科目基礎情報

学校 佐世保工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 国語
科目番号 0046 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電気電子工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 前期:1 後期:1
教科書/教材 精選現代文B(三省堂)
担当教員 川口 良治

到達目標

1.18歳(選挙権年齢)相応の漢字熟語や慣用表現などを身につけ、正確に表記、使用できる。
2.比喩的、象徴的な表現に込められた含意を理解し、文学作品を鑑賞できる。
3.現代評論の論旨を、身近で具体的な問題と関連付けて、正確に理解できる。
4.文章の読解を通して、論理的に論旨を組み立て、表現することができるようになる。
5.文学作品の読解を通して、想像力や感受性を培い、豊かな心を養うことができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目118歳(選挙権年齢)相応の漢字熟語や慣用表現等の語彙を習得し、正確に表記、使用できる。習得している語彙が18歳(選挙権年齢)相応には不足しているが、身につけようとする意識が高い。習得している語彙が18歳(選挙権年齢)相応に達しておらず、身につけようとする意識も乏しい。
評価項目2比喩的、象徴的な表現に込められた含意を理解し、文学作品を鑑賞できる。比喩的、象徴的な表現に込められた含意の理解に関心があり、文学作品を鑑賞できる。比喩的、象徴的な表現に込められた含意の理解に関心がなく、文学作品を鑑賞できない。
評価項目3現代評論の論旨を、身近で具体的な問題と関連付けて、正確に理解できる。現代評論の論旨を、身近で具体的な問題と関連付ける意識を持ち、理解できる。現代評論の論旨を、身近で具体的な問題と関連付けることに関心がなく、理解できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
近現代の優れた文学作品を味読・鑑賞し、比喩的、象徴的な表現に込められた含意を汲み取り、日本語による表現の可能性を探る。現代評論、中でも科学技術に関する評論を読み、論旨を正確に理解し、工業高等専門学校で学ぶ知識、技術を社会的な文脈に位置づける。現代文の読解を通じて、自らが使用できる日本語の語彙・表現を増やし、漢字熟語の読み書きを正確なものとする。文学作品の読解、現代評論の理解については、感想文の提出、定期試験において確認し、成績評価とする。
授業の進め方・方法:
授業の開始時に漢字熟語・慣用句等の小テストを実施する。その後、座学形式で教材文の読解を進めていく。適宜、発問をし回答を求める。
注意点:
漢字・慣用句等の小テストは、成績評価に10%分加味する。また、感想文等の提出物は成績評価に10%分加味する。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス 学習目標および評価などを理解できる。
2週 評論「最初のペンギン」茂木健一郎 論理的な文章を読み、筆者の考えやその展開の仕方などについて理解する。
本文中に使用されている語句(漢字熟語、外来語、慣用句等)の意味を理解し、自らの表現においても使用できる。
3週 評論「わかりやすいはわかりにくい?」鷲田清一 論旨を正確に追いながら,筆者の言う「思考」における「肺活量」が持つ意味について読み取る。
本文中に使用されている語句(漢字熟語、外来語、慣用句等)の意味を理解し、自らの表現においても使用できる。
4週 評論「わかりやすいはわかりにくい?」鷲田清一 逆説による表現の効果を知り、筆者の主張を理解できる。
本文中に使用されている語句(漢字熟語、外来語、慣用句等)の意味を理解し、自らの表現においても使用できる。
5週 小説「山月記」中島敦 小説の登場人物の心理を、言葉による描写に則して把握することができる。本文中に使用されている語句(漢字熟語、外来語、慣用句等)の意味を理解し、自らの表現においても使用できる。
6週 小説「山月記」中島敦 小説の登場人物の心理を、言葉による描写に則して把握することができる。本文中に使用されている語句(漢字熟語、外来語、慣用句等)の意味を理解し、自らの表現においても使用できる。
7週 小説「山月記」中島敦 小説の登場人物の心理を、言葉による描写に則して把握することができる。本文中に使用されている語句(漢字熟語、外来語、慣用句等)の意味を理解し、自らの表現においても使用できる。
8週 前期中間試験
2ndQ
9週 評論「未来世代への責任」岩井克人 「倫理」を否定するところから出発した経済学が,再び「倫理」の必要性へと到達する逆説を読み取る。本文中に使用されている語句(漢字熟語、外来語、慣用句等)の意味を理解し、自らの表現においても使用できる。
10週 評論「未来世代への責任」岩井克人 文中で論じられていることを自らの周囲における具体的事実に関連付けながら理解できる。本文中に使用されている語句(漢字熟語、外来語、慣用句等)の意味を理解し、自らの表現においても使用できる。
11週 評論「メディアと歴史」若林幹夫
人間が生み出した道具や技術によって,私たちが拡張された身体と社会を生きているということの意味を読み取る。本文中に使用されている語句(漢字熟語、外来語、慣用句等)の意味を理解し、自らの表現においても使用できる。
12週 評論「メディアと歴史」若林幹夫
文中で論じられていることを自らの周囲における具体的事実に関連付けながら理解できる。本文中に使用されている語句(漢字熟語、外来語、慣用句等)の意味を理解し、自らの表現においても使用できる。
13週 評論「メディアと歴史」若林幹夫
文中で論じられていることを自らの周囲における具体的事実に関連付けながら理解できる。本文中に使用されている語句(漢字熟語、外来語、慣用句等)の意味を理解し、自らの表現においても使用できる。
14週 詩「二十億光年の孤独」谷川俊太郎、 「パンの話」吉原幸子、 「永訣の朝」宮澤賢治
象徴的、比喩的な表現に込められた意味を理解し、詩を鑑賞することができる。
15週 詩「二十億光年の孤独」谷川俊太郎、 「パンの話」吉原幸子、 「永訣の朝」宮澤賢治
象徴的、比喩的な表現に込められた意味を理解し、詩を鑑賞することができる。
16週 前期定期試験
後期
3rdQ
1週 小説「こころ」夏目漱石 小説の時代背景や登場人物の心理を、言葉による描写に則して把握することができる。作品を多様な視点から解釈、鑑賞することができる。本文中に使用されている語句(漢字熟語、外来語、慣用句等)の意味を理解し、自らの表現においても使用できる。
2週 小説「こころ」夏目漱石 小説の時代背景や登場人物の心理を、言葉による描写に則して把握することができる。作品を多様な視点から解釈、鑑賞することができる。本文中に使用されている語句(漢字熟語、外来語、慣用句等)の意味を理解し、自らの表現においても使用できる。
3週 小説「こころ」夏目漱石 小説の時代背景や登場人物の心理を、言葉による描写に則して把握することができる。作品を多様な視点から解釈、鑑賞することができる。本文中に使用されている語句(漢字熟語、外来語、慣用句等)の意味を理解し、自らの表現においても使用できる。
4週 小説「こころ」夏目漱石 小説の時代背景や登場人物の心理を、言葉による描写に則して把握することができる。作品を多様な視点から解釈、鑑賞することができる。本文中に使用されている語句(漢字熟語、外来語、慣用句等)の意味を理解し、自らの表現においても使用できる。
5週 評論 「戦争の〈不可能性〉」西谷修
核兵器によって,不可能な戦争の中に「宙吊り」になっている現代世界のありようについて読み取る。本文中に使用されている語句(漢字熟語、外来語、慣用句等)の意味を理解し、自らの表現においても使用できる。
6週 評論 「戦争の〈不可能性〉」西谷修
文中で論じられていることを自らが学ぶ工学等に関連付けながら理解できる。本文中に使用されている語句(漢字熟語、外来語、慣用句等)の意味を理解し、自らの表現においても使用できる。
7週 評論 「戦争の〈不可能性〉」西谷修
文中で論じられていることを自らが学ぶ工学等に関連付けながら理解できる。本文中に使用されている語句(漢字熟語、外来語、慣用句等)の意味を理解し、自らの表現においても使用できる。
8週 後期中間試験
4thQ
9週 評論「選べる社会の難しさ」松田美佐 「選べる」社会が同時に「選ばざるを得ない」困難を伴う社会であることを理解する。本文中に使用されている語句(漢字熟語、外来語、慣用句等)の意味を理解し、自らの表現においても使用できる。
10週 評論「選べる社会の難しさ」松田美佐 現代社会が抱える問題を自らの周囲における具体的事実に関連付けながら理解できる。本文中に使用されている語句(漢字熟語、外来語、慣用句等)の意味を理解し、自らの表現においても使用できる。
11週 評論「選べる社会の難しさ」松田美佐 現代社会が抱える問題を自らの周囲における具体的事実に関連付けながら理解できる。本文中に使用されている語句(漢字熟語、外来語、慣用句等)の意味を理解し、自らの表現においても使用できる。
12週 評論「木の葉と光」日高敏隆 「環境」ではない「環世界」への注視という筆者の意図を読み取る。本文中に使用されている語句(漢字熟語、外来語、慣用句等)の意味を理解し、自らの表現においても使用できる。
13週 評論「木の葉と光」日高敏隆 現代社会が抱える問題を自らの周囲における具体的事実に関連付けながら理解できる。本文中に使用されている語句(漢字熟語、外来語、慣用句等)の意味を理解し、自らの表現においても使用できる。
14週 短歌「木に花咲き―短歌十五首」
近代から現代の代表的作者の手になる十五首の歌を読み味わい,そこに描かれている情景や作者の心理を読み取る力を養う。
15週 短歌「木に花咲き―短歌十五首」
近代から現代の代表的作者の手になる十五首の歌を読み味わい,そこに描かれている情景や作者の心理を読み取る力を養う。
16週 後期定期試験

評価割合

試験小テスト提出物合計
総合評価割合801010100
基礎的能力801010100
専門的能力0000