到達目標
1.各種の講義や実験を通して、「化学的に探求する態度」を身につけることができる。(A1)
2.各種の講義や実験を通して、「科学的な見方、および考え方」ができるようになる。(A1)
3.各種の講義や実験を通して、「身近な現象に潜む科学」を意識することができるようになる。(A1)
4.各種の講義や実験を通して、「自然科学への興味・関心」がより一層高まるようになる。(A1)
5.講義を通して、初歩的な化学結合論を理解できるようになる。(A1)
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1
(到達目標1) | 各種の講義や実験を通して、「化学的に探求する態度」が身についている。またそれを問題解決のために用いることができる。 | 各種の講義や実験を通して、「化学的に探求する態度」が身についている。 | 各種の講義や実験を通して、「化学的に探求する態度」がほとんど身についていない。 |
評価項目2
(到達目標2) | 各種の講義や実験を通して、「科学的な見方、および考え方」ができる。またそれを問題解決のために用いることができる。 | 各種の講義や実験を通して、「科学的な見方、および考え方」ができる。 | 各種の講義や実験を通して、「科学的な見方、および考え方」がほとんどできない。 |
評価項目3
(到達目標3) | 各種の講義や実験を通して、「身近な現象に潜む科学」を意識することができる。またそれを問題解決のために用いることができる。 | 各種の講義や実験を通して、「身近な現象に潜む科学」を意識することができる。 | 各種の講義や実験を通して、「身近な現象に潜む科学」をほとんど意識することができない。 |
評価項目4
(到達目標4) | 各種の講義や実験を通して、「自然科学への興味・関心」がより一層高められている。またそれを問題解決のために用いることができる。 | 各種の講義や実験を通して、「自然科学への興味・関心」がより一層高められている。 | 各種の講義や実験を通して、「自然科学への興味・関心」がほとんど高められていない。 |
評価項目5
(到達目標5) | 講義を通して、初歩的な化学結合論を理解している。またそれを問題解決のために用いることができる。 | 講義を通して、初歩的な化学結合論を理解している。 | 講義を通して、初歩的な化学結合論をほとんど理解していない。 |
学科の到達目標項目との関係
学習・教育到達度目標 A-1
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JABEE c
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教育方法等
概要:
講義と実験を織り交ぜた授業を行う。講義では大学初級レベルの化学結合論を取り扱う。また身近にある材料を用いて実験を多く行い、教科書で学習した法則・理論・現象を体験を通して理解する。またそれらの実験結果をレポートにまとめ、口頭発表により人に伝える訓練を行う。さらに、自然科学に重要な意味をもつ論文の輪講を原本(英文)を用いて行い、リアルタイムで発行される世界最先端の論文も適宜取り入れる。
授業の進め方・方法:
予備知識:本科3年までに学習した自然科学(物理、化学、生物)と数学(代数、幾何、微積分)の知識があれば十分である。
講義室:化学実験室
授業形式:講義と学生実験を行う。適宜、演習(問題解法と論文輪講)も行う。
学生が用意するもの:A4ノート(100枚綴)、関数電卓、A4サイズファイル、レポート用紙
【シラバス内容改定事項】2020年7月8日改定
授業形式:講義形式の授業では「反転授業」を行うため、講義時間前に授業動画を視聴し、ノートを作成した上で参加すること。授業動画は授業に余裕を持って事前にWebで公開する。
注意点:
【シラバス内容改定事項】2020年7月8日改定
授業実施回数::変更はない。
評価方法(A-1):前期について、遠隔授業期間20点、前期定期試験80点の合計を前期成績として計算し、前期成績が60点以上を合格とする。また、獲得点数によりA,B,C,D評価を行う。後期については、中間・定期試験を80%、演習、レポート、発表、出席点を20%で評価し、60点以上を合格とする。
<遠隔授業期間(20点)>
1. 授業動画の視聴具合を直筆ノートにより確認し、すべての授業範囲のノートを作成することを課す。ただし、未作成者からは10点を引く。
2. 遠隔授業期間中の演習問題(課題)をすべて提出することを課す。ただし、未提出者からは2点/課題を引く。
3. 直筆ノート、課題の提出は前期定期試験当日まで認める。
<前期定期試験(80点)>
1. 前期定期試験の素点を80点、平常点を20点として計算し、合計点数に0.8を掛ける。
2. 前期定期試験の試験範囲は、学校再開後の学習内容とする。
3. 平常点には出席点、提出物点、発表点が含まれる。
4. 発表課題を無視する学生には別途課題レポートを課することがある。
※なお、下記の「評価割合」の欄には上記内容をすべて正確に反映させることが不可能であるので、上記内容を優先的に考えること。
情報セキュリティ関係: すべての実験において、情報セキュリティの内容理解・活用の観点より実験データの取扱についての注意を実験時に行う。
自己学習の指針:レポート作成方法を自主学習する。特に実験の考察方法を学習し、卒業論文作成を見越した訓練を各自で行うこと。演習問題の内容を充分に理解し、講義での議論が活発に行えるように努めること。論文原稿(英文)の検索方法を充分に理解し、自分の興味が湧く論文を自分で選べるようにしておくこと。
なお、レポート未提出者からは平常点を剥奪する。
オフィスアワー:月曜日放課後、金曜日放課後
※到達目標の( )内の記号はJABEE学習・教育到達目標
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
高校で教わらない化学・科学への導入、基本的で基礎的な疑問と問題点 |
高校の化学、生物の教科書に見る疑問点と問題点を理解し、今後の授業の方向性を理解している。
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2週 |
原子の構造、原子模型(トムソンモデル、ボーアモデル) |
原子模型であるトムソンモデルとボーアモデルを理解している。
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3週 |
光の性質(エネルギーと波長・振動数) |
光の性質(エネルギーと波長・振動数)を理解している。
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4週 |
ボーアの原子モデルとエネルギー準位 |
ボーアの原子モデルとエネルギー準位を理解し、説明できる。
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5週 |
量子論という考え方 |
量子論という考え方を理解している。
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6週 |
波動方程式と不確定性原理 |
波動方程式と不確定性原理を理解している。
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7週 |
軌道と原子の構造、周期表 |
軌道と原子の構造、周期表を理解している。
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8週 |
物質の状態と状態変化、物理化学的理解 |
物質の状態と状態変化について、物理化学を用いて理解できる。
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2ndQ |
9週 |
中間テスト |
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10週 |
化学結合(共有結合「VB法」) |
共有結合における分子軌道法(MO法)を理解している。
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11週 |
化学結合(共有結合「MO法」) |
共有結合における原子価結合法(VB法)を理解している。
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12週 |
熱と化学反応「線香花火」 |
線香花火を通して熱と化学反応の関係を理解している。
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13週 |
酸と塩基「レインボーはちみつレモンソーダ」 |
酸と塩基の本質を理解し、いろいろな溶液のpHをpH指示薬を用いて測定できる。
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14週 |
論文検索方法の紹介 |
ウェブブラウザを利用した論文検索方法を理解し、論文を検索することができる。
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15週 |
論文輪講 |
自分で検索した英文論文を読み、その内容を理解している。
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16週 |
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後期 |
3rdQ |
1週 |
物質の三態と状態変化、過冷却実験、過飽和実験 |
物質の三態と状態変化を理解し、原子・分子の運動をもとにそれらを説明できる。実験を行い、レポートを作成できる。
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2週 |
熱と化学反応「カルメ焼き」 |
カルメ焼きを通して熱と化学反応の関係を理解している。
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3週 |
混成と分子の形 |
混成軌道の種類と性質を理解し、分子の形を図示できる。
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4週 |
化学結合(共有結合とイオン結合の関係性) |
イオン結合を原子のエネルギー準位図を用いて理解している。
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5週 |
化学結合(金属結合)と分子間力 |
金属結合とバンド理論を理解し、導体・半導体・絶縁体の違いを説明できる。
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6週 |
論文輪講 |
英文論文を読み、その内容を理解できる。(内容が適切であれば、その年のノーベル化学賞の原著論文を取り扱う)
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7週 |
論文輪講 |
英文論文を読み、その内容を理解できる。(内容が適切であれば、その年のノーベル化学賞の原著論文を取り扱う)
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8週 |
中間テスト |
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4thQ |
9週 |
酸化還元反応と電池の作成(ボルタ電池、ダニエル電池、レモン電池) |
酸化還元反応を理解し、説明することができる。電池(ボルタ電池、ダニエル電池、レモン電池)の構造と仕組みを理解できる。
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10週 |
白黒フィルム現像 |
白黒フィルム現像を通して酸化還元を理解している。
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11週 |
DNAの構造と役割 |
DNAの構造を理解し、複製、翻訳・転写の過程を理解している。
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12週 |
アミノ酸とタンパク質の構造 |
アミノ酸とタンパク質の構造を理解し、活性中心における反応機構を理解している。
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13週 |
タンパク質の構造と活性中心 |
タンパク質の構造データをPDB(Protein Data Bank)よりダウンロードし、その構造を理解するとともにグラフィックソフトを用いて画像書き出しができる。
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14週 |
呼吸 |
解糖系、クエン酸回路、電子伝達系について総合的に理解している。
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15週 |
光合成 |
光を用いる明反応、炭素固定の暗反応とそれらの関係性を理解している。
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16週 |
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評価割合
| 試験 | レポート | 出席 | 合計 |
総合評価割合 | 80 | 18 | 2 | 100 |
基礎的能力 | 80 | 18 | 2 | 100 |
専門的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 |