到達目標
１．熱力学第一法則の意味・内容を説明できる（A3）
２．理想気体の各種状態変化における系と周囲間で交換される熱量と仕事量あるいは種々の状態量の変化量を説明できる（A3）
３．熱力学第二法則の意味・内容を説明できる（A3）
４．絶対温度とエントロピの二つの状態量と深く関係するカルノーサイクルの特徴やその性質を説明できる（A3）
５．実在気体としての水蒸気の性質やこれを動作物体とした種々の状態変化の問題が解ける（A3）
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
| 評価項目1（到達目標1，3） | 熱力学第一法則・第二法則を説明でき，熱量および仕事の計算ができる | 熱力学第一法則・第二法則を理解できる | 熱力学第一法則・第二法則を理解できない |
| 評価項目2（到達目標2） | 理想気体の状態方程式を説明でき，与えられた状態における状態量と熱量・仕事の変化量が計算できる | 理想気体の状態方程式を理解できる | 理想気体の状態方程式を理解できない |
| 評価項目3（到達目標4） | エントロピーを説明でき，カルノーサイクルにおける仕事と熱の出入りを計算できる | カルノーサイクルにおける仕事と熱の出入りを理解できる | カルノーサイクルにおける仕事と熱の出入りを理解できない |
| 評価項目4（到達目標5） | 水の等圧蒸発過程を説明でき，飽和蒸気、湿り蒸気、過熱蒸気の状態量を計算できる。 | 水の等圧蒸発過程を理解できる | 水の等圧蒸発過程を理解できない |
学科の到達目標項目との関係
学習・教育到達度目標 A-3
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教育方法等
概要:
熱力学の根幹をなす熱力学第一法則と熱力学第二法則の本質を具体的な実例や演習問題を通して十分学習すると共に、蒸気の性質やその状態変化についても学ぶ
授業の進め方・方法:
予備知識：簡単な微積分と物理学の基礎
講義室：４M教室
授業形式：講義と演習
学生が用意するもの：教科書、ノート、電卓
事前事後学習として課題を出します．
注意点:
評価方法：前期と後期のそれぞれで行う中間と定期試験（計４回）の平均で評価し，６０点以上を合格とする．授業の節目で行うレポートは実力をつけるために行うものと位置づける．
自己学習の指針：毎回授業後半に課題を提示するので，レポートとして提出すること．中間・定期試験には，その内容が加味されることを前提とする．
オフィスアワー：月曜日と木曜日の16:20～17:20．その他，空いている時間．
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
| 前期 |
| 1stQ |
| 1週 |
熱力学を学ぶ意義、基本単位換算、温度に関する基本的事項 |
熱力学の基本単位換の定義を説明できる
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| 2週 |
熱量の算定式、比熱、混合温度、これらに関する演習 |
比熱・混合温度を説明できる
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| 3週 |
熱力学第一法則の意味、ジュールの実験、熱の仕事当量 |
熱力学第一法則を説明できる
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| 4週 |
圧力と仕事 |
圧力と仕事の関係を説明できる
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| 5週 |
系の説明、閉じた系に対する熱力学第一法則式、演習 |
閉じた系に対する仕事量をP-V線図で説明できる
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| 6週 |
エンタルピの説明、開いた系に対する熱力学第一法則式 |
開いた系に対する仕事量をP-V線図で説明できる
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| 7週 |
熱力学第一法則に関する種々の演習問題及び学生による解答発表 |
閉じた系と開いた系について、エネルギー式を用いて、熱、仕事、内部エネルギー、エンタルピーを計算できる。
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| 8週 |
前期中間試験 |
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| 2ndQ |
| 9週 |
理想気体の状態方程式の意味、これに関する演習問題 |
理想気体の圧力、体積、温度の関係を、状態方程式を用いて説明できる。
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| 10週 |
定圧比熱及び定容比熱、並びに両者の関係 |
定容比熱、定圧比熱、比熱比および気体定数の相互関係を説明できる。
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| 11週 |
可逆変化の際の理想気体の等温変化、演習問題 |
等温変化の意味を理解し、状態量、熱、仕事を計算できる。
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| 12週 |
可逆変化の際の理想気体の等圧変化、演習問題 |
等圧変化の意味を理解し、状態量、熱、仕事を計算できる。
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| 13週 |
可逆変化の際の理想気体の等容変化、演習問題 |
等容変化の意味を理解し、状態量、熱、仕事を計算できる。
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| 14週 |
可逆変化の際の理想気体の断熱変化、演習問題 |
断熱変化の意味を理解し、状態量、熱、仕事を計算できる。
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| 15週 |
可逆変化の際の理想気体のポリトロープ変化、演習問題 |
ポリトロープ変化の意味を理解し、状態量、熱、仕事を計算できる。
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| 16週 |
前期定期試験 |
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| 後期 |
| 3rdQ |
| 1週 |
熱力学第二法則 可逆変化と不可逆変化 |
熱力学の第二法則を説明できる。
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| 2週 |
熱機関と作業機のエネルギー変換の一般原理 |
サイクルの意味を理解し、熱機関の熱効率および冷凍機・ヒートポンプの成績係数を計算できる。
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| 3週 |
カルノーサイクルとカルノーの定理の説明 |
カルノーサイクルの状態変化を理解し、熱効率を計算できる。
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| 4週 |
エントロピの説明、ＴＳ線図を用いたカルノーサイクルの表示 |
エントロピーの定義を理解し、可逆変化におけるエントロピーの変化を説明できる。
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| 5週 |
不可逆変化によるエントロピの増加例の説明、演習問題 |
エントロピーの定義を理解し、不可逆変化におけるエントロピーの変化を説明できる。
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| 6週 |
各種の状態変化によるエントロピー変化量の計算と演習問題 |
固体、液体および理想気体におけるエントロピーの変化量を計算できる。
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| 7週 |
有効エネルギーと無効エネルギー、演習問題 |
熱の有効エネルギーを説明できる。
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| 8週 |
後期中間試験 |
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| 4thQ |
| 9週 |
蒸気線図であるＰＶ線図とＴＳ線図、並びに各種用語の説明 |
サイクルをＴ-S線図で表現できる。
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| 10週 |
乾き度の説明。蒸気表の見方と湿り蒸気に関する演習問題 |
蒸気の状態量を蒸気表から読み取ることができる。
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| 11週 |
飽和液、飽和蒸気、過熱蒸気に関する熱量的状態量 |
水の等圧蒸発過程を説明できる。
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| 12週 |
蒸気線図（ｈｓ線図）の説明とその利用法、演習問題 |
蒸気の状態量を蒸気表および蒸気線図から読み取ることができる。
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| 13週 |
蒸気の状態変化（等圧変化と等容変化） |
飽和蒸気、湿り蒸気、過熱蒸気の状態量を計算できる。
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| 14週 |
蒸気の状態変化（断熱変化と絞り） |
飽和蒸気、湿り蒸気、過熱蒸気の状態量を計算できる。
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| 15週 |
蒸気の状態変化に関する種々の演習問題 |
飽和蒸気、湿り蒸気、過熱蒸気の状態量を計算できる。
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| 16週 |
後期期末試験 |
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評価割合
| 試験 | 合計 |
| 総合評価割合 | 100 | 100 |
| 基礎的能力 | 0 | 0 |
| 専門的能力 | 100 | 100 |
| 分野横断的能力 | 0 | 0 |