電力工学

科目基礎情報

学校 佐世保工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 電力工学
科目番号 0109 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電気電子工学科 対象学年 5
開設期 通年 週時間数 前期:2 後期:2
教科書/教材 電力工学(江間敏、甲斐隆章共著 コロナ社)
担当教員 串間 雅則

到達目標

1.水力発電、火力発電、原子力発電の仕組みを説明できる。
2.各種送電方式の特徴について説明できる。
3.送電線の等価回路について理解し、故障計算ができる。
4.変電所と配電線路の役割を説明できる。
5.電力システムの構成及び運用方法について説明できる。"

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1水力発電、火力発電、原子力発電の原理や主要設備の機能について説明できる。 水力発電、火力発電、原子力発電の原理や主要設備の機能について概ね説明できる。 水力発電、火力発電、原子力発電の原理や主要設備の機能について説明できない。
評価項目2各種送電方式の特徴について説明でき、等価回路を用い様々な様相の故障計算ができる。 各種送電方式の特徴について概ね説明できる。等価回路を用い標準的な様相の故障計算ができる。 各種送電方式の特徴について説明できない。等価回路を用いた故障計算ができない。
評価項目3変電所の役割や電力システムの構成、運用方法について説明できる。 変電所の役割や電力システムの構成、運用方法について概ね説明できる。 変電所の役割や電力システムの構成、運用方法について説明できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 A-4 説明 閉じる
JABEE c 説明 閉じる
JABEE d-1 説明 閉じる
JABEE e 説明 閉じる

教育方法等

概要:
各種の発電方式や電力システムの運用方法などについて、電力の発生から送電、変電、配電までを一貫して学習する。
この科目は企業で電力系統の運用、電力輸送設備の各種工事等を担当していた教員が、その経験を活かし、各種発電設備の仕組み、送電方式の特徴、電力系統の故障計算手法等について講義形式で授業を行うものである。
授業の進め方・方法:
予備知識:本電気工学科5年生として、充分な電気回路、電磁気学の知識。
講義室:5E教室
授業形式:講義
学生が用意するもの:電卓(試験時に必須)
この科目は学修単位のため、事前・事後学習として、レポート等を実施する場合もある。
注意点:
評価方法:前期後期の中間、期末試験の平均が60点以上であること。
自己学習の指針:中間試験と定期試験前には、授業中の例題及び演習課題、配付した資料の内容を理解できていること。
オフィスアワー:なし

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 電力エネルギーと電力系統(発電種別電力量、設備の役割)
電力システムの構成およびその構成要素について説明できる。
2週 水力発電の原理を説明する。
水力発電の原理について理解し、水力発電の主要設備を説明できる。
3週 水力発電設備を説明する。
水力発電の原理について理解し、水力発電の主要設備を説明できる。
4週 火力発電の原理を説明する。
火力発電の原理について理解し、火力発電主要設備を説明できる。
5週 熱力学の基礎を説明する。(その1)
火力発電の原理について理解し、火力発電主要設備を説明できる。
6週 熱力学の基礎を説明する。(その2)
火力発電の原理について理解し、火力発電主要設備を説明できる。
7週 火力発電設備を説明する。
火力発電の原理について理解し、火力発電主要設備を説明できる。
8週 前期中間試験
2ndQ
9週 エネルギーサイクルを説明する
電気エネルギーの発生・輸送・利用と環境問題との関わりについて理解できる。
10週 火力発電の環境対策を説明する。
電気エネルギーの発生・輸送・利用と環境問題との関わりについて理解できる。
11週 原子力発電の原理を説明する。
原子力発電の原理について理解し、原子力発電主要設備を説明できる。
12週 原子力発電設備を説明する。
原子力発電の原理について理解し、原子力発電主要設備を説明できる。
13週 地熱発電、太陽光発電、燃料電池、風力発電について説明する。
その他の新エネルギー・再生可能エネルギーを用いた発電の概要を説明できる。
14週 コジェネレーション、電力貯蔵等について説明する。
その他の新エネルギー・再生可能エネルギーを用いた発電の概要を説明できる。
15週 電力系統システムについて説明する。
電力システムの経済運用について理解している。
16週
後期
3rdQ
1週 架空送電線路について説明する。
交流および直流送配電方式について、それぞれの特徴について説明できる。
2週 雷などの気象対策について説明する。(異常電圧と避雷器)
交流および直流送配電方式について、それぞれの特徴について説明できる。
3週 地中送電線路について説明する。
交流および直流送配電方式について、それぞれの特徴について説明できる。
4週 線路定数について説明する。
交流および直流送配電方式について、それぞれの特徴について説明できる。
5週 送電線路の等価回路について説明する。
交流および直流送配電方式について、それぞれの特徴について説明できる。
6週 電力円線図と安定度について説明する。
交流および直流送配電方式について、それぞれの特徴について説明できる。
7週 故障計算について説明する。
交流および直流送配電方式について、それぞれの特徴について説明できる。
8週 後期中間試験
4thQ
9週 誘導障害について説明する。
高調波障害について理解している。
10週 変電設備について説明する。
高調波障害について理解している。
11週 送電線の保護方式と機器の保護継電器について説明する。
高調波障害について理解している。
12週 配電設備について説明する。
交流および直流送配電方式について、それぞれの特徴について説明できる。
13週 配電方式と配電線路の電気特性ついて説明する。
交流および直流送配電方式について、それぞれの特徴について説明できる。
14週 電力系統の周波数、電圧の制御について説明する。
電力品質の定義およびその維持に必要な手段について知っている。
15週 連系線潮流制御について説明する。
電力品質の定義およびその維持に必要な手段について知っている。
16週

評価割合

試験合計
総合評価割合100100
専門的能力100100