電気電子工学基礎

科目基礎情報

学校 佐世保工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 電気電子工学基礎
科目番号 0017 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電気電子工学科 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 前期:1 後期:1
教科書/教材 電気基礎Ⅰ(実教出版)
担当教員 吉田 克雅

到達目標

1.電圧と電流の測定ができる.オームの法則を適用して電圧・電流・抵抗が計算できる
2.簡単な直流回路について,オームの法則やキルヒホッフの法則を用いて各部の電圧や電流を求めることができる.
3.抵抗率や導電率から抵抗の計算ができる.単位の換算ができる.パーセント導電率の計算ができる.
4.アンペアの周回路の法則を示すことができ,ソレノイド内部の磁界を求めることができる.
5.フレミングの左手の法則が説明でき,磁界中の直線電流に働く力が計算できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
1電圧と電流の測定ができる.オームの法則を適用して電圧・電流・抵抗が計算できるオームの法則を適用して直流回路の電圧・電流・抵抗を自由に計算することができる.オームの法則を適用して直流回路の電圧・電流・抵抗を計算することができる.オームの法則を適用して直流回路の電圧・電流・抵抗を計算することができない.
2.簡単な直流回路について,オームの法則やキルヒホッフの法則を用いて各部の電圧や電流を求めることができる.簡単な直流回路について,オームの法則やキルヒホッフの法則を用いて各部の電圧や電流を正確に求めることができる.簡単な直流回路について,オームの法則やキルヒホッフの法則を用いて各部の電圧や電流を求めることができる.簡単な直流回路について,オームの法則やキルヒホッフの法則を用いて各部の電圧や電流を求めることができない.
3.抵抗率や導電率から抵抗の計算ができる.単位の換算ができる.パーセント導電率の計算ができる.抵抗率や導電率から抵抗の計算ができる.単位の換算ができる.パーセント導電率の計算ができる.抵抗率や導電率から抵抗の計算ができる抵抗率や導電率から抵抗の計算ができない
4.アンペアの周回路の法則を示すことができ,ソレノイド内部の磁界を求めることができる.アンペアの周回路の法則を示すことができ,ソレノイド内部の磁界を求めることができる.アンペアの周回路の法則を示すことができる.アンペアの周回路の法則を示すことができない.
5.フレミングの左手の法則が説明でき,磁界中の直線電流に働く力が計算できる.フレミングの左手の法則が説明でき,磁界中の直線電流に働く力が計算できる.フレミングの左手の法則が説明できる.フレミングの左手の法則が説明できない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
電気回路の基本となる直流回路について,電圧,電流,抵抗など電気的諸量の概念や基本法則を学習し,直流回路に関する問題を解く能力を身につける.また第2学年以降で学ぶ電磁気学に適用できる初歩的な内容を学習する.
授業の進め方・方法:
予備知識:中学校での理科(主に電気)および数学が理解できていること
講義室:1E教室
授業形式:講義と演習
学生が用意するもの:ノート,筆記用具,関数電卓
注意点:
評価方法:年4回の定期試験(70%),ノート・演習課題(30%)で評価し,60点以上を合格とする.追試などは演習やレポートの提出を前提とする.
自己学習の指針:各時間に課される課題等を通して内容を整理し理解する.演習は自分の力で解き,不明なままにしないこと.
オフィスアワー:火・金16:00~17:00,これ以外でも在室の時は何時でも可能.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 シラバスの説明,電気技術の利用とその学び方,電気の技術史 電気技術の利用分野をあげ,代表的な例を挙げ説明ができる
2週 直流回路の電圧と電流,直流と交流,電気回路の要素,電流と電荷 直流・交流の違いが説明できる.電流の大きさと電荷の関係が説明できる
3週 起電力・電位差・電圧,電流や電圧の単位,オームの法則 起電力や電位差・電圧を水流と対比して説明できる.
4週 オームの法則の演習 電圧と電流の測定ができる.オームの法則を適用して電圧・電流・抵抗が計算できる
5週 抵抗の直列接続,合成抵抗,分圧,電圧降下 直列接続の合成抵抗が計算できる.各抵抗にかかる電圧を求めることができる.
6週 抵抗の並列接続,合成抵抗,分流 並列接続の合成抵抗が計算できる.各抵抗に流れる電流を求めることができる.
7週 抵抗の接続の応用,分流器・倍率器, 抵抗の直並列接続の合成抵抗が計算できる.分圧・分流と電圧計・電流計の働きが説明できる.
8週 前期中間試験 直流回路の計算ができる.
2ndQ
9週 試験の返却・解答,ブリッジ回路 ブリッジ回路の平衡条件を求めることができ,未知抵抗を計算で求めることができる.
10週 電池の接続,内部抵抗と端子電圧,直列接続,並列接続 電池の内部抵抗による電圧降下を求めることができる.
電池の直列接続,並列接続の場合の起電力と内部抵抗が計算できる.
11週 キルヒホッフの法則 キルヒホッフの第1法則と第2法則が説明でき,これを用いて簡単な直流回路の計算ができる.
12週 回路網の計算,章末演習 簡単な直流回路について,オームの法則やキルヒホッフの法則を用いて
各部の電圧や電流を求めることができる.
13週 電流の発熱作用,電力と電力量, ジュール熱を説明できる.電力と電力量の違いが説明でき,簡単な計算ができる.
14週 温度上昇と許容電流,熱と電気(ゼーベック効果,ペルチェ効果) 絶縁物の許容最高温度を知り,許容電流,許容電力があることを説明できる.
ゼーベック効果やペルチェ効果の内容を説明でき,応用例を示すことができる.
15週 章末演習
16週
後期
3rdQ
1週 試験の返却・解答
2週 電気抵抗,抵抗率と導電率, 抵抗率や導電率から抵抗の計算ができる.単位の換算ができる.
パーセント導電率の計算ができる.
3週 抵抗温度係数 抵抗の温度係数を用いて温度変化後の抵抗を求めることができる.
また抵抗変化から温度変化を計算できる.
4週 いろいろな物質の抵抗,いろいろな抵抗器,章末問題 絶縁抵抗,接触抵抗,接地抵抗の特徴を示すことができる.
種々の抵抗器の外観と名称を対応づけることができる.
5週 電解液の性質,ファラデーの法則 食塩水に電流を流したときの現象を説明できる.ファラデーの法則を用いて析出量が計算できる.
6週 一次電池,二次電池,その他の電池 一次電池,二次電池の代表的な例を示すことができる.
太陽電池,燃料電池の名を上げることができる.
7週 章末演習 直流回路の計算ができる.
8週 後期中間試験
4thQ
9週 試験の返却・解答,磁石と磁気 磁力線の性質を上げることができる.磁極に関するクーロンの法則の式を示し,内容を説明できる.
10週 電流による磁界,磁界の強さ,ビオ・サバールの法則 アンペアの右ねじの法則が説明できる.点磁極および電流による磁界の式を示すことができる.
11週 アンペアの周回路の法則,演習 アンペアの周回路の法則を示すことができ,ソレノイド内部の磁界を求めることができる.
12週 磁界中の電流に働く力,電磁力 フレミングの左手の法則が説明でき,磁界中の直線電流に働く力が計算できる.
13週 方形コイルに働くトルク 直線状電流に働く力からトルクが計算できる.
14週 平行な直線状導体間に働く力,章末問題 平行な直線状導体間に働く力が計算でき,電流1[A]の定義が説明できる.
15週 章末問題と演習 磁界中の電流に働く力が計算でき,トルクを求めることができる.
16週

評価割合

試験レポート相互評価合計
総合評価割合70300100
基礎的能力0000
専門的能力70300100
分野横断的能力0000