設計法

科目基礎情報

学校 佐世保工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 設計法
科目番号 0032 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 機械工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 1
教科書/教材 機械設計法(林、富坂、平賀 森北出版)
担当教員 福田 孝之

到達目標

1.標準平歯車の強度設計ができる。(A4)
2.ベルトやチェーンの巻掛け伝動装置の設計ができる。(A4)
3.ブロックおよび帯ブレーキの設計ができる。(A4)
4.用途に応じて適した軸継手を選択できる。(A4)
5.各種荷重に対応した軸の設計ができる。(A4)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1 (到達目標1)平歯車の設計として,1段の歯車減速機を強度と面圧の両方から適するモジュール,歯数,歯幅,材質等の設計ができる。平歯車の設計として,歯数を求めたり,曲げや面圧による,歯に作用する荷重を計算し,適確なモジュールを求めることができる。平歯車の設計として,歯数を求めたり,曲げや面圧による,歯に作用する荷重を計算できない。
評価項目2 (到達目標2)ベルトとチェーンの掛け方を説明でき,与えられた条件から,それぞれの適する設計仕様を選定できる。ベルトとチェーンの掛け方を説明でき,それぞれの伝達動力の計算ができる。ベルトとチェーンの掛け方の説明ができず,それぞれの伝達動力の計算ができない。
評価項目3 (到達目標3)各種ブロックブレーキと帯ブレーキの操作力の計算式の導出ができ,適切な形状の設計ができる。各種ブロックブレーキと帯ブレーキの操作力の計算式の導出ができる。各種ブロックブレーキと帯ブレーキの操作力の計算式の導出ができない。
評価項目4 (到達目標4)軸継手の種類を系統的に分類して説明でき,円板クラッチの設計ができる。軸継手の種類を系統的に分類して説明できる。軸継手の種類を系統的に分類して説明できない。
評価項目5 (到達目標5)単一荷重,曲げ+ねじり,軸力+曲げ+ねじりの軸の設計ができ,さらに剛性からの設計もできる。単一荷重ならびに曲げ+ねじりの軸の設計ができる。また剛性からの設計もできる。単一荷重の設計ができても,曲げ+ねじりの場合や剛性からの設計ができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
材料力学、材料学、機械工作法などの基本知識を基に、機械を構成する主要な機械要素について、形や大きさの決定、材料の選定などの設計法を学ぶ。
授業の進め方・方法:
予備知識:工学通論(1年)で学習した単位、力学、材料学(2、3年)で学習した各種材料の特徴、性質、設計製図(1、2年)での機械要素、材料力学(3年)の応力とひずみ、設計法(3年)
講義室:4M教室
授業形式:講義と演習(毎回授業の最後に、その時間に学習した内容の演習を実施する)
学生が用意するもの:電卓、授業ノート,演習ノート、フラットファイル(配布プリント整理用)
注意点:
評価方法:中間・定期試験(4回)80%、演習やレポート、小テスト20%により評価し、60点以上を合格とする。
自己学習の指針:毎回実施した授業の内容に関係する宿題を課すので、復習として演習ノートに必ず記して、早めに提出すること。試験前の勉強は、毎週記して作成した演習ノートが有効で、内容をよく修得していること。
オフィスアワー:火曜、木曜の16:10~17:00

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 機械設計上の技術者倫理の概説 機械設計の方法及び考え方を理解できる。
2週 歯車の曲げ強さの理論 歯の曲げ強さを計算するルイスの式を理解できる。
3週 歯車の曲げ強さによる設計 曲げ強さから歯車を設計できる。
4週 歯の面圧強さの理論 歯の面圧強さを計算するヘルツの式を理解できる。
5週 歯車の面圧強さによる設計 面圧強さから歯車を設計できる。
6週 標準平歯車の総合設計 標準平歯車を曲げ強さと面圧強さの両方から設計できる。
7週 はすば歯車の設計 はすば歯車の特徴を理解し,設計できる。
8週 前期中間試験
2ndQ
9週 巻掛け伝動装置の種類と構造 巻掛け伝動装置の特徴と種類を説明できる。
10週 平ベルトのベルト張力 平ベルトの長さや巻掛け角、ベルト張力を計算できる。
11週 平ベルトの設計 平ベルト伝動装置の伝動動力やベルトの強さを計算できる。
12週 平ベルト設計演習 平ベルト伝動装置が設計できる。
13週 Vベルト伝動装置の種類と構造 Vベルト伝動装置の特等と種類を説明できる。
14週 Vベルトのベルト張力 Vベルト伝動装置の伝動動力とVベルトの強さが計算できる。
15週 Vベルト設計演習 Vベルト伝動装置が設計できる。
16週 前期期末試験
後期
3rdQ
1週 チェーン伝動装置の概要と構造 チェーン伝動装置の特徴と種類を説明できる。
2週 チェーンの張力 チェーン伝動装置の伝動動力とチェーンの強さを計算できる。
3週 チェーン設計演習 チェーン伝動装置が設計できる。
4週 ブレーキの種類と構造,ブロックブレー ブレーキの種類と特徴を説明でき,ブロックブレーキを設計できる。
5週 帯ブレーキの設計 帯ブレーキが設計できる。
6週 軸継手の種類と構造 軸継手の種類と特徴,用途を理解できる。
7週 円板クラッチの設計 円板クラッチの設計ができる。
8週 後期中間試験
4thQ
9週 軸の種類と軸力が作用する軸 軸の種類と用途を理解でき,軸力が作用する軸の設計ができる。
10週 ねじりが作用する軸 ねじりモーメントが作用する軸の設計ができる。
11週 曲げモーメントが作用する軸 曲げモーメントが作用する軸の設計ができる。
12週 曲げとねじりが作用する軸 曲げモーメントとねじりが作用する軸の設計ができる。
13週 曲げモーメントとねじりが作用する軸の設計ができる。 軸力、曲げ、ねじりが作用する軸の設計ができる。
14週 軸の疲労強度、軸の剛性 軸の疲労強度について説明でき,剛性から軸を設計できる。
15週 軸の危険速度、キー溝の影響、応力集中 軸の危険速度,キーの強度を計算でき,応力集中を説明できる。
16週 後期期末試験

評価割合

試験宿題演習合計
総合評価割合8020100
基礎的能力000
専門的能力8020100
分野横断的能力000