国語ⅠB

科目基礎情報

学校 佐世保工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 国語ⅠB
科目番号 0010 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 機械工学科 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 前期:2 後期:2
教科書/教材 結ひの古典(高専古典教育研究会)
担当教員 川口 良治

到達目標

1.文語の基本的な構造を理解し、辞書を用いて大意をとることができる。
2.作品の特性を時代背景と合わせて理解し、日本における文学と社会の繋がりについて説明できる。
3.作品に描かれた人間について読解することで、人間の普遍的ありようについて考察できる。
4.調べ・考察した内容を発表できる。
5.ピアで協力して活動できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1文語の基本的な構造を理解し、辞書などを用いて正確に読解できる。文語の基本的な構造を理解し、辞書などを用いて大意を取ることができる。古文・漢文の基本的な構造を理解せず、辞書などを用いて大意を取ることができない。
評価項目2作品の特性を時代背景と合わせて理解し、日本における文学と社会の繋がりについて的確に説明できる。作品の特性を時代背景と合わせて理解し、日本における文学と社会の繋がりについて説明できる。作品の特性を時代背景と合わせて理解し、日本における文学と社会の繋がりについて説明できる。
評価項目3作品に描かれた人間について読解することで、人間の普遍的ありようについて深く考察できる。作品に描かれた人間について読解することで、人間の普遍的ありようについて考察できる。作品に描かれた人間について読解することで、人間の普遍的ありようについて考察できない。
評価項目4調べ・考察した内容をわかりやすく発表できる。調べ・考察した内容を発表できる。調べ・考察した内容を発表できない。
評価項目5ピアで協力して主体的に活動できる。ピアで協力して活動できる。ピアで協力して活動できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
前近代日本において読まれた、あるいは記された作品などを取り上げ、それぞれの時代の価値観や社会と文学のかかわりとともに、時代を越えて受け継がれ人間の普遍的なありようについて学ぶ。また、言語の変遷を学ぶことで、現代の日本語への知見を深める。
授業の進め方・方法:
・古語辞典(電子辞書)を準備する。
・講義および学生同士のピア活動を中心とする。
・「投げ込み教材」もあるので、ノート作成を重視する。(各試験直後には提出を求める)
・文法事項や約束事などの暗記もさることながら、「どういうことか?」「なぜ?」ということにこだわった授業を中心とする。                             
注意点:
・ノートは各試験時に平常点として加味する。
・授業への積極的な関りがなされているかは、評価の大きなポイントとなる。
・授業内容はかなり多めだが、試験は無理のないように範囲をできるだけ限定したものとする。         

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス
日本語の歴史
シラバスを読み、授業の目的・進行方法を理解できる。
日本語の歴史について、概略を説明できる。
2週 古今和歌集・仮名序 品詞について学び、口語訳の方法を理解できる。
3週 万葉集・古今和歌集・新古今和歌集(1) 口語訳できる。
奈良時代から平安時代の和歌の社会的重要性を説明できる。
4週 万葉集・古今和歌集・新古今和歌集(2) 三大和歌集の比較検討ができる。助詞についての理解を深める。
5週 古今和歌集・真名序 仮名序と比較しながら、漢文訓読の基礎についての理解を深める。
6週 漢詩(1) 漢詩の訓読と口語訳ができる。絶句や律詩など簡単な漢詩の約束を学習する。
7週 漢詩(2) 漢詩と和歌の類似点、相違点について自分の考えを述べることができる。
8週 小式部内侍の歌才(十訓抄) 口語訳できる。平仮名の成立について併せて理解できる。
2ndQ
9週 東下り(伊勢物語)(1) 口語訳できる。助動詞への理解を深める。
10週 東下り(伊勢物語)(2) 口語訳できる。和歌の修辞技法について併せて理解できる。
11週 知音(呂氏春秋) 書き下し文が理解できる。口語訳ができる。
12週 論語(1) 書き下し・口語訳ができる。
13週 論語(2) 日本文化に与えた影響なども併せて考察ができる。
14週 壇ノ浦の戦い(平家物語)(1) 口語訳できる。
15週 壇ノ浦の戦い(平家物語)(2) 平安時代から武家社会への移行についても学ぶ。
16週 定期試験
後期
3rdQ
1週 南の院の競射(大鏡)(1) 口語訳できる。
2週 南の院の競射(大鏡)(2) 歴史物語について司馬遷の『史記』などと比較しながら理解できる。
3週 鶏鳴狗盗(十八史略)(1) 書き下し文が理解できる。口語訳ができる。
4週 鶏鳴狗盗(十八史略)(2) 書き下し文が理解できる。口語訳ができる。
5週 光る君誕生(源氏物語)(1) 口語訳できる。
6週 光る君誕生(源氏物語)(2) 口語訳できる。
7週 光る君誕生(源氏物語)(3) 初見の人にもわかるように本文内容を発表できる。
8週 源氏物語の受容 源氏物語が後代にどのような影響を及ぼしたか説明できる。
4thQ
9週 四面楚歌(史記)(1) 書き下し文が理解できる。口語訳ができる。
10週 四面楚歌(史記)(2) 『史記』が書かれた時代背景についても学習を深める。
11週 車争ひ(源氏物語)(1) 口語訳できる。
12週 車争ひ(源氏物語)(2) 口語訳できる。
13週 項王の最期(史記)(1) 書き下し文が理解できる。口語訳ができる。
14週 項王の最期(史記)(2) 書き下し文が理解できる。口語訳ができる。
15週 古典と現代 一年間を通じ、古典学習を踏まえた上での言語的・文化的な私見を述べることができる。
16週 定期試験

評価割合

試験発表課題・ピア合計
総合評価割合801010100
基礎的能力801010100
専門的能力0000
分野横断的能力0000