科目基礎情報

学校 佐世保工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 国語
科目番号 0008 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 3
開設学科 電気電子工学科 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 3
教科書/教材 『精選国語総合 改訂版』(三省堂)/『音と形で覚える漢字の演習 改訂版』(明治書院)
担当教員 大坪 舞

到達目標

1 論理的な文章(論説や評論)の構成や展開をとらえ、大意を取れる要約ができる。
2 論理的な文章(論説や評論)に表された考えに対して、その論拠の妥当性の判断を踏まえて自分の意見を述べることができる。
3 文学的な文章(小説や随筆)に描かれた人物やものの見方を表現に即して読み取り、自分の意見を述べることができる。
4 常用漢字の音訓をおおむね正しく使え、主な常用漢字がおおむね書ける。間違った漢字も書き直して習得できる。
5 類義語・対義語を思考や表現に活用できる。
6 社会生活で使われている故事成語・慣用句の意味や内容をおおむね説明できる。
7 専門の分野に関する用語を用いた文章を読解し、意見を述べることができる。
8 古文・漢文の基本的な構造を理解し、辞書などを用いて大意を取ることができる。
9 日本の文化・文学について関心を持ち、自分の意見を述べることができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1論理的な文章(論説や評論)の構成や展開を的確にとらえ、要約できる。論理的な文章(論説や評論)の構成や展開をとらえ、大意を取れる要約ができる。論理的な文章(論説や評論)の構成や展開をとらえ、要約できない。
評価項目2論理的な文章(論説や評論)に表された考えに対して、その論拠の妥当性の判断を踏まえて自分の意見を説得的に述べることができる。論理的な文章(論説や評論)に表された考えに対して、その論拠の妥当性の判断を踏まえて自分の意見を述べることができる。論理的な文章(論説や評論)に表された考えに対して、その論拠の妥当性の判断を踏まえて自分の意見を述べることができない。
評価項目3文学的な文章(小説や随筆)に描かれた人物やものの見方を表現に即して読み取り、自分の意見を述べることができる。文学的な文章(小説や随筆)に描かれた人物やものの見方を表現に即して読み取り、自分の意見を述べることができる。文学的な文章(小説や随筆)に描かれた人物やものの見方を表現に即して読み取らず、自分の意見を述べることができない。
評価項目4常用漢字の音訓を正しく使える。主な常用漢字が書ける。常用漢字の音訓をおおむね正しく使え、主な常用漢字がおおむね書ける。間違った漢字も書き直して習得できる。常用漢字の音訓を正しく使えず、主な常用漢字が書けない。
評価項目5類義語・対義語を的確に思考や表現に活用できる。類義語・対義語を思考や表現に活用できる。類義語・対義語を思考や表現に活用できない。
評価項目6社会生活で使われている故事成語・慣用句の意味や内容を説明できる。社会生活で使われている故事成語・慣用句の意味や内容をおおむね説明できる。社会生活で使われている故事成語・慣用句の意味や内容をおおむね説明できない。
評価項目7専門の分野に関する用語を用いた文章を読解し、的確に意見を述べることができる。専門の分野に関する用語を用いた文章を読解し、意見を述べることができる。専門の分野に関する用語を用いた文章を読解せず、意見を述べることができない。
評価項目8古文・漢文の基本的な構造を理解し、辞書などを用いて的確に読解できる。古文・漢文の基本的な構造を理解し、辞書などを用いて大意を取ることができる。古文・漢文の基本的な構造を理解せず、辞書などを用いて大意を取ることができない。
評価項目9日本の文化・文学について探究し、的確に自分の意見を述べることができる。日本の文化・文学について関心を持ち、自分の意見を述べることができる。日本の文化・文学について関心を持たず、自分の意見を述べることができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
古典および近現代の文章の読解と、それに対する討議を通して思考を深め、文章として表現できる力を身につけることを目標とする。また、日本語および日本文学に対する理解を深め、他と比較できる教養を培う。
授業の進め方・方法:
【授業方法】
ピア・ラーニング(グループワーク)などアクティブラーニングを中心として進める。
授業内で提出する文章は、例としてあげることがあるので、全体に公開することを前提に記すこと。
また、授業内でLMSを使用し、意見集約や情報共有を行う。
PC・タブレット・スマートフォンなどBYOD端末を可能な限り用意すること。
週に1度、漢字テストを行い、授業進度に応じて、文法・対義語・慣用句などの小テストを実施する。
漢字テストについては、不合格の場合、やり直しプリントに取り組むこと。

【学習方法】
グループワークでは積極的に発言し、メンバーの発言を傾聴し、考えを深めること。
注意点:
【評価基準・評価方法】
試験および課題文80%・小テスト10%・ピア・ラーニング10%で総合的に判断する。
試験は主として、文章を書く形式で出題し、課題文との点数配分についてはおおむね等分とするが、課題の重みにより変動する。詳細は都度告知する。
総合成績60点以上を単位取得とする。
各授業項目および授業時間の配分は、学生の理解・習得の状況を確かめながら、変更することがあり得る。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス
鷲田清一「待つということ」(1)
授業の目的・進行方法を理解できる。
対比表現に注目して本文を読み解き、要約文を作成できる。
2週 鷲田清一「待つということ」(2) 本文をもとに考えを話し合い、意見文を書くことができる。
3週 野元菊雄「言語は色眼鏡である」(1) 本文を読解し、その内容を説明できる。
4週 野元菊雄「言語は色眼鏡である」(2) 本文をもとに考えを話し合い、意見文を書くことができる。
5週 芥川龍之介「羅生門」(1) 本文を読解し、作品に凝らされた工夫を指摘できる。原典である『今昔物語集』との相違を指摘できる。
6週 芥川龍之介「羅生門」(2) 登場人物の心情について話し合いを通して考えを深め、自分の解釈を説明できる。
7週 芥川龍之介「羅生門」(3) 登場人物の心情について話し合いを通して考えを深め、自分の解釈を説明できる。
8週 中間試験
2ndQ
9週 万葉集 日本語の表記の変遷を知り、古文の特色を理解できる。
和歌を解釈し、説明できる。
10週 古今和歌集 古今和歌集の文学史的意義を理解できる。
古今和歌集の和歌を解釈し、説明できる。
11週 伊勢物語「芥川」(1) 時の助動詞の機能を理解し、これに則して本文を読解できる。
12週 伊勢物語「芥川」(2)
伊勢物語「筒井筒」(1)
「芥川」描いた絵を比較し、それぞれの特徴を説明できる。
助動詞を踏まえて本文の文意を理解できる。
13週 伊勢物語「筒井筒」(2) 平安時代の恋愛観について理解し、登場人物の心情について話し合いを通して考えを深め、自分の解釈を説明できる。
14週 大和物語・今昔物語集 「芥川」「筒井筒」との類話を比較し、それぞれの文学史特徴を説明できる。
15週 仁勢物語 伊勢物語のパロディである仁勢物語を読み、伊勢物語・仁勢物語の文学史的意義を説明できる。
16週 定期試験
後期
3rdQ
1週 吉岡洋「情報と身体」(1) 本文を読解し、その内容を説明できる。
2週 吉岡洋「情報と身体」(2) 本文をもとに考えを話し合い、意見文を書くことができる。
3週 池田清彦「もの」の科学から「こと」の科学へ(1) 徒然草の成立、作品特徴について説明できる。
本文に則して内容を理解し、先行する作品の影響を指摘できる。
4週 池田清彦「もの」の科学から「こと」の科学へ(2) 本文に則して内容を理解し、内容について議論できる。
5週 内田樹「なぜ私たちは労働するのか」(1) 本文を読解し、その内容を説明できる。
6週 内田樹「なぜ私たちは労働するのか」(2) 本文をもとに考えを話し合い、意見文を書くことができる。
7週 吉野弘「I was born」 詩を読み、解釈を話し合うことができる。
8週 中間試験
4thQ
9週 平家物語「祇園精舎」「木曽の最期」(1) 平家物語の文学史的意義を理解し、「木曽の最期」を読解できる。
10週 平家物語「木曽の最期」(2) 平家物語の文学史的意義を理解し、「木曽の最期」を読解できる。
11週 新古今和歌集 和歌を解釈し、新古今和歌集の文学史的意義を説明できる。
12週 徒然草(1)「つれづれなるままに」「神無月のころ」 徒然草の成立、作品特徴について説明できる。
本文に則して内容を理解し、先行する作品の影響を指摘できる。
13週 徒然草(2)「花はさかりに」 本文に則して内容を理解し、内容について議論できる。
14週 レポート(1) レポートの基本の形を知り、問題設定することができる。問題設定に従い、作品の中から情報を整理できる。
15週 レポート(2) 整理した情報をもとに、論証型レポートを書くことができる。
16週 定期試験

評価割合

試験・課題文小テストピア・ラーニング合計
総合評価割合801010100
基礎的能力8010090
専門的能力0000
分野横断的能力001010