電子計算機応用

科目基礎情報

学校 佐世保工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 電子計算機応用
科目番号 0083 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電気電子工学科 対象学年 5
開設期 通年 週時間数 1
教科書/教材 図解コンピュータ概論[ハードウェア](改訂4版)(橋本,小林,天野,中後 オーム社)
担当教員 下尾 浩正

到達目標

1.A/D変換,D/A変換の原理を理解し,動作を説明できる。(A3)
2.コンピュータの構成と種類を説明できる。(A3)
3.プロセッサの仕組みと動作の流れを簡単に説明できる。(A3)
4.記憶装置,入出力装置の原理と種類を簡単に説明できる。(A3)
5.コンピュータの性能評価法を簡単に説明できる。(A3)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1(到達目標1)多種のA/D変換,D/A変換の原理を理解し,動作を説明できる.また,アナログ値・ディジタル値を適切に計算できる.典型的なA/D変換,D/A変換の原理を理解し,動作を説明できる.また,アナログ値・ディジタル値をある程度計算できる.A/D変換,D/A変換の原理を理解していない.また,アナログ値・ディジタル値が適切に計算できない.
評価項目2(到達目標2)コンピュータの構成と種類を目的に応じて適切に説明できる.コンピュータの構成と種類をある程度説明できる.コンピュータの構成と種類を説明できない.
評価項目3(到達目標3)プロセッサを構成する個々の回路の仕組みとつながりを説明できる.また,動作の流れを細かいレベルで適切に説明できる.プロセッサを構成する個々の回路を説明できる.また,動作の流れを大まかに説明できる.プロセッサを構成する回路を説明できない.
評価項目4(到達目標4)多種の記憶装置,多種の入出力装置の原理を理解し,動作を説明できる.また,記憶装置の容量や読み書き時間を適切に計算できる.典型的な記憶装置,多種の入出力装置の原理を理解し,動作を説明できる.また,記憶装置の容量や読み書き時間をある程度計算できる.記憶装置,入出力装置の原理を理解していない.また,記憶装置の容量や読み書き時間が計算できない.
評価項目5(到達目標5)目的に応じてコンピュータの性能評価法を適切に説明できる.目的に応じてコンピュータの性能評価法をある程度説明できる.コンピュータの性能評価法を説明できない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
電子計算機の構成要素であるプロセッサ,記憶装置,入出力装置の仕組みを理解し,コンピュータ内部の動作を習得する.また,アナログ-ディジタル変換の仕組みを習得する.
授業の進め方・方法:
予備知識:二進数,基本論理素子,組み合わせ回路,フリップフロップ,順序回路を復習しておくこと.
講義室:5E教室
授業形式:講義と演習
学生が用意するもの:ノート
注意点:
評価方法:中間試験・定期試験により評価し,60点以上を合格とする。
自己学習の指針:講義で扱った用語について,教科書以外の文献を参考にして,理解を深めること。教科書の演習問題を解いてみること。
オフィスアワー:木・金の16:10~17:00.ただし、会議により応じられない場合もある。
※到達目標の( )内の記号はJABEE学習・教育到達目標

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 授業概要説明,ディジタル-アナログ変換 AD/DA変換とサンプリング,量子化の関係を理解する
2週 オペアンプ,ディジタル-アナログ変換器(重みつき電流形D/A変換器) D/A変換器の動作を説明できる
3週 ディジタル-アナログ変換器(R-2Rラダー形) R-2Rラダー形D/A変換器(電圧加算型)の動作を説明できる
4週 ディジタル-アナログ変換器(R-2Rラダー形)
アナログ-ディジタル変換器(A/D変換)
R-2Rラダー形D/A変換器(電流加算型)の動作を説明できる
A/D変換器(二重積分形)の動作を説明できる
5週 アナログ-ディジタル変換器(A/D変換) A/D変換器(逐次比較形)の動作を説明できる
6週 コンピュータの基本構成と役割 コンピュータの基本構成と役割を説明できる
7週 コンピュータの種類と利用 コンピュータの種類とソフトウェアの利用を説明できる
8週 浮動小数点数(IEEE754形式) 10進小数をIEEE754形式による浮動小数点数表現できる
2ndQ
9週 中間試験
10週 試験返却・プロセッサの演算部 プロセッサの演算部(命令実行部)の構成を説明できる
11週 プロセッサの演算部・制御部 プロセッサの演算部(演算実行部)・制御部の構成を説明できる
12週 命令の種類と形式 プロセッサで用いる典型的な命令の種類を説明できる
命令の形式を機械語とアセンブリ語で説明できる
13週 命令の形式,動作の流れ オペランド部の指定方式を説明できる
命令の実行ステップを説明できる
14週 命令の実行例(演算命令) プロセッサモデルを用いて,命令の実行例をステップ毎に書ける
15週 命令の実行例(データ転送命令) プロセッサモデルを用いて,命令の実行例をステップ毎に書ける
16週 定期試験
後期
3rdQ
1週 記憶装置の原理 記憶装置を制御するための三要素を知る.
記憶装置の階層構造を理解する.
2週 主記憶装置1(ROM) ROMの動作原理を説明できる.
マスクROM,PROMの違いを説明できる.
3週 主記憶装置2(RAM) RAMの動作原理を説明できる.
SRAMとDRAMの違いを説明できる.
4週 主記憶装置3(キャッシュメモリ) フラッシュメモリの特徴を原理から説明できる.
キャッシュメモリの考え方を説明できる.
5週 主記憶装置4(仮想記憶方式)
補助記憶装置1
仮想記憶方式の考え方を説明できる.
補助記憶装置の特徴を知る.
6週 補助記憶装置2(磁気テープ,磁気ディスク) 磁気テープのテープ長やアクセス時間を計算で求められる.
磁気ディスクの記録方法を説明できる.
7週 補助記憶装置3(磁気ディスク,光ディスク)
RAID
磁気ディスクのアクセス時間や総容量を計算で求められる.
光ディスクの記録方法を説明できる.
RAIDの概念を知る.
8週 中間試験
4thQ
9週 試験返却・さまざまな入出力装置 ディスプレイ,キーボード,マウスの動作原理を説明できる
10週 さまざまな入出力装置2
入出力インターフェイス
プリンタ,タッチパネルの動作原理を説明できる
入出力装置の制御方法を説明できる
11週 入出力インターフェイス 入出力装置の制御方法を説明できる
12週 インターフェイスの規格 さまざまなインターフェイスの規格を知る
13週 コンピュータの性能の尺度 システムやプロセッサの性能の尺度を説明できる
14週 コンピュータの信頼性1(RAS) コンピュータの評価尺度を説明でき,尺度を定量的に計算できる
15週 コンピュータの信頼性2(高信頼化システム) 高信頼化システムを説明でき,システムの稼働率を計算できる
16週 定期試験

評価割合

試験その他合計
総合評価割合1000100
基礎的能力000
専門的能力1000100
分野横断的能力000