到達目標
構造用合金鋼の種類と特徴を理解し,用途に応じた使用選択を考慮できる。
ステンレス鋼や耐熱合金の種類と特徴を理解し,用途に応じた使用選択を考慮できる。
工具材料の種類と特徴を理解し,用途に応じた使用選択を考慮できる。
鋳鉄の種類と特徴を理解し,用途に応じた使用選択を考慮できる。
非鉄金属材料の種類と特徴を理解し,用途に応じた使用選択を考慮できる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
構造用合金鋼の種類と特徴を理解し,用途に応じた使用選択を考慮できる。 | 合金元素の鋼への効果を理解し,CCT曲線への影響を説明できる。加えて,構造用合金鋼の種類と特徴を理解し,使用目的に応じた材料選択が判断できる。 | 合金元素の鋼への効果を理解し,CCT曲線への影響がわかる。加えて,構造用合金鋼の種類と特徴がわかり,使用目的に応じた材料選択が理解できる。 | 合金元素の鋼への影響を理解できない。また,構造用合金鋼の用途に応じた材料選択もわからない。 |
ステンレス鋼や耐熱合金の種類と特徴を理解し,用途に応じた使用選択を考慮できる。 | ステンレス鋼の防食メカニズム,耐熱合金の高温強度発現メカニズムやクリープ現象を理解し,厳しい環境条件に適用できるステンレス鋼もしくは超合金の用途に応じた材料選定が行える。 | 腐食現象,クリープ現象などを理解し,構造材料としてのステンレス鋼や超合金の特徴を把握し,用途に応じた選択が行える。 | 腐食現象,クリープ現象などを理解できない。ステンレス鋼や超合金の材料としての位置付けがわからない。 |
工具材料の種類と特徴を理解し,用途に応じた使用選択を考慮できる。 | 工具材料の材料性質が得られるメカニズムを理解し,それに基づいて種類と特徴を理解している。また,高速度工具鋼,セラミックス系工具材料やこれらの製造方法を理解し,用途に応じた材料選択が行える。 | 工具鋼の熱処理方法を理解し,それに基づいて工具鋼の種類と特徴を理解している。また,様々な工具材料について用途に応じた材料選択が理解できる。 | 工具材料の種類と特徴を理解できていない。また,用途に応じた使用選択も理解できない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
機械製作において用いられている合金鋼,鋳鉄,非鉄金属などの性質,特徴などについて学ぶ。
※実務との関係
この科目は企業でプラントの性能向上のための材料開発・実用化や,経年劣化診断技術,損傷解析などを行ってきた教員が,その経験を活かし,耐熱鋼を始めとする様々な実用的な材料について講義形式で授業を行うものである。
授業の進め方・方法:
予備知識:材料学(2年)で学習した金属の通性,合金の平衡状態図,炭素鋼の組織に関する知識
講義室:3M教室
授業形式:講義
注意点:
評価方法:中間・定期試験(2回)により評価し,60点以上を合格とする。
自己学習の指針:配布されるプリントと教科書の内容を理解するとともに,授業中にノートをしっかりととり,それらで復習を確実に実施する。
学生が用意するもの: 教科書,ノート,筆記用具
オフィスアワー:火曜および木曜16:00~17:00
授業の属性・履修上の区分
授業計画
|
|
週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
低合金高張力鋼及び快削鋼の成分の特徴 低合金鋼の連続冷却変態挙動 |
低合金高張力鋼及び快削鋼の特徴とその用途が説明できる。 低合金鋼の連続冷却変態挙動(CCT曲線)を炭素共析鋼と比較して説明できる。
|
2週 |
合金鋼の焼入れ性および焼き戻し抵抗性並びに2次硬化
焼もどし脆化と低温脆化 |
合金鋼の焼入れ性(焼入れ深さ),焼もどし軟化抵抗への合金元素の影響を説明できる。 衝撃試験並びのその結果の整理法を理解し,鋼の脆化現象の原因を理解して説明できる。
|
3週 |
構造用合金鋼の規格と用途
炭素工具鋼ならびに合金工具鋼の成分と熱処理 |
JIS規格の構造用合金鋼の規格とその特徴を理解し,用途も含めて説明できる。 炭素工具鋼及び合金工具鋼の成分と製造方法並びに特徴を理解し,使い分けができる。
|
4週 |
高速度鋼の成分と熱処理,焼結合金工具の作り方と成分
鉄鋼の腐食、局部電池の形成,防食の考え方と方法 |
高速度工具鋼並びに焼結合金工具鋼の作り方を理解し,説明ができる。 鉄鋼の腐食現象を理解し,それに基づいて防食の考え方を理解し,説明することができる。
|
5週 |
クロム系ステンレス鋼
クロムニッケル系ステンレス鋼 |
Crによる防食効果を理解するとともにCr系ステンレス鋼の種類とその特徴を説明できる。 シェフラーの状態図を理解するとともに,γ系ステンレス鋼の防食を含む材料特性が説明できる。
|
6週 |
鋼の高温における性質、耐熱鋼
耐熱鋼及び超合金の強化機構及びクリープ特性の評価 |
鋼の高温酸化,青熱脆性,高温引張特性並びにクリープ特性が説明できる。 耐熱鋼や超合金の成分や機械的性質並びに強化機構が説明できる。
|
7週 |
ニッケルの性質、ニッケル合金 |
ニッケル及びニッケル合金の代表的な材料の特徴を説明することができる。
|
8週 |
前期中間試験 |
|
2ndQ |
9週 |
高周波焼入れおよび浸炭の方法
浸炭鋼の特徴とその熱処理ならびに窒化処理 |
鋼の表面硬化方法(高周波焼入れ,浸炭)を理解し,その特徴を説明できる。 表面硬化方法である浸炭処理と窒化処理を理解し,その説明が行える。
|
10週 |
鋳鉄の状態図および凝固過程
|
鉄-炭素系状態図を鋳鉄の領域まで理解し,凝固組織を説明できる。
|
11週 |
ねずみ鋳鉄の組織および性質
球状黒鉛鋳鉄、可鍛鋳鉄
|
片状黒鉛鋳鉄の組織とその特徴を理解し,説明が行える。 球状黒鉛鋳鉄と可鍛鋳鉄の特徴を片状黒鉛鋳鉄と比較して理解し,説明できる。
|
12週 |
銅の製法および性質
黄銅の成分および性質 |
銅の製造方法と純銅の性質を説明することができる。 黄銅の成分と特徴並びに用途を説明することができる。
|
13週 |
アルミニウムの製法および性質 |
アルミニウムの製造方法とその基本的な特徴を説明することができる。
|
14週 |
アルミニウム合金の時効硬化
鋳造用および展伸用の各種アルミ合金 |
アルミニウムの製造方法とその基本的な特徴を説明することができる。 アルミニウム合金の種類とその特徴を説明することができる。
|
15週 |
マグネシウムおよびチタンの性質
プラスチック複合材料、各種複合材料 |
マグネシウム並びにチタンの特性とその代表的な合金の特徴を説明することができる。 FRP(繊維強化プラスチック)の製造方法とその特性並びにその用途について説明できる。
|
16週 |
前期期末試験 |
|
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 100 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
専門的能力 | 100 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 100 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |