技術者倫理

科目基礎情報

学校 佐世保工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 技術者倫理
科目番号 0061 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電気電子工学科 対象学年 5
開設期 通年 週時間数 1
教科書/教材 藤本温編著『技術者倫理の世界』 森北出版
担当教員 前田 隆二

到達目標

1.社会が求める技術者の倫理を説明できる。(B2)
2.社会に対する技術者の義務を説明できる。(B2)
3.技術者と社会と組織の関係性を説明できる。(B2)
4.ある事例について様々な視点で捉え、複数の解決策を模索し、グループワークやディスカッションを行うことができる。(B2)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1社会が求める技術者の倫理を説明できる。社会が求める技術者の倫理をほとんど説明できる。社会が求める技術者の倫理を説明できない。
評価項目2社会が求める技術者の義務を説明できる。社会が求める技術者の義務をほとんど説明できる。社会が求める技術者の義務を説明できない。
評価項目3技術者と社会と組織の相互関係を説明できる。技術者と社会と組織の相互関係をほとんど説明できる。技術者と社会と組織の相互関係を説明できない。
評価項目4事例を通して、グループディスカッションを行い、協調性を培うことができる。事例を通して、グループディスカッションを行い、協調性を培うことがほとんどできる。事例を通して、グループディスカッションを行い、協調性を培うことができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
技術が発展していく中で、技術者に対して要求されうる倫理を学び、モノを作り出す上で必要な倫理的知識を修得する。また、技術者がモラルに反しない行動をするために社会との関係性を考察する。グループワークやディスカッション等を通じて、社会に出た後に実践・応用できる倫理観を養う。
授業の進め方・方法:
予備知識:技術が発展していくにつれて、技術者に対する社会的要求が高度になってきていることを自覚し、講義へ望むことが期待される。
講義室:五年各教室または情報セキュリティ演習室
授業形式:講義、事例紹介、グループ討議、発表
学生が用意するもの:教科書、ノート、ファイル(配布資料用)
注意点:
評価方法:定期試験(合計2回)、出席状況、授業態度、提出物等を総合的に判断する。評価基準は、定期試験の成績が50%、その他が50%とし、総合成績60点以上を単位取得とする。
自己学習の指針:討議の前に授業内容に関連した課題を配布するので、それに取り組んでください。
オフィスアワー:木曜日 16:00~17:00 金曜日 16:00~17:00

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 オリエンテーション,技術者倫理とは 学習目標や方法・評価などや技術者倫理とは何かを理解できる。
2週 チャレンジャー号事故 チャレンジャー号事故の概略を理解できる。
3週 グループワーク(チャレンジャー号事故)~組織の視点から~ 組織の観点から様々な意見を聞き、考えることができる。
4週 グループワーク(チャレンジャー号事故)~個人の視点から~ 個人の観点から様々な意見を聞き、考えることができる。
5週 倫理と法 倫理と法の関係性を理解できる。
6週 六本木ヒルズ回転ドアの事故 六本木ヒルズ回転ドアの事故の概略を理解できる。
7週 グループワーク(六本木ヒルズ回転ドアの事故) グループディスカッションを通して様々な観点から考え、グループワークができる。
8週 コンプライアンスと社会的要請、予防倫理 用語を把握し、技術者との関わり合いを理解できる。
2ndQ
9週 倫理規程1 プロに付随する倫理を理解できる。
10週 倫理規程2 倫理規程の内容、意味、目的を理解できる。
11週 インフォームド・コンセント JOC臨界事故を把握し、インフォームド・コンセントの重要性を理解できる。
12週 グループワーク(JCO臨界事故) グループディスカッションを通して様々な観点から考え、グループワークができる。
13週 安全性とリスク1 用語を把握し、危険と安心の感覚を理解し、倫理問題の所在を理解できる。
14週 安全性とリスク2
グループワーク(山陽新幹線北九州トンネルのコンクリート崩落事故)
グループディスカッションを通して様々な観点から考え、グループワークができる。
15週 安全性とリスク3 山陽新幹線北九州トンネルのコンクリート崩落事故を通して、リスク管理の重要性を理解できる。
16週
後期
3rdQ
1週 グループワーク(フォード・ピント事件) グループディスカッションを通して様々な観点から考え、グループワークができる。
2週 製造物責任法 複数の事例を通して、製造物責任法について理解できる。
3週 相反問題 事例を挙げて、ジレンマを理解できる。
4週 グループワーク(福島第一原子力発電所海水注入問題) グループディスカッションを通して様々な観点から考え、グループワークができる。
5週 倫理的判断の基準 ある物事に対する倫理的判断の基準について理解できる。
6週 組織の問題1 事例を挙げて、組織と技術者の関係性を理解できる。
7週 組織の問題2
グループワーク(三菱リコール隠し)
グループディスカッションを通して様々な観点から考え、グループワークができる。
8週 組織の問題3 三菱リコール隠しの問題点に対して様々な視点から理解できる。
4thQ
9週 グループワーク(東京電力トラブル隠し) グループディスカッションを通して様々な観点から考え、グループワークができる。
10週 内部告発1 内部告発の内容を理解できる。
11週 内部告発2
グループワーク(ギルベインゴールド)
グループディスカッションを通して様々な観点から考え、グループワークができる。
12週 内部告発3 事例を挙げて、内部告発についてさらに深く理解できる。
13週 グループワーク ある事例について、ディスカッションを行うことができる。
14週 優れた技術者をめざして1
グループワーク(シティコープの事例)
グループディスカッションを通して様々な観点から考え、グループワークができる。
15週 優れた技術者をめざして2 技術者倫理を習得し、実践とのつながりについて理解できる。
16週

評価割合

試験発表等合計
総合評価割合5050100
基礎的能力5050100
専門的能力000
分野横断的能力000