電気磁気学Ⅰ

科目基礎情報

学校 佐世保工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 電気磁気学Ⅰ
科目番号 0029 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電気電子工学科 対象学年 2
開設期 後期 週時間数 後期:2
教科書/教材 電気基礎Ⅰ(実教出版)
担当教員 柳生 義人

到達目標

1. 電流と磁界の関係について理解し,例を示しながら量的に説明することができる。
2. 磁化曲線(B-H曲線)および電磁力(磁界中の電流に働く力)について理解し,例を示しながら量的に説明することができる。
3. 電磁誘導作用(電流と磁界により生じる起電力)について理解し,例を示しながら量的に説明することができる。
4. 静電現象および静電力について理解し,例を示しながら量的に説明することができる。
5. 電界の強さについて理解し,例を示しながら量的に説明することができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1電流が作る磁界をビオ・サバールの法則やアンペールの法則を用いて説明でき,磁界の計算に用いることが出来る。電流が作る磁界をビオ・サバールの法則及びアンペールの法則を用いて説明でき,基本的な磁界の計算に用いることが出来る。電流が作る磁界をビオ・サバールの法則及びアンペールの法則を用いて説明でき,基本的な磁界の計算に用いることが出来ない。
評価項目2磁気回路について理解し,説明・計算をすることが出来る。基本的な磁気回路について理解し,説明・計算をすることが出来る。基本的な磁気回路について理解し,説明・計算をすることが出来ない。
評価項目3磁性体と磁化および磁束密度,磁化曲線(B-H曲線)を説明できる。また,電磁力(磁界中の電流に働く力,電流に作用する力)を説明できる。磁性体と磁化および磁束密度,磁化曲線(B-H曲線)の基本的な内容を説明できる。また,電磁力(磁界中の電流に働く力:電流に作用する力やローレンツ力)の基本的な内容を説明できる。磁性体と磁化および磁束密度,磁化曲線(B-H曲線)の基本的な内容を説明できない。また,電磁力(磁界中の電流に働く力:電流に作用する力やローレンツ力)の基本的な内容を説明できない。
評価項目4電磁誘導作用を説明でき,電流と磁界により生じる誘導起電力を計算できる。電磁誘導作用の基本的な内容を説明でき,電流と磁界により生じる誘導起電力の基本的な計算ができる。電磁誘導作用の基本的な内容を説明できず,電流と磁界により生じる誘導起電力の基本的な計算ができない。
評価項目5自己誘導と相互誘導を説明でき,自己インダクタンス,相互インダクタンスおよび磁気エネルギーに関する計算ができる。自己誘導と相互誘導を説明でき,自己インダクタンス,相互インダクタンスおよび磁気エネルギーに関する基本的な計算ができる。自己誘導と相互誘導を説明でき,自己インダクタンス,相互インダクタンスおよび磁気エネルギーに関する基本的な計算ができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
電気電子工学を学ぶ上で重要な科目であり,2年生では直流回路と静電界の諸法則を学ぶ。身近な電気電子現象との関連を重視し,できるだけ多くの例題,演習を通して,電磁気学の諸問題を解決する方法や考え方を平易に解説する。
授業の進め方・方法:
予備知識: 文字式を含んだ計算(整式の変形,分数の計算等)に慣れておくこと。基礎的なベクトルの演算や微積分については数学の進度を考慮し必要に応じて解説する。
講 義 室: 2E教室
授業形態: 講義と演習
学生が用意するもの: ノート,関数電卓
注意点:
評価方法: 定期テスト(4回)=80%,演習およびレポート,小テスト=20%とし,計100点満点(60点以上を合格)とする。
自己学習の指針: 電気磁気学では,毎回の授業で学ぶ内容の関連性が深く,それぞれの授業で学習した内容が授業ごとに積み重なりながら体系化されていく科目である。したがって,学習した内容を次回の授業までには,教科書・ノート・練習問題などを参考に復習しておくこと。
オフィスアワー: 木曜日・金曜日:16時~17時。これ以外の時間でも在室時はいつでも対応可。
備考: この科目は電気主任技術者免状交付申請に必要な授業科目の1つである。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 イントロダクション,磁石と磁気 電気磁気学を学ぶ意義を説明できる。身の回りの電磁気現象を説明できる。
2週 磁力線,磁気誘導,クーロンの法則 磁力線,磁気誘導,クーロンの法則を説明でき、磁気に関するクーロンの法則について計算ができる。
3週 右ねじの法則,磁界の強さ 右ねじの法則,磁界の強さに関して説明および計算ができる。
4週 ビオ・サバールの法則 ビオ・サバールの法則に関して,説明および計算ができる。
5週 アンペアの周回路の法則 アンペアの周回路の法則に関して,説明および計算ができる。
6週 フレミング左手の法則,電磁力(直線導体に働く力) フレミング左手の法則および直線導体に働く電磁力に関して,説明および計算ができる。
7週 電磁力(方形コイルに働く力) 方形コイルに働く電磁力に関して,説明および計算ができる。
8週 後期中間試験
4thQ
9週 後期中間試験の解説,演習 後期中間試験の内容を理解し,その範囲の問題を解くことが出来る。
10週 磁気回路 磁気回路のオームの法則に関して,説明および計算ができる。
11週 磁気回路(ギャップ),漏れ磁束,磁化曲線(B-H曲線) 磁気回路(ギャップ),漏れ磁束,磁化曲線を説明でき,磁気回路(ギャップ)に関する計算ができる。
12週 ヒステリシス曲線,レンツの法則,ファラデーの法則,フレミング右手の法則 ヒステリシス曲線,レンツの法則,ファラデーの法則,フレミング右手の法則を説明することができる。
13週 誘導起電力,うず電流 誘導起電力,うず電流を説明でき,誘導起電力を計算できる。
14週 自己インダクタンス 自己インダクタンス関して,説明および計算ができる。
15週 相互インダクタンス,電磁エネルギー 相互インダクタンスおよび電磁エネルギーに関して,説明および計算ができる。
16週 後期学年末試験

評価割合

定期試験レポート・課題合計
総合評価割合8020100
基礎・専門的能力8020100