平面ベクトルの合成と分解(5)複素数の計算と複素数・極座標の相互変換
講義室: 3M教室
授業形式:講義と演習
学生が用意するもの:ノート、筆記用具、関数電卓
注意点:
評価方法:4回の定期試験と演習授業の発表で評価する。試験成績M1,発表点M2のとき、M1×(100-M2)/100+M2を評点とし、60点以上が合格。四半期ごとのM2上限を一人当たり20点とする。
自己学習の指針:授業では、問題演習を中心に解説しています。授業中の演習において、自分が解けなかった問題を自己学習でもう一度解いてみてください。解けた問題をチェックしていき、定期試験前にチェックがついていない問題を集中的に勉強してください。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 直流回路1)電気回路の電流と電圧 自由電子の移動が電流であること、電流は電子が移動する向きと逆に定義されていること、オームの法則を理解できるようになる。
2週 直流回路2a)簡単な直流回路の計算 抵抗の直列・並列接続による簡単な電気回路の計算ができる。
3週 直流回路2b)複雑な直流回路の計算 ホイートストンブリッジ回路で未知抵抗を計算できるようになる。キルヒホッフの第1法則・第2法則を理解できるようになる。
4週 中間前期試験
5週 直流回路3)抵抗の性質 導体の抵抗、導電率、抵抗の温度係数を理解できるようになる。
6週 直流回路4)消費電力と発生熱量 電力と電力量を計算できるようになる。ジュールの法則、ゼーベック効果、ペルチェ効果を理解できるようになる。
7週 直流回路5)電流の化学作用と電池 電気分解とボルタの電池について理解できるようになる。その他のいろいろな電池の種類を言えるようになる。
8週 電流と磁気1)磁石とクーロンの法則 磁石の性質、磁界(磁力線、磁束と磁束密度)について理解できるようになる。クーロンの法則、磁界の大きさと磁極に働く力の関係、磁界の大きさと磁束密度の関係などの諸関係式を用いて、磁界に関係する物性値を計算できるようになる。
クーロンの法則、磁界の大きさと磁極に働く力の関係、磁界の大きさと磁束密度の関係などの諸関係式を用いて、磁界に関係する物性値を計算できるようになる。
2ndQ
9週 直流回路)問題演習 前期中間試験範囲の問題演習
10週 中間試験
11週 電流と磁気2)電流による磁界 アンペアの右ねじの法則・周回路の法則を理解できるようになる。
直線電流が作る磁界、磁気回路と電気回路との対応について理解できるようになる。
12週 電流と磁気3)磁界中の電流に働く力 磁界中の電流に働く力、フレミングの左手の法則について理解できるようになる。
13週 電流と磁気4a)電磁誘導と誘導起電力 誘導起電力、フレミングの右手の法則を理解できるようになる。
14週 電流と磁気4b)自己誘導と相互誘導(インダクタンス) 自己誘導起電力、自己インダクタンス、相互誘導起電力、相互インダクタンスを理解できるようになる。
15週 直流回路)問題演習 前期期末試験範囲の問題演習
16週 期末試験
後期
3rdQ
1週 静電気1a)帯電現象、静電誘導と静電遮へい 帯電現象、はく検電器による静電誘導と静電遮へいについて理解できるようになる。
2週 静電気1b)静電気に関するクーロンの法則 静電気に関するクーロンの法則を理解できるようになる。
3週 静電気1c)電界(電場)と電気力線 電界(電場)と電気力線を理解できるようになる。
4週 静電気1d)電束と電束密度 電束と電束密度について理解できるようになる。
5週 静電気2a)コンデンサの静電容量、蓄えられるエネルギー コンデンサの静電容量と蓄えられるエネルギーを計算できるようになる。
6週 静電気2b)コンデンサの並列接続と直列接続 コンデンサの並列接続と直列接続の合成静電容量を計算できるようになる。
7週 静電気)問題演習
8週 中間試験
4thQ
9週 交流回路1)正弦波交流 正弦波交流電流の発生原理について理解できるようになる。
10週 交流回路2)複素数 複素数の四則演算と複素ベクトルについて理解できるようになる。
11週 交流回路3a)記号法による交流回路の計算~RLCの働き 交流回路におけるRLCの挙動について説明できるようになる。Rは抵抗、Lはコイルのインダクタンス、Cはコンデンサの静電容量。
12週 交流回路3b)記号法による交流回路の計算~RLCの組み合わせ回路1 RL直列回路、RC直列回路、RLC直列回路について記号法による計算ができるようになる。
13週 交流回路3c)記号法による交流回路の計算~RLCの組み合わせ回路2 RLC並列回路とアドミタンスについて記号法による計算ができ、直列および並列の共振回路について理解できるようになる。
14週 交流回路4, 5)二相および三相交流回路の電力 二相および三相交流回路の電力を計算できるようになる。
15週 交流回路)問題演習
16週 期末試験

評価割合

試験提出物小テスト合計
総合評価割合70300100
基礎的能力0000
専門的能力70300100
分野横断的能力0000