制御工学

科目基礎情報

学校 佐世保工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 制御工学
科目番号 0057 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電気電子工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 1
教科書/教材 制御工学 技術者のための,理論・設計から実装まで(実教出版)
担当教員 柳生 義人

到達目標

1. 実例を用いて制御工学の概念を説明できる。(A3)
2. ラプラス変換およびラプラス逆変換ができる。(A3)
3. ブロック線図を用いて簡単な制御系の伝達関数が計算できる。(A3)
4. フィードバック制御系の特性を解析できる。(A3)
5. 基本的なフィードバック系の安定性を評価し,簡単な制御系の設計ができる。(A3)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1,2実例を用いて制御工学の概念を説明できる。ラプラス変換およびラプラス逆変換ができ,伝達関数を用いたシステムの入出力表現を導出できる。実例を用いて制御工学の概念を説明できる。基本的なラプラス変換およびラプラス逆変換ができ,伝達関数を用いたシステムの入出力表現を導出できる。実例を用いて制御工学の概念を説明できる。基本的なラプラス変換およびラプラス逆変換ができ,伝達関数を用いたシステムの入出力表現を導出できない。
評価項目3ブロック線図の簡単化およびブロック線図から伝達関数を導出することができる。制御系の伝達関数および周波数伝達関数をベクトル軌跡およびボー ド線図を用いて表現できる。基本的なブロック線図の簡単化およびブロック線図から伝達関数を導出することができる。基本的な制御系の伝達関数および周波数伝達関数をベクト ル軌跡およびボード線図を用いて表現できる。基本的なブロック線図の簡単化およびブロック線図から伝達関数を導出することができない。基本的な制御系の伝達関数および周波数伝達関数をベク トル軌跡およびボード線図を用いて表現できない。
評価項目4,5フィードバック,フィードフォワード制御系を比較しながら,それらの特性について説明でき,安定判別法により評価することができる。システムの 定常特性について,定常偏差を用いて説明し,制御系の設計ができる。基本的なフィードバック,フィードフォワード制御系を比較しながら,それらの特性について説明でき,安定判別法により評価することができる。基 本的なシステムの定常特性について、定常偏差を用いて説明し,制御系の設計ができる。基本的なフィードバック,フィードフォワード制御系を比較しながら,それらの特性について説明できず,安定判別法により評価することができな い。基本的なシステムの定常特性について,定常偏差を用いて説明できず,制御系の設計ができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
制御理論に関する基本原理を理解し,フィードバック制御系の応答の解析する方法を学ぶ。また制御工学を学ぶ上で必要な数学技術を学習する。
授業の進め方・方法:
予備知識: 幾何(1年),三角関数(1年),対数、指数関数(2年),複素数の極形式,オイラーの公式,微分(2年),積分(3年)など数学をよく勉強しておくこと。
講義室: 4E教室
授業形態: 講義と演習
学生が用意するもの: ノート,関数電卓
注意点:
評価方法: 試験を80点,レポートを20点とし,計100点満点(60点以上を合格)で評価する。なお,各試験において60点未満のものは,必ず追試を受験すること。
自己学習の指針: 制御工学では,毎回の授業で学ぶ内容の関連性が深く,それぞれの授業で学習した内容が授業ごとに積み重なりながら体系化されていく科目である。したがって,学習した内容を次回の授業までには,教科書・ノート・練習問題などを参考に復習しておくこと。中間試験と定期試験前には,授業中の例題および演習課題,配付した資料の内容を理解できていること。
オフィスアワー: 木曜日・金曜日:16時~17時。これ以外の時間でも在室時はいつでも対応可。
備考: この科目は電気主任技術者免状交付申請に必要な授業科目の1つである。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 制御工学の歴史および発展 制御工学の歴史および制御工学が発展した経緯について説明できる。
2週 制御工学の意義,基本概念および実例,演習 制御工学の意義,基本概念や身の回りの実例を説明できる。
3週 モデリング(機械系・電気系),演習 基本的な系のモデリングができる。
4週 モデリング(プロセス系),演習 基本的な系のモデリングができる。
5週 基本要素の伝達関数,演習 伝達関数を用いたシステムの入出力表現ができる。
6週 いろいろな関数のラプラス変換,逆ラプラス変換,演習 伝達関数を用いたシステムの入出力表現ができる。
7週 ラプラス変換による線形微分方程式の解法,演習 伝達関数を用いたシステムの入出力表現ができる。
8週 前期中間試験
2ndQ
9週 ブロック線図の簡単化,演習 ブロック線図を用いたシステムの表現方法が理解できる。
10週 基本要素のインパルス応答・ステップ応答①,演習 システムの過渡特性についてステップ応答を用いて説明できる。
11週 基本要素のインパルス応答・ステップ応答②,演習 システムの過渡特性についてステップ応答を用いて説明できる。
12週 基本要素の周波数応答(ベクトル軌跡)①,演習 システムの周波数特性について、ベクトル軌跡を用いて説明できる。
13週 基本要素の周波数応答(ベクトル軌跡)②,演習 システムの周波数特性について、ベクトル軌跡を用いて説明できる。
14週 基本要素の周波数応答(ボード線図)①,演習 システムの周波数特性について、ボード線図を用いて説明できる。
15週 基本要素の周波数応答(ボード線図)②,演習 システムの周波数特性について、ボード線図を用いて説明できる。
16週 前期期末試験
後期
3rdQ
1週 制御系の安定性(特性方程式・極),演習 フィードバックシステムの安定判別法について説明できる。
2週 制御系の安定性(フルビッツの安定判別法)①,演習 フィードバックシステムの安定判別法について説明できる。
3週 制御系の安定性(フルビッツの安定判別法)②,演習 フィードバックシステムの安定判別法について説明できる。
4週 制御系の安定性(ナイキストの安定判別法)①,演習 フィードバックシステムの安定判別法について説明できる。
5週 制御系の安定性(ナイキストの安定判別法)②,演習 フィードバックシステムの安定判別法について説明できる。
6週 制御系の安定性(安定度の評価),演習 フィードバックシステムの安定判別法について説明できる。
7週 フィードバック,フィードフォワード制御系の特性 フィードバック,フィードフォワード制御系を比較しながら、その特性について説明できる。
8週 後期中間試験
4thQ
9週 フィードバック制御系の過度特性と定常特性,演習 システムの定常特性について、定常偏差を用いて説明できる。
10週 フィードバック制御系の速応性,演習 システムの定常特性について、定常偏差を用いて説明できる。
11週 フィードバック制御系の定常偏差,演習 システムの定常特性について、定常偏差を用いて説明できる。
12週 制御系の設計の概要 ,演習 制御系の設計について、設計手法や設計における補償要素を用いて説明できる。
13週 制御系の設計における設計手法 ,演習 制御系の設計について、設計手法や設計における補償要素を用いて説明できる。
14週 制御系の設計における補償要素 ,演習 制御系の設計について、設計手法や設計における補償要素を用いて説明できる。
15週 PID制御系の設計法 ,演習 制御系の設計について、設計手法や設計における補償要素を用いて説明できる。
16週 後期学年末試験

評価割合

定期試験レポート・課題合計
総合評価割合8020100
基礎・専門的能力8020100