設計法

科目基礎情報

学校 佐世保工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 設計法
科目番号 0050 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 機械工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 機械設計法(林、富坂、平賀 森北出版)
担当教員 福田 孝之

到達目標

1.すべり軸受と転がり軸受の構造と種類を理解し,設計ができる。(A4)
2.歯車の種類や各種理論について説明でき,歯車各部の寸法計算ができる。(A4)
3.標準平歯車の強度設計ができる。(A4)
4.平ベルト巻掛け伝動装置の設計ができる。(A4)
5.Vベルト巻掛け伝動装置の設計ができる。(A4)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1 (到達目標1)すべり軸受と転がり軸受の特徴と種類を説明でき,それぞれ適確な設計ができる。すべり軸受と転がり軸受の種類や違いを説明でき,それぞれの設計がある程度できる。すべり軸受と転がり軸受の種類や違いが説明できず,それぞれの設計ができない。
評価項目2 (到達目標2)歯車の種類や各部の名称,モジュール,歯形曲線,アンダーカット等の歯車理論を,図を描いて説明でき,歯車各部の寸法計算やかみあい率の計算ができる。歯車の種類や各部の名称,モジュール,歯形曲線,アンダーカット等の歯車理論を概略説明でき,歯車各部の寸法計算やかみあい率の基本的計算ができる。歯車の種類や各部の名称,モジュール,歯形曲線,アンダーカット等の歯車理論を説明できず,歯車各部の寸法計算やかみあい率の基本的計算ができない。
評価項目3 (到達目標3)平歯車の設計として,1段の歯車減速機を強度と面圧の両方から適するモジュール,歯数,歯幅,材質等の設計ができる。平歯車の設計として,歯数を求めたり,曲げや面圧による,歯に作用する荷重を計算し,適確なモジュールを求めることができる。平歯車の設計として,歯数を求めたり,曲げや面圧による,歯に作用する荷重を計算できない。
評価項目4 (到達目標4)ベルトとチェーンの掛け方を説明でき,平ベルトについて与えられた条件から,適する設計仕様を選定できる。ベルトとチェーンの掛け方を説明でき,平ベルトについて与えられた条件から,伝達動力の計算ができる。ベルトとチェーンの掛け方の説明ができず,平ベルトの伝達動力の計算ができない。
評価項目5 (到達目標5)Vベルトについて,与えられた条件から,適する設計仕様を選定できる。Vベルトについて,与えられた条件から,伝達動力の計算ができる。Vベルトについて,与えられた条件から,伝達動力の計算ができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
材料力学、材料学、機械工作法,製図などの基本知識を基に、機械を構成する主要な機械要素について、形や大きさの決定、材料の選定などの設計法を学ぶ。本科目は、企業で設計を担当していた教員がその経験を活かし、各種機械要素の設計について講義形式で授業を行うものである。
授業の進め方・方法:
予備知識:工学通論(1年)で学習した単位、仕事、効率、材料学(2,3年)で学習した各種材料の特徴、性質、設計製図(1,2年)での機械要素、材料力学(3年)の応力とひずみ。
講義室:3M教室
授業形式:講義と演習。毎回課題を与えて提出させる。
学生が用意するもの:電卓、授業ノート,演習ノート、フラットファイル(配布プリント整理用)
注意点:
評価方法:中間・定期試験(2回)80%、演習やレポート、小テスト20%により評価し、60点以上を合格とする。
オフィスアワー:火曜、木曜の16:10~17:00

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 機械設計の定義と基本通則
荷重の種類と計算方法
機械設計の方法と標準規格の意義を理解できる。
荷重の種類を理解し、計算で求めることができる。
2週 応力の定義、種類、基本的な計算方法 応力の種類,許容応力,安全率の意味を説明できる。
3週 軸受の種類と特徴,すべり軸受の構造 軸受の種類と特徴,すべり軸受の種類と構造について説明できる。
4週 すべり軸受の設計 すべり軸受のが設計できる。(軸受圧力、pV値、ηN/p値)
5週 ころがり軸受の種類と構造,特徴 ころがり軸受の種類と構造,特徴を説明できる。
6週 ころがり軸受の設計 ころがり軸受(ラジアル荷重)の寿命設計ができる。
7週 ころがり軸受の設計 ころがり軸受(ラジアル+スラスト荷重)の寿命設計ができる
8週 前期中間試験
2ndQ
9週 摩擦伝動装置の構造 摩擦伝動車を設計ができる。
10週 歯車の種類と特徴 歯車の種類と特徴を説明できる。
11週 歯車構造と基本寸法 歯車各部の名称、歯の大きさ、モジュールについて説明できる。
12週 歯形曲線の理論と種類 歯形曲線の理論とインボリュート&サイクロイド歯車について説明できる。
13週 インボリュート関数とかみあい率 インボリュート関数とかみあい率を説明できる。
14週 すべり率と歯の干渉 すべり率と歯の干渉(アンダーカットと最小歯数)を説明できる。
15週 標準平歯車と転位歯車、速度比 標準平歯車と転位歯車の違いを説明でき,歯車列の速度比を計算できる。
16週 前期期末試験
後期
3rdQ
1週 歯車の曲げ強さの理論 歯の曲げ強さを計算するルイスの式を理解できる。
2週 歯車の曲げ強さによる基本設計 曲げ強さから歯車のモジュールを決定できる。
3週 歯車の曲げ強さによる設計演習 曲げ強さから歯車を設計できる。
4週 歯の面圧強さの理論 歯の面圧強さを計算するヘルツの式を理解できる。
5週 歯車の面圧強さによる設計 面圧強さから歯車を設計できる。
6週 標準平歯車の総合設計 標準平歯車を曲げ強さと面圧強さの両方から設計できる。
7週 はすば歯車の設計 はすば歯車の特徴を理解し,設計できる。
8週 後期中間試験
4thQ
9週 巻掛け伝動装置の種類と構造 巻掛け伝動装置の特徴と種類を説明できる。
10週 平ベルトのベルト張力 平ベルトの長さや巻掛け角、ベルト張力を計算できる。
11週 平ベルトの設計 平ベルト伝動装置の伝動動力やベルトの強さを計算できる。
12週 平ベルト設計演習 平ベルト伝動装置が設計できる。
13週 Vベルト伝動装置の種類と構造 Vベルト伝動装置の特等と種類を説明できる。
14週 Vベルトのベルト張力 Vベルト伝動装置の伝動動力とVベルトの強さが計算できる。
15週 Vベルト設計演習 Vベルト伝動装置が設計できる。
16週 後期期末試験

評価割合

試験宿題演習合計
総合評価割合8020100
基礎的能力000
専門的能力8020100
分野横断的能力000