電気回路Ⅰ

科目基礎情報

学校 佐世保工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 電気回路Ⅰ
科目番号 0054 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電気電子工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 前期:2 後期:2
教科書/教材 「電気回路Ⅰ」(著:柴田尚志,コロナ社),「電気回路Ⅱ」(著:遠藤勲・鈴木靖,コロナ社)
担当教員 猪原 武士,大島 多美子

到達目標

1.相互誘導現象を説明できる.
2.相互誘導回路および変圧器の回路計算ができる.
3.二端子対回路網において,各種の行列を求めることができる.
4.平衡三相交流回路においてY形およびΔ形結線の回路計算ができる.
5.非平衡三相交流回路においてY形およびΔ形結線の回路計算ができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1 (到達目標1,2)相互誘導現象を理解し、相互誘導回路を適切に計算することができる.相互誘導回路を計算することができる.相互誘導回路を計算することができない.
評価項目2 (到達目標3)二端子対回路網において各種行列を適切に求めることができる.二端子対回路網において各種行列を求めることができる.二端子対回路網において各種行列を求めることができない.
評価項目3 (到達目標4,5)三相回路を適切に計算することができる.また、電力も求めることができる.三相回路を計算することができる.三相回路を計算することができない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
電気・通信・電子・制御に関する各工学を学ぶ上で重要な科目であり,これらの分野における解析・合成・制御の問題に対処する方法を学ぶ
授業の進め方・方法:
予備知識:第1,第2学年の代数・幾何・微積分を十分に理解しておくこと.第2学年の電気回路を理解していること
講義室:3E教室
授業形式:講義と演習
学生が用意するもの:番号名前を記したノート,関数電卓,A4版レポート用紙
注意点:
評価方法:各試験(年4回)におけるテストの素点を80%,レポート+小テストを20%,合計100点満点で評価し,60点以上を合格とする.追試などはレポート等の提出を前提とする.
自己学習の指針:各時間提出されるレポートを解くことによって,授業内容の復習及び定着を図る.各定期試験の前までに,授業中の例題,演習問題や,レポートの演習問題を理解し,解けるようになっていること.複雑な文字式や計算問題を確実に行うことができるように,自ら「解く」練習を行うこと.
オフィスアワー:平日の放課後(水曜は除く). これ以外でも在室時には随時対応します.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 シラバスの説明,これまで学習した内容の復習(キルヒホッフ,重ね合わせ) 2学年の学習内容の問題を解くことができる.
2週 相互誘導現象 相互誘導現象について説明できる.
3週 相互誘導回路 相互および自己インダクタンスを説明できる.
4週 相互誘導回路の回路計算 相互誘導回路の回路計算ができる.
5週 相互誘導回路の等価回路 相互誘導回路の等価回路を求めることができる.
6週 変圧器回路と相互誘導回路 理想変成器を説明できる.また、巻数比より、電圧電流を求めることができる.
7週 相互誘導回路および変圧器に関する演習 相互誘導回路および変圧器に関する回路を解くことができる.
8週 前期中間試験
2ndQ
9週 二端子対回路網の取り扱い,および行列による表示 二端子対回路について説明することができる.
10週 アドミタンス行列 アドミタンス行列を求めることができる.
11週 インピーダンス行列 インピーダンス行列を求めることができる.
12週 縦続行列 縦続行列を求めることができる.
13週 ハイブリッド行列,二端子対回路網の接続 F行列を求めることができる.また,各種接続に関して説明することができる.
14週 フィルタ フィルタについて説明することができる.
15週 二端子対回路網に関する演習 各種二端子対回路網に関する問題を解くことができる.
16週 前期定期試験
後期
3rdQ
1週 多相交流,三相電源と負荷 三相交流を説明することができる.
2週 平衡三相回路(対称Y形起電力-Y形平衡負荷回路) Y形平衡三相交流における電圧・電流(相電圧,線間電圧,線電流)を説明できる
3週 平衡三相回路(対称Δ形起電力-Δ形平衡負荷回路) Δ形平衡三相交流における電圧・電流(相電圧,線間電圧,線電流)を説明できる
4週 Δ形電源とY形電源との等価回路 電源のΔ-Y,Y-Δ変換ができる.
5週 Δ形負荷とY形負荷との等価回路 負荷のΔ-Y,Y-Δ変換ができる.
6週 V結線回路 V結線に関する説明ができる.
7週 平衡三相回路に関する演習
8週 後期中間試験
4thQ
9週 不平衡三相回路(対称Y形起電力-不平衡Y形負荷回路)Ⅰ 対称Y形起電力-不平衡Y形負荷回路の問題を解くことができる.
10週 不平衡三相回路(対称Y形起電力-不平衡Y形負荷回路)Ⅱ 対称Y形起電力-不平衡Y形負荷回路の問題を解くことができる.
11週 不平衡三相回路(不平衡Δ形電源とY形電源との等価変換)Ⅰ 不平衡Δ形電源とY形電源との等価変換ができる.
12週 不平衡三相回路(不平衡Δ形電源とY形電源との等価変換)Ⅱ 不平衡Δ形電源とY形電源との等価変換ができる.
13週 三相交流回路の電力 対称三相回路の電圧・電流・電力の計算ができる.
14週 対称座標法(正相,逆相,零相,三相交流発電機の基本式) 対称座標法を用いて解くことができる.
15週 非平衡三相回路および電力に関する演習
16週 後期定期試験

評価割合

試験レポート・小テストなど合計
総合評価割合8020100
基礎的能力000
専門的能力8020100
分野横断的能力000