設計法

科目基礎情報

学校 佐世保工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 設計法
科目番号 0088 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 機械工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 1
教科書/教材 機械設計法(林、富坂、平賀 森北出版)
担当教員 福田 孝之

到達目標

1.チェーン伝動装置,ブロックおよび帯ブレーキの設計ができる。(A4)
2.用途に応じて適した軸継手を選択でき,円板クラッチの設計ができる。(A4)
3.各種荷重に対応した軸の設計ができ,剛性や危険速度の計算もできる。(A4)
4.ねじの理論を理解し,締め付けトルクの計算や,各種荷重に対する設計ができる。(A4)
5.キーや溶接接手の強度計算ができ,鋼構造物の設計ができる。(A4)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1 (到達目標1)チェーン伝動装置,各種ブレーキについて,与えられた条件から,適する設計仕様を選定できる。チェーンについて,伝達動力の計算ができ,各種ブレーキの操作力の計算式の導出ができる。チェーンについて,伝達動力の計算ができず,各種ブレーキの操作力の計算式の導出ができない。
評価項目2 (到達目標2)軸継手の種類を系統的に分類して説明でき,円板クラッチの設計ができる。軸継手の種類を系統的に分類して説明できる。軸継手の種類を系統的に分類して説明できない。
評価項目3 (到達目標3)各種単一荷重や組合せ荷重の軸の設計ができ,さらに剛性や危険速度を考慮した設計もできる。各種単一荷重の軸の設計ができ,組み合わせ荷重についても式の適用ができ,さらに剛性や危険速度の計算もできる。単一荷重の設計ができても,組合せや剛性,危険速度の計算ができない。
評価項目4 (到達目標4)ねじの種類を理解し,締め付けトルクの計算や,各種荷重に対するねじの設計ができる。ねじの種類を理解し,締め付けトルクの計算や,単軸荷重に対するねじの設計ができる。ねじの種類を理解できず,締め付けトルクの計算や,単軸荷重に対するねじの設計ができない。
評価項目5 (到達目標5)キーや溶接接手の強度計算ができ,鋼構造物の設計ができる。キーや溶接接手の強度計算や,鋼構造物の設計がほとんどできる。キーや溶接接手の強度計算や,鋼構造物の設計ができるない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 A-4 説明 閉じる
JABEE b 説明 閉じる
JABEE d-1 説明 閉じる
JABEE e 説明 閉じる

教育方法等

概要:
材料力学、材料学、機械工作法などの基本知識を基に、機械を構成する主要な機械要素について、形や大きさの決定、材料の選定などの設計法を学ぶ。本科目は、企業で機械や構造物の設計を担当していた教員が、その経験を活かし、各種設計法について、講義形式で授業を行うものである。
授業の進め方・方法:
予備知識:工学通論(1年)で学習した単位、力学、材料学(2、3年)で学習した各種材料の特徴、性質、設計製図(1、2年)での機械要素、材料力学(3年)の応力とひずみ、設計法(3年).講義室:4M教室
授業形式:講義と演習。本科目は、学修単位科目のため、事前・事後学修としてレポートを実施します。
学生が用意するもの:電卓、授業ノート,演習ノート、フラットファイル(配布プリント整理用)
注意点:
評価方法:中間・定期試験(4回)80%、演習やレポート、小テスト20%により評価し、60点以上を合格とする。
自己学習の指針:毎回実施した授業の内容に関係する宿題を課すので、復習として演習ノートに必ず記して、早めに提出すること。試験前の勉強は、毎週記して作成した演習ノートが有効で、内容をよく修得していること。
オフィスアワー:火曜、木曜の16:10~17:00

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 機械設計上の技術者倫理の概説,チェーン伝動装置の概要と構造 機械設計の方法及び考え方を理解できる。チェーン伝動装置の特徴と種類を説明できる。
2週 チェーンの張力 チェーン伝動装置の伝動動力とチェーンの強さを計算できる。
3週 チェーン設計演習 チェーン伝動装置が設計できる。
4週 ブレーキの種類と構造,ブロックブレーキ ブレーキの種類と特徴を説明でき,ブロックブレーキを設計できる。
5週 帯ブレーキ 帯ブレーキが設計できる。
6週 軸継手の種類と構造 軸継手の種類と特徴,用途を理解できる。
7週 円板クラッチ 円板クラッチの設計ができる。
8週 前期中間試験
2ndQ
9週 軸の種類と軸力が作用する軸 軸の種類と用途を理解でき,軸力が作用する軸の設計ができる。
10週 ねじりモーメントが作用する軸 ねじりモーメントが作用する軸の設計ができる。
11週 曲げモーメントが作用する軸 曲げモーメントが作用する軸の設計ができる。
12週 曲げとねじりが作用する軸 曲げとねじりが作用する軸の設計ができる。
13週 軸力、曲げ、ねじりが作用する軸 軸力、曲げ、ねじりが作用する軸の設計ができる。
14週 軸の疲労強度、軸の剛性 軸の疲労強度について説明でき,剛性から軸を設計できる。
15週 軸の危険速度、キー溝の影響、応力集中 軸の危険速度,キーの強度を計算でき,応力集中を説明できる。
16週 前期期末試験
後期
3rdQ
1週 ねじの名称と種類 ねじの種類と特徴,用途,規格を理解できる。
2週 ねじの力学、ねじ自立の条件、ねじの締結トルク ねじの力学を理解し,ねじ自立の条件や締結トルクの計算ができる。
3週 ねじの効率、ねじの材料と許容応力、軸荷重のみの設計法 ねじの効率が計算でき,軸力問題の設計ができる。
4週 せん断荷重のみ、軸+トルクの各設計法、演習 せん断荷重と軸力+トルクの問題の設計ができる。
5週 十分に締付け後さらに引張り荷重が作用する場合の設計法 十分締め付けた後,さらに軸力が作用する問題の設計ができる。
6週 初期締付け力、締付けトルク 初期締付け力や必要な締付トルクの計算ができる。
7週 ボルトの疲労設計法、ナットの長さ、ねじのゆるみ止め方法 ナットの必要な長さの計算ができ,ねじのyるみ止め方法について説明できる。
8週 後期中間試験
4thQ
9週 キーの目的と種類、キーの強さ、キーの長さの設計 キーの種類を説明でき,強度設計ができる。
10週 接継手の設計法(突合せ溶接、すみ肉溶接) 溶接継手の強度設計ができる。
11週 鋼構造物の設計法、形鋼の種類 鋼構造物の応力計算ができる。
12週 鋼構造物の設計演習 鋼構造物として,適切な形鋼の選択や応力の計算ができる。
13週 トラス 3種のトラスの解析法について理解し,荷重計算ができる。
14週 有限要素法の理論,解析手順と使用上の留意点 有限要素法の概要を説明でき,適切なメッシュの切り方や拘束ができる。
15週 安全工学概論 安全に配慮した設計について説明できる。
16週 後期期末試験

評価割合

試験宿題演習合計
総合評価割合8020100
基礎的能力000
専門的能力8020100
分野横断的能力000