応用数学Ⅱ

科目基礎情報

学校 佐世保工業高等専門学校 開講年度 平成28年度 (2016年度)
授業科目 応用数学Ⅱ
科目番号 0001 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電気電子工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 1
教科書/教材 「新応用数学」(大日本図書)「新応用数学問題集」(大日本図書)
担当教員 丸山 幸宏

到達目標

1.ベクトル関数の勾配や発散,回転の物理的意味が理解できる(2,A-1,c).2.発散定理やストークスの定理の物理的意味を理解でき,関連した問題を解くことができる(2,A-1,c).3.正則関数とは何か,コーシー・リーマンの関係式とのつながりを理解できる(2,A-1,c).4.コーシーの積分定理とローラン展開の意味を理解できる(2,A-1,c).5.留数定理が理解でき,定積分の計算に応用できる(2,A-1,c).

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1(到達目標 1,2)ベクトル関数について十分理解し,その応用問題が解ける.ベクトル関数についてほぼ理解し,その基本的問題が解ける.ベクトル関数について理解が不十分で、その基本的問題も解けない.
評価項目2(到達目標 3,4)正則関数について十分理解し,その応用問題が解ける.正則関数についてほぼ理解し,その基本的問題が解ける.正則関数について理解が不十分で,その基本的問題も解けない.
評価項目3(到達目標 5)留数定理について十分理解し,その応用問題が解ける.留数定理についてほぼ理解し,その基本的問題が解ける.留数定理についての理解が不十分で,その基本的問題も解けない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
物理学や工学上重要であるベクトル解析や複素関数について学ぶ.
授業の進め方・方法:
予備知識としては,2年生までに学んだ微分積分や行列の知識が必要である.講義室は4Eの教室で行う.授業は講義と演習を交えて行う.学生が用意するものとしては,教科書と問題集および授業用ノート、演習用ノートを用意すること.
注意点:
評価方法は,中間と定期試験(4回)で90%,小テストや宿題などで10%で評価し,60点以上を合格とする.ただし,状況によっては上と変わることがあるが,そのときは担当者が指示する.自己学習の指針としては,各試験前に学習内容を復習し,演習問題やその類似問題が解けるようにしておくこと.オフィスアワーは,非常勤講師のため設定しない.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 空間ベクトルについて学ぶ. 空間ベクトルについて理解ができ,その基本的計算ができる.
2週 ベクトルの外積とその意味について学ぶ. ベクトルの外積について理解し,その基本的計算ができる.
3週 ベクトル(値)関数の概念について学ぶ. ベクトル(値)関数について理解できる.
4週 ベクトル(値)関数の勾配について学ぶ. ベクトル(値)関数の勾配について理解し,その計算ができる.
5週 ベクトル(値)関数の発散について学ぶ. ベクトル(値)関数の発散について理解し,その計算ができる.
6週 ベクトル(値)関数の回転について学ぶ. ベクトル(値)関数の回転について理解し,その計算ができる.
7週 前期中間試験範囲の復習を行う. 前期中間試験範囲の学習内容の定着を確認する.
8週 前期中間試験
2ndQ
9週 線積分の定義と物理的意味について学ぶ. 線積分の定義を理解し,具体的に計算できる.
10週 スカラー場とベクトル場の線積分について学ぶ. スカラー場とベクトル場について理解し,その線積分を計算できる.
11週 グリーンの定理について学ぶ. グリーンの定理について理解し,それを応用できる.
12週 スカラー場の面積分について学ぶ. スカラー場の面積分について理解し,その計算ができる.
13週 ベクトル場の面積分について学ぶ. ベクトル場の面積分について理解し,その計算ができる.
14週 発散定理とストークスの定理について学ぶ. 発散定理とストークスの定理の物理的意味が理解できる.
15週 前期定期試験範囲の復習を行う. 前期定期試験範囲の学習内容の定着を確認する.
16週 前期定期試験
後期
3rdQ
1週 複素数とその性質について学ぶ. 複素数とその性質を理解し,その極形式を求めることができる.
2週 複素関数の概念について学ぶ. 複素関数について理解できる.
3週 正則関数について学ぶ. 正則関数とその基本的性質を理解する.
4週 コーシー・リーマンの関係式について学ぶ. コーシー・リーマンの関係式が理解でき,その応用問題が解ける.
5週 正則関数の基本的性質について学ぶ. 正則関数の基本的性質を理解する.
6週 正則関数の逆関数について学ぶ. 正則関数の逆関数について理解し,その逆関数を求めることができる.
7週 後期中間試験範囲の復習を行う. 後期中間試験範囲の学習内容の定着を確認する.
8週 後期中間試験
4thQ
9週 複素積分を定義し,簡単なその計算練習を行う. 複素積分の定義を理解し,その計算ができる.
10週 コーシーの積分定理と積分表示について学ぶ. コーシーの積分定理と積分表示が理解できる.
11週 複素数列や級数の収束・発散について学ぶ. 複素数列や級数の収束・発散について理解できる.
12週 複素関数の級数展開について学ぶ. 複素関数の級数展開について理解し,それを具体的に求めることができる.
13週 複素関数の孤立特異点について学び,孤立特異点と留数の関係について学ぶ. 複素関数の孤立特異点と留数の関係について理解できる.
14週 留数定理について学ぶ. 留数定理の意味を理解し,その計算ができる.
15週 後期定期試験範囲の復習を行う. 後期定期試験範囲の学習内容の定着を確認する.
16週 後期定期試験

評価割合

試験小テスト課題合計
総合評価割合9055100
基礎的能力9055100