応用数学Ⅱ

科目基礎情報

学校 佐世保工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 応用数学Ⅱ
科目番号 0082 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電気電子工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 1
教科書/教材 「新応用数学」大日本図書,「新応用数学問題集」大日本図書,「新確率統計」大日本図書,「新確率統計問題集」大日本図書
担当教員 大村 肇

到達目標

1.ベクトル関数の勾配や発散,回転の物理的意味が理解できる.
2.発散定理やストークスの定理の物理的意味を理解でき,関連した問題を解くことができる.
3.具体的なデータを処理し,平均や分散,相関係数,回帰直線を算出できる.
4.離散型確率変数の場合の類似として,連続型確率変数の場合をとらえることができる.
5.分布(2項分布,正規分布,χ2乗分布,t分布)が理解できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1(到達目標 1,2)ベクトル関数について十分理解し,その応用問題が解ける.ベクトル関数についてほぼ理解し,その基本的問題が解ける.ベクトル関数について理解が不十分で、その基本的問題も解けない.
評価項目2(到達目標 3,4)データの整理について十分理解し,その応用問題が解ける.データの整理についてほぼ理解し,その基本的問題が解ける.データの整理について理解が不十分で,その基本的問題も解けない.
評価項目3(到達目標 5)確率分布について十分理解し,その応用問題が解ける.確率分布についてほぼ理解し,その基本的問題が解ける.確率分布についての理解が不十分で,その基本的問題も解けない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
物理学や工学上重要であるベクトル解析や初歩的な確率統計について学ぶ.
授業の進め方・方法:
予備知識としては,2年生までに学んだ順列・組合せ、微分積分,行列の知識が必要である.講義室は4Eの教室で行う.授業は講義と演習を交えて行う.学生が用意するものとしては,教科書と問題集および授業用ノート,演習用ノート,電卓を用意すること.
注意点:
評価方法は,中間と定期試験(4回)で80%,小テストや宿題などで20%で評価し,60点以上を合格とする.ただし,状況によっては上と変わることがあるが,そのときは担当者が指示する.自己学習の指針としては,各試験前に学習内容を復習し,演習問題やその類似問題が解けるようにしておくこと.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 空間ベクトル 空間ベクトルについて理解ができ,その基本的計算ができる.
2週 ベクトルの外積とその意味 ベクトルの外積について理解し,その基本的計算ができる.
3週 ベクトル(値)関数の概念 ベクトル(値)関数について理解できる.
4週 ベクトル(値)関数の勾配 ベクトル(値)関数の勾配について理解し,その計算ができる.
5週 ベクトル(値)関数の発散 ベクトル(値)関数の発散について理解し,その計算ができる.
6週 ベクトル(値)関数の回転 ベクトル(値)関数の回転について理解し,その計算ができる.
7週 前期中間試験範囲の復習 前期中間試験範囲の学習内容の定着を確認する.
8週 前期中間試験
2ndQ
9週 線積分の定義と物理的意味 線積分の定義を理解し,具体的に計算できる.
10週 スカラー場とベクトル場の線積分 スカラー場とベクトル場について理解し,その線積分を計算できる.
11週 グリーンの定理 グリーンの定理について理解し,それを応用できる.
12週 スカラー場の面積分 スカラー場の面積分について理解し,その計算ができる.
13週 ベクトル場の面積分 ベクトル場の面積分について理解し,その計算ができる.
14週 発散定理とストークスの定理 発散定理とストークスの定理の物理的意味が理解できる.
15週 前期定期試験範囲の復習を行う. 前期定期試験範囲の学習内容の定着を確認する.
16週 前期定期試験
後期
3rdQ
1週 順列・組合せの復習 様々な場合の数を計算できる.
2週 確率の定義と性質 様々な確率の数を計算できる.
3週 条件つき確率と乗法定理 様々な条件付き確率を計算できる.
4週 事象の独立,反復試行 事象が独立であるかを判定できる.
5週 1次元データの整理 データの標準偏差を計算できる.
6週 2次元データの整理 回帰直線を求めることができる.
7週 後期中間試験範囲の復習 後期中間試験範囲の学習内容の定着を確認する.
8週 後期中間試験
4thQ
9週 確率変数と確率分布,二項分布、ポアソン分布 離散型確率変数の平均や分散を計算できる.
10週 連続型確率分布、連続型確率変数の平均と分散 連続型確率変数の平均や分散を計算できる.
11週 二項分布と正規分布の関係 二項分布を正規分布により近似できる.
12週 確率変数の関数,母集団と標本 確率変数の関数について,平均や分散の計算ができる.
13週 統計量と標本分布 標本の平均と分散が計算できる.
14週 いろいろな確率分布 χ2乗分布,t分布に従う確率変数を含む確率の計算ができる.
15週 後期定期試験範囲の復習 後期定期試験範囲の学習内容の定着を確認する.
16週 後期定期試験

評価割合

試験小テスト課題合計
総合評価割合801010100
基礎的能力801010100