基礎線形代数

科目基礎情報

学校 佐世保工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 基礎線形代数
科目番号 0047 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 3
開設学科 電気電子工学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 前期:2 後期:2
教科書/教材 「線形代数」森北出版,「線形代数問題集」森北出版
担当教員 中村 真一

到達目標

1. ベクトルの基本的な性質や計算の仕方が理解でき,図形の問題へ応用できる.
2. 行列の基本的な性質や計算の仕方が理解でき,行列を用いて連立方程式を解くことができる.
3. 行列式の意味が理解でき,その計算方法を連立方程式を解くことに応用できる.
4. 線形変換と行列との関係が理解でき,行列の固有値を求めることができる.
5. 行列の対角化の意味が理解でき,3次以下の行列の対角化ができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1ベクトルの基本的な性質や計算の仕方がよく理解でき,図形の問題へ応用できる.ベクトルの基本的な性質や計算の仕方が理解でき,図形の問題へ応用できる.ベクトルの基本的な性質や計算の仕方が理解できない,図形の問題へ応用できない.
評価項目2行列の基本的な性質や計算の仕方がよく理解でき,行列を用いて連立方程式を解くことができる.行列の基本的な性質や計算の仕方が理解でき,行列を用いて連立方程式を解くことができる.行列の基本的な性質や計算の仕方が理解できない,行列を用いて連立方程式を解くことができない.
評価項目3行列式の意味がよく理解でき,その計算方法を連立方程式を解くことに応用できる.行列式の意味が理解でき,その計算方法を連立方程式を解くことに応用できる.行列式の意味が理解できない,その計算方法を連立方程式を解くことに応用できない.
評価項目4線形変換と行列との関係がよく理解でき,行列の固有値を求めることができる.線形変換と行列との関係が理解でき,行列の固有値を求めることができる.線形変換と行列との関係が理解できない,行列の固有値を求めることができない.
評価項目5 行列の対角化の意味がよく理解でき,3次以下の行列の対角化ができる. 行列の対角化の意味が理解でき,3次以下の行列の対角化ができる. 行列の対角化の意味が理解できない,3次以下の行列の対角化ができない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
工学上重要な概念であるベクトルと行列について学ぶ.
授業の進め方・方法:
予備知識:1年生の代数・幾何の知識
講義室:ホームルーム
授業形式:講義と演習
学生が用意するもの:演習用ノート,配付プリント保管ファイル
注意点:
評価の方法:中間・期末に行う計4回の試験の得点の平均点を80%,小テスト10%,実力テスト10%で評価し,60%(60点)以上を合格とする.状況により変更する場合は指示する.
自己学習の指針:授業で課題を出すので,必ず自力で解いておくこと.試験前にはノート・プリントを整理し,課題・練習問題が理解できている状態にしておくこと.
オフィスアワー:月曜日 16:00から17:00,木曜日 16:00から17:00

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ベクトルの概念とその演算 与えられたベクトルの和・差・スカラー倍を図示できる
2週 ベクトルの成分表示・大きさ 成分表示されたベクトルの和・差や大きさが計算できる
3週 方向ベクトルと直線の関係 直線を3つの方法で表すことができる
4週 ベクトルの内積とその性質 内積を用いてベクトルの大きさ,なす角を計算できる
5週 ベクトルの垂直条件 ベクトルの垂直条件を利用することができる
6週 直線・平面の方程式 方向・法線ベクトルで,平行や垂直を述べることができる
7週 円・球面の方程式 両端の座標から球面の方程式を求めることができる
8週 中間試験範囲の演習 座標空間における問題をベクトルを用いて解ける
2ndQ
9週 中間試験
10週 行列とその演算 与えられた行列の和・積を計算できる
11週 逆行列,連立2元1次方程式,クラメルの公式 逆行列の意味を理解し,2次の場合に計算できる
行列を用いて連立2元1次方程式を解くことができる
12週 3次正方行列の行列式,n次正方行列の行列式とその性質 クラメルの公式を用いて連立3元1次方程式を解ける
行列式の定義とその性質を理解できる
13週 基本変形による行列式の計算 基本変形を用いて4次正方行列の行列式を計算できる
14週 行列式の展開,余因子と逆行列 展開を用いて4次正方行列の行列式を計算できる
15週 定期試験範囲の演習 簡単な行列のn乗の計算ができる
16週
後期
3rdQ
1週 ベクトルの外積 ベクトルの外積の意味を理解し,実際に計算できる
2週 基本変形による連立1次方程式の解法 基本変形を用いて連立3元1次方程式を解くことができる
3週 基本変形による逆行列の計算 基本変形を用いて3次正方行列の逆行列を計算できる
4週 行列の階数と連立方程式 行列の階数と連立方程式の解の関係を理解できる
5週 ベクトルの線形独立と線形従属 3次元ベクトルの線形独立と線形従属の判定ができる
6週 線形変換と表現行列 線形変換の定義が理解でき,表現行列を計算できる
7週 中間試験範囲の演習 文字を含んだ簡単な行列式の計算ができる
8週 中間試験
4thQ
9週 合成変換と逆変換 合成と逆変換の定義が理解でき,表現行列を計算できる
10週 直交行列とその変換 直交変換の性質が理解できる
11週 固有値と固有ベクトル 固有値と固有ベクトルを計算できる
12週 行列の対角化 3次正方行列の対角化ができる
13週 対称行列の対角化 3次対称行列の直交行列を用いた対角化ができる
14週 行列の対角化の応用 行列のn乗,2次曲線の標準形が計算できる
15週 定期試験範囲の演習 線形変換に関する様々な問題を解くことができる
16週

評価割合

中間・定期試験小テスト実力テスト合計
総合評価割合801010100
基礎的能力801010100