科目基礎情報

学校 佐世保工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 国語
科目番号 0057 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電気電子工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 前期:1 後期:1
教科書/教材 現代文B(教育出版)
担当教員 田﨑 弘章

到達目標

1.18歳(選挙権年齢)相応の漢字熟語や慣用表現などを身につけ、正確に表記、使用できる。
2.比喩的、象徴的な表現に込められた含意を理解し、文学作品を鑑賞できる。
3.現代評論の論旨を、身近で具体的な問題と関連付けて、正確に理解できる。
4.文章の読解を通して、論理的に論旨を組み立て、表現することができるようになる。
5.文学作品の読解を通して、想像力や感受性を培い、豊かな心を養うことができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目118歳(選挙権年齢)相応の漢字熟語や慣用表現等の語彙を習得し、正確に表記、使用できる。習得している語彙が18歳(選挙権年齢)相応には不足しているが、身につけようとする意識が高い。習得している語彙が18歳(選挙権年齢)相応に達しておらず、身につけようとする意識も乏しい。
評価項目2比喩的、象徴的な表現に込められた含意を理解し、文学作品を鑑賞できる。比喩的、象徴的な表現に込められた含意の理解に関心があり、文学作品を鑑賞できる。比喩的、象徴的な表現に込められた含意の理解に関心がなく、文学作品を鑑賞できない。
評価項目3現代評論の論旨を、身近で具体的な問題と関連付けて、正確に理解できる。現代評論の論旨を、身近で具体的な問題と関連付ける意識を持ち、理解できる。現代評論の論旨を、身近で具体的な問題と関連付けることに関心がなく、理解できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
近現代の優れた文学作品を味読・鑑賞し、比喩的、象徴的な表現に込められた含意を汲み取り、日本語による表現の可能性を探る。現代評論、中でも科学技術に関する評論を読み、論旨を正確に理解し、工業高等専門学校で学ぶ知識、技術を社会的な文脈に位置づける。現代文の読解を通じて、自らが使用できる日本語の語彙・表現を増やし、漢字熟語の読み書きを正確なものとする。文学作品の読解、現代評論の理解については、感想文の提出、定期試験において確認し、成績評価とする。
授業の進め方・方法:
授業の開始時に漢字熟語・慣用句等の小テストを実施する。その後、座学形式で教材文の読解を進めていく。適宜、発問をし回答を求める。
注意点:
漢字・慣用句等の小テストは、成績評価に10%分加味する。また、感想文等の提出物は成績評価に10%分加味する。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス 学習目標および評価などを理解できる。
2週 随想「大人への丸太、たじろがず渡ってみよう」姜尚中 論理的な文章を読み、筆者の考えやその展開の仕方などについて理解する。
本文中に使用されている語句(漢字熟語、外来語、慣用句等)の意味を理解し、自らの表現においても使用できる。
3週 評論「ことばの学習が科学的思考の基礎となる」今井むつみ 論旨を正確に追いながら,「ことばの学習」と「化学的思考」の関連について学ぶ。
本文中に使用されている語句(漢字熟語、外来語、慣用句等)の意味を理解し、自らの表現においても使用できる。
4週 評論「ことばの学習が科学的思考の基礎となる」今井むつみ 評論文の構成や展開を的確に把握し、適切に要旨をまとめる。
5週 小説「山月記」中島敦 小説の登場人物の心理を、言葉による描写に則して把握することができる。本文中に使用されている語句(漢字熟語、外来語、慣用句等)の意味を理解し、自らの表現においても使用できる。
6週 小説「山月記」中島敦 小説の登場人物の心理を、言葉による描写に則して把握することができる。本文中に使用されている語句(漢字熟語、外来語、慣用句等)の意味を理解し、自らの表現においても使用できる。
7週 小説「山月記」中島敦 小説の登場人物の心理を、言葉による描写に則して把握することができる。本文中に使用されている語句(漢字熟語、外来語、慣用句等)の意味を理解し、自らの表現においても使用できる。
8週 前期中間試験
2ndQ
9週 評論「意味と身体」内田樹 思念的なものとして理解されている「意味」が、実は「身体」性と深く関わっていることを理解する。
10週 評論「意味と身体」内田樹 文中で論じられていることを自らの周囲における具体的事実に関連付けながら理解できる。本文中に使用されている語句(漢字熟語、外来語、慣用句等)の意味を理解し、自らの表現においても使用できる。
11週 評論「私たちはどこにいるのか?」西谷修
文中で論じられていることを自らの周囲における具体的事実に関連付けながら理解できる。本文中に使用されている語句(漢字熟語、外来語、慣用句等)の意味を理解し、自らの表現においても使用できる。
12週 評論「私たちはどこにいるのか?」西谷修
文中で論じられていることを自らの周囲における具体的事実に関連付けながら理解できる。本文中に使用されている語句(漢字熟語、外来語、慣用句等)の意味を理解し、自らの表現においても使用できる。
13週 評論「私たちはどこにいるのか?」西谷修
評論文に表された考えに対して、その論拠の妥当性の判断を踏まえて自分の意見をまとめる。
14週 現代の俳句 象徴的、比喩的な表現に込められた意味を理解し、俳句を鑑賞することができる。
15週 現代の短歌 象徴的、比喩的な表現に込められた意味を理解し、短歌を鑑賞することができる。
16週 前期定期試験
後期
3rdQ
1週 評論「文学のふるさと」坂口安吾 筆者が提起する「文学のふるさと」という独創的な概念について、文脈を丹念に読むことにより理解する。
本文中に使用されている語句(漢字熟語、外来語、慣用句等)の意味を理解し、自らの表現においても使用できる。
2週 評論「文学のふるさと」坂口安吾 筆者が提起する独創的な文学論を読み、筆者の考えやその展開の仕方などについて理解する。
本文中に使用されている語句(漢字熟語、外来語、慣用句等)の意味を理解し、自らの表現においても使用できる。
3週 評論「文学のふるさと」坂口安吾 文章全体の構成や展開を的確に把握し、適切に要旨をまとめる。
4週 小説「こころ」夏目漱石 小説の時代背景や登場人物の心理を、言葉による描写に則して把握することができる。作品を多様な視点から解釈、鑑賞することができる。本文中に使用されている語句(漢字熟語、外来語、慣用句等)の意味を理解し、自らの表現においても使用できる。
5週 小説「こころ」夏目漱石 小説の時代背景や登場人物の心理を、言葉による描写に則して把握することができる。作品を多様な視点から解釈、鑑賞することができる。本文中に使用されている語句(漢字熟語、外来語、慣用句等)の意味を理解し、自らの表現においても使用できる。
6週 小説「こころ」夏目漱石 小説の時代背景や登場人物の心理を、言葉による描写に則して把握することができる。作品を多様な視点から解釈、鑑賞することができる。本文中に使用されている語句(漢字熟語、外来語、慣用句等)の意味を理解し、自らの表現においても使用できる。
7週 小説「こころ」夏目漱石 小説の時代背景や登場人物の心理を、言葉による描写に則して把握することができる。作品を多様な視点から解釈、鑑賞することができる。本文中に使用されている語句(漢字熟語、外来語、慣用句等)の意味を理解し、自らの表現においても使用できる。
8週 後期中間試験
4thQ
9週 随想「後生の桜」石牟礼道子 水俣病を描いた文学作品を読み、科学技術および現代社会が抱える問題について考えをまとめる。
10週 随想「後生の桜」石牟礼道子 現代社会が抱える問題を自らの周囲における具体的事実に関連付けながら理解できる。本文中に使用されている語句(漢字熟語、外来語、慣用句等)の意味を理解し、自らの表現においても使用できる。
11週 評論「虚構のリアリズム」岡真理 「虚構」と「リアリズム」は本来相反する概念であるが、それを結びつけることによる逆説的な表現について学ぶ。
12週 評論「虚構のリアリズム」岡真理 現代社会が抱える問題を自らの周囲における具体的事実に関連付けながら理解できる。本文中に使用されている語句(漢字熟語、外来語、慣用句等)の意味を理解し、自らの表現においても使用できる。
13週 評論「技術の変質と二十一世紀の課題」加藤尚武 工業高専の学生として、自らが学んでいる科学技術について、多様な視点から、その在り方について学ぶ。
14週 評論「技術の変質と二十一世紀の課題」加藤尚武 現代社会が抱える問題を自らの周囲における具体的事実に関連付けながら理解できる。本文中に使用されている語句(漢字熟語、外来語、慣用句等)の意味を理解し、自らの表現においても使用できる。
15週 評論「技術の変質と二十一世紀の課題」加藤尚武 現代社会が抱える問題を自らの周囲における具体的事実に関連付けながら理解できる。本文中に使用されている語句(漢字熟語、外来語、慣用句等)の意味を理解し、自らの表現においても使用できる。
16週 後期定期試験

評価割合

試験小テスト提出物合計
総合評価割合801010100
基礎的能力801010100
専門的能力0000