情報処理

科目基礎情報

学校 佐世保工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 情報処理
科目番号 5M1760 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 機械工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 後期:2
教科書/教材 K-SEC高学年共通教材
担当教員 中浦 茂樹

到達目標

1. 機械工学分野における情報セキュリティ対策の課題を指摘できる.
2. 情報セキュリティの基盤技術である,情報通信の基礎技術を理解し説明できる.
3. 情報セキュリティを体系的に理解し,攻撃や事故の事例を体系に則って説明できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1 (到達目標1)機械工学分野における特定のケースでの情報セキュリティの課題を指摘することができ,是正するための情報技術分野を特定することができる.機械工学分野における特定のケースでの情報セキュリティの課題を指摘することができる.機械工学分野における特定のケースでの情報セキュリティの課題を指摘することができない.
評価項目2 (到達目標2)TCP/IPネットワークと,その背景となるコンピュータの仕組みを説明することができる. ネットワーク:(良)に加え,生じがちな基本的接続トラブル(物理配線,WiFi設定,IPアドレス設定)の対処法を説明できる. コンピュータの仕組み:(良)に加え,生じがちなPCトラブル(ドライバ等のハードウェア接続トラブル,ハードディスク障害,メモリ不足,パフォーマンス劣化,OSとアプリケーションの不適合)の対処や予防の方法を説明できる.TCP/IPネットワークと,その背景となるコンピュータの仕組みを説明することができる. ネットワーク:インターネットの閲覧の流れを,TCP/IPプロトコルモデル(階層)に沿って説明できる. コンピュータの仕組み:五大装置,OSとプログラムの役割を,実際の機器に照らし合わせて説明できる.市販されている機器の商品カタログを見て,特徴を説明できる.TCP/IPネットワークと,その背景となるコンピュータの仕組みを説明することができない. ネットワーク:インターネットの閲覧の流れを説明できない. コンピュータの仕組み:実際の機器が果たしている役割を説明することができない.
評価項目3 (到達目標3)(良)に加え,セキュリティ事故の事例や攻撃手法と,その対策技術を説明することができる.(7つ以上説明できることが望ましい.)情報セキュリティ関連の用語(資産,脅威,脆弱性,気密性,完全性,可用性)を説明できる. 1つ〜2つの代表的なセキュリティの脅威の説明と,その対策の特定をすることができる.情報セキュリティ関連の用語(資産,脅威,脆弱性,気密性,完全性,可用性)を説明できない. 代表的なセキュリティの脅威の説明と,その対策の特定ができない.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 A-3 説明 閉じる
JABEE e 説明 閉じる

教育方法等

概要:
情報セキュリティの基本的な技術・知識を習得する.
(1)機械工学分野における,情報セキュリティの課題を特定し,対処や対策を適切に取れるようにする.【導入】
(2)そのために,情報セキュリティの定義や用語を知り,事故や攻撃に対するセキュリティ技術を理解する.【1〜2章,10〜11章】
(3)(2)を理解するためには,その基礎技術であるIT技術(コンピュータ基礎,ネットワーク技術)を習得する必要がある.【3〜9章】
(4)情報システムを俯瞰できるように,システム運用や新しい技術であるクラウドコンピューティングを紹介している.【12〜15章】
授業の進め方・方法:
予備知識:これまでに学習してきた,情報セキュリティ基礎の知識
講義室:
授業形式:講義,グループワーク,事前事後学習としてe-learning課題を出す.
学生が用意するもの:可能であれば,BYOD端末があるとよい
注意点:
評価方法:各章毎の到達度テストを50%,グループワークとして行う活動等での態度・内容をそれぞれ25%により評価し,60点以上を合格とする.
自己学習の指針:授業後の復習をしっかりと行い,各章ごとの確認テストを独力で取り組む.これらの自己学習時間は,十分確保することが望ましい.
オフィスアワー:時間が空いている時はいつでも可

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 機械工学分野ケーススタディ(K-SEC高学年分野別教材 1〜4) 分野別教材のケーススタディにより,機械工学分野における情報セキュリティの課題を認識できる.
2週 グループワーク
(機械工学分野の情報セキュリティの課題を調査,発表)
グループで課題を調査し,プレゼンテーションができる.
3週 セキュリティの概要(K-SEC高学年共通教材 1章) 情報セキュリティの用語や定義を理解できる.
4週 セキュリティの概要(K-SEC高学年共通教材 2章) セキュリティ事故と結びつけて,攻撃の種類を理解できる.
5週 グループワーク
(セキュリティ事故の事例を調べ,発表.脆弱性や脅威について認識する.)
グループで事例を調査し,プレゼンテーションができる.
6週 コンピュータ基礎(K-SEC高学年共通教材 3〜4章) コンピュータの五大機能と,対応している装置とその特徴,プログラムの実行との関連を理解できる.
7週 コンピュータ基礎(K-SEC高学年共通教材 4〜5章) コンピュータの五大機能と,対応している装置とその特徴,プログラムの実行との関連を理解できる.
8週 グループワーク
(コンピュータの分解・組立,コマンドプロンプト操作)
グループで作業を分担し,コミュニケーションがとれる.
4thQ
9週 ネットワーク基礎(K-SEC高学年共通教材 6〜7章) OSI参照モデル,TCP/IPモデルを理解できる.接続機器の種類を理解できる.
MACアドレスを理解できる.無線LANの注意点を理解できる.
10週 ネットワーク基礎(K-SEC高学年共通教材 8〜9章) IPアドレスの仕組みを理解できる.
ネットワークアドレスとホストアドレスを理解できる.
11週 グループワーク
(ネットワークの接続,MACアドレスの確認,IP関連コマンドの実行)
グループで作業を分担し,コミュニケーションがとれる.
12週 セキュリティ対策(K-SEC高学年共通教材 10〜11章) 代表的なセキュリティ技術を理解できる.
個人と組織の取り得るセキュリティ対策を理解できる.
13週 グループワーク
(セキュリティ対策に関するディスカッション)
グループでディスカッションを行い,プレゼンテーションができる.
14週 情報システムとサーバ,クラウド(K-SEC高学年共通教材 12〜13章) 社会の中での情報システムの位置付けを知り,そのための運用があり,サーバが存在することを理解できる.
15週 情報システムとサーバ,クラウド(K-SEC高学年共通教材 14〜15章) 仮想化とクラウドの特徴を理解できる.
16週

評価割合

到達度テスト活動態度発表内容合計
総合評価割合502525100
基礎的能力0000
専門的能力502525100
分野横断的能力0000