科目基礎情報

学校 佐世保工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 国語
科目番号 0030 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 3
開設学科 機械工学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 前期:2 後期:2
教科書/教材 『精選国語総合』(東京書籍)、『書いて覚える漢字練習ノート』(京都書房)、国語辞典
担当教員 辻尾 修

到達目標

1.評論文を読み、論理の構成や展開の把握にもとづいて論旨を客観的に理解することができる。
2.近代の小説を読み、人物・情景・心情の描写ならびに描写意図などを理解することができる。
3.文章を客観的に理解し、人間・社会・自然などについて考えを深め、広げることができる。
4.語句の意味、常用漢字、ことわざ、慣用句などの基礎知識についての理解を深め、その特徴を認識することができる。
5.代表的な古文・漢文を読み、言葉や表現方法の特徴をふまえて人物・情景などを理解し、人間・社会・自然などについて考えを深め、広げることができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1論理の展開を理解し、要旨を把握して、それに対する自分の意見を持つことができる。文意を理解した上で、要点とそうでない箇所を区分することができる。文意を理解できず、要点を見つけることができない。
評価項目2優れた表現に着目するとともに、表現の奥に潜む筆者の意図を考えることができる。場面や情景を理解し、人物の行動の意味や心情を理解することができる。場面の情景を理解できず、人物の行動の意味や心情を理解することができない。
評価項目3古典の面白さと意義を理解し、伝統的な言語文化に興味・関心を持つことができる。古典を学ぶための基本事項を理解し、古典に親しむ素地を作ることができる。古典を学ぶための基本事項を理解できず、古典に親しむための素地を作ることができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
読む・考えるという日本語の能力を育成することにより、社会において求められる論理的かつ多角的な理解力、柔軟な思考力を培う。また、古典を含む文学的な文章の鑑賞を通して日本語の言語文化についての理解を深める。
授業の進め方・方法:
授業は教員からの講義と、学生同士のピア活動を並行して行う。主体的に取り組み、他者の意見を取り込むことで自らの思考を深めることを強く求める。提出した文章などを、授業内で公開することも往々にしてあるため、これを念頭に取り組むこと。また漢字テストは毎週行い、成績評価に含める。また、Blackboadにて資料提供を行う。
注意点:
試験の平均点の3割に満たない者については、成績不振者のための追試験を実施しない。
各授業項目および授業時間の配分は、学生の理解・習得の状況を確かめながら、変更することがあり得る。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 内田樹「届く言葉」① 授業の概要や到達目標、評価方法・基準などを理解する。
2週 内田樹「届く言葉」② 随想の対比構造をとらえ、筆者の論旨を理解できる。
3週 山崎正和「水の東西」 対比構造の説明文の読解を通して、日本文化に対する知見を深める。
4週 史話
「管飽之交」①
句法にしたがって訓読できる。
5週 史話
「管飽之交」②
句法を踏まえて内容を正確に理解できる。
6週 史話「臥薪嘗胆」① 作品内での人物関係や話の展開を理解し、自分で整理することができる。
7週 史話「臥薪嘗胆」② 日本文化への漢文の影響を理解できる。
8週 中間試験
2ndQ
9週 和歌の修辞 和歌の修辞を理解できる。
10週 和歌「万葉集」 「万葉集」の文学史的位置づけと作品特性を理解できる。
11週 和歌「古今和歌集」 「古今和歌集」の文学史的位置づけと作品特性を理解できる。
12週 和歌「新古今和歌集」 「新古今和歌集」の文学史的位置づけと作品特性を理解できる。
13週 鷲田清一「真の自立とは」① 文章の概要を自分でまとめることができる。
14週 鷲田清一「真の自立とは」② 他者との意見交換を通して文章理解を深めることができる。
15週 鷲田清一「真の自立とは」③ 筆者の主張に対する意見文を書くことができる。
16週 試験返却
後期
3rdQ
1週 松尾芭蕉「奥の細道」① 松尾芭蕉の作品とその文学史的位置を理解できる。
2週 松尾芭蕉「奥の細道」① 古典文法にしたがって内容を理解できる。
3週 松尾芭蕉「奥の細道」① 句の解釈から作者の心情を理解できる。
4週 松尾芭蕉「奥の細道」① 松尾芭蕉が旅・自然をどのようにとらえているか理解できる。
5週 十五の心―短歌抄―①
和歌と俳諧、短歌、俳句の特性を理解できる。
6週 十五の心―短歌抄―② 短歌を鑑賞し、内容を理解できる。
7週 白牡丹―俳句抄― 俳句を鑑賞し、内容を理解できる。
8週 中間試験
4thQ
9週 兼好「徒然草」① 「徒然草」と作者兼好の文学史的位置づけを理解できる。
10週 兼好「徒然草」② 本文内容を文法的に理解できる。
11週 兼好「徒然草」③ 本文の趣旨を理解し、作品を味読することができる。
12週 兼好「徒然草」④ 兼好の思想をもとに、日本文化に対する知見を深めることができる。
13週 太宰治「富嶽百景」① 太宰治とその代表作を理解している。
14週 太宰治「富嶽百景」② 小説の舞台設定や登場人物の心理と行動の変化を把握できる。
15週 太宰治「富嶽百景」③ 小説における「私」と作者の違いを理解できる。
16週 試験返却

評価割合

試験小テスト提出物態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合801010000100
基礎的能力801010000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000